九話
「な、な、なんでガイコツ?なんで骨?」
一応聞いてみた。口が震えてうまく喋れない。
「人工皮膚が、お金なくて買えないってリリーが言ってたよ。ちなみに骨じゃなくて強化外骨格だって。超硬いんだって」
晃穂は、えへんと胸を反らした。骨がふんぞり返ってるようにしか見えない。
「人間の骨よりかっこいいでしょう?シルバーだし。いいテカり具合でしょ?」
言われてみれば、そうだが。やはり怖い。そうだ!
「ちょっと待ってて!すぐ戻るから」
私は、あることを思いつき、走った。
「えぇー?置いてかないでよ!?」
晃穂は悪態をついたが、無視した。
ようやく、恐ろしいガイコツが視界からいなくなり、だいぶ落ち着いてきた。
私はドンキまで走り、目当ての物を買ってきた。
「ごめん晃穂。お待たせ。これあげる」
私は晃穂のところに戻り、買ってきた物を着けてあげた。
サングラスとマスクだ。これで少しは見た目のインパクトは薄れるだろう。
「マコちゃん、どう?似合う?」
晃穂もご満悦の様子だ。女子高生の制服にサングラスとマスク。違う意味でインパクト大だが、制服にガイコツよりマシだろう。
「いいよ。いい!すごく似合うよ!」
私は無駄に誉めた。
「じゃあ、行こうか?」
今日は二人でデートのつもりだ。
秋葉原を選んだのは、私の家が近いからと、私がオタクだからだ。
二次元はいい。晃穂も今は三次元だが、元々は二次元だ。
晃穂の人工皮膚と人工眼球をゲットしなくてはならないが、今は現実世界での再開を喜び合おうではないか。
そういえば、コアは大丈夫なのだろうか?
「晃穂、コアの具合はどう?」
「うん、まだ平気だよ。すぐには全壊しないみたい」
とりあえず、よかった。
しかし、人工皮膚も人工眼球もコアにしろ、晃穂は他のアンドロイドから盗むらしいが、私はどうにか穏便なやり方で解決したかった。
安く譲ってもらうとか。何かやり方はないだろうか?
よく考えたら晃穂は眼球がないのに周りがわかるのだろうか?
「晃穂。目がないのに周りわかるの?」
「わかるよ!内部センサーが障害物を感知してくれるの」
ル○バみたいなやつだな。掃除ロボットか!?
「車には本当に気を付けなよ」
私は晃穂に注意した。
「うん、大丈夫!強化外骨格、リリーに無駄に強化してもらったから。今度ぶつかったら、ダンプカーの方が潰れるよ」
骨格強くする余裕あったら、人工皮膚を先に着けてくれ。マコは心底そう思った。
二人はあてどなく、歩いていたが。
「晃穂、どこか行きたいところある?」
私は聞いてみた。
「喉乾いた。お茶しよう」
晃穂はそう言った。
よし、喫茶店に行こう。




