十三話
美人のあとを二人で、尾行した。
美人は歩く度に黒髪が、左右に揺れた。
後ろ姿も見とれてしまう。
秋葉原は平日でも、かなり混んでいて、尾行にはうってつけだ。
見失わないか、心配だがどうにかなりそうだ。
しかし、だんだん人気がなくなってきた。住宅街に入ってきたのだろう。
いつのまにか、時刻も夕刻になってあたりは、しんと静まりかえっていた。
美人の女子高生が小さな公園の脇を歩いていた。
「チャンスー!」
晃穂が小さく叫んだ。何を思ったのか、助走をつけ、走り出した。
そんなことしたら、ばれてしまう。
「チェストーーー!!」
今度は大声で叫び、ジャンプした!そして。美人の背中めがけて飛び蹴りを放った!
「ぐぇぇ!?」
美人の女子高生は、美人とは思えない、つぶれたカエルみたいな悲鳴をあげ、公園の草の茂みに倒れ込んだ。
間髪いれず、晃穂は美人の上に馬乗りになった。いわゆるマウントポジションだ。
晃穂は美人を何発も殴った。美人がボコボコにされた美人になり、ぐったりした。
次に、晃穂は美人の制服のシャツを破った。ボタンが弾け飛んだ。
晃穂は美人の胸の真ん中あたりに手刀を叩き込んだ。
手刀を叩き込んだ瞬間、美人の体はビクン!と痙攣した。
ズブズブグリグリと手を動かす度に、ビクンビクンと痙攣する美人の体。
口からはゴフッと吐血した。アンドロイドも吐血するのか。
「ここかなぁ?違ったかなぁ?」
晃穂が悪魔みたいな顔をして、呟いた。
何か掴んだらしい。それを掴み出して、晃穂は叫んだ!
「コア採ったどーーー!」
血塗れの青く光った拳大の宝石みたいな物体を掴み、天に突き上げた!
青く激しく光っていた物体(あれがコアだろうか?)は、やがて光らなくなった。
コアが動かなくなったのか?美人な女子高生は死んでしまったのか?
こんな名の知れない小さな公園で、ガイコツに襲われ、死んでしまうとは?悲劇としか言えなかった。
見ていた私はあまりの出来事に腰を抜かしていた。
今度は、晃穂は美人の亡骸の目に指を突き刺した!
「ひぃー!」
そうこうしてるうちに晃穂は美人の亡骸から人工眼球を取り出していた。
「目玉ゲットだぜ!」
嬉しそうに言う。
晃穂はサングラスをはずし、目玉を自分に嵌め込もうとしたが、上手くいかず、制服のポケットに入れた。
晃穂は制服から今度はデカイナイフを取り出した。何をするのだろう?
美人の亡骸の胸の傷にナイフを差し込み、人工皮膚を切り離すようだ。
スプラッターすぎるだろう!
私の思いなど知らずに、晃穂は鼻歌を歌いながら、人工皮膚を切り離している。
私は見ていられなかった。




