表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/11

5話

おっ? 何か上から降って来てるな。しかも、相当な速さで。避けるのは無理だな。

これはもしかしたら衝突によるダメージで死に戻り出来るかも。



ヒュゥ〜〜〜


ドスッ!



「グベラッ!?」



ぐへっ、胸にクリーンヒットして変な声が出ちまった。ってあれ? HPバーがほとんど動いてない。俺、もしかして死ねなかったのか?

ぐおー、何故だ。あの速さで物が落ちてきたら人間なんか簡単に死ぬはず。

あっ、そういえば、ここでは人間じゃないんだったわ。

あははははっ、......笑えねえ。


そういや、さっき落ちてきたのって何だ? 気配とかから生き物だとは思うんだが、正直俺がクッションになったとはいえあの速さで空から落ちてきてピンピンしてる生き物なんか知らねえんだが。まあ、知ってたら、知ってたで怖えけど。


おっ、動き出した。



「キュ〜、キュ〜。」



なんか可愛い鳴き声だな。


ガサガサッ!


その鳴き声の主が草を掻き分けて姿を現わす。

それは、白い鱗のような物で体が覆われていて、翼の生えたトカゲのような生き物だった。


ドラゴンですね、分かります。いや、そこまで大きくないし、本当に翼の生えたトカゲなのかも。しかし、どうするか? 取り敢えず攻撃してみるか? ログで名前もわかるはずだし。


ぐぃっ


何だ、鬱陶しいな。今、考えごとしてんだ後にしてくれ。


ぐぃっ、ぐぃっ


だ! か!ら!



「引っ張んじゃねえ!!!」



ってあれ? 何かドラゴンっぽいのが悲しげな顔でこっちを見ている。もしかしなくても、あいつが引っ張ってたのか。



「何だ。何かようか? ドラゴンもどき。」


「キュ〜。」



いや、それじゃわからんて。



「お前、プレイヤーか?」


「キュ?」



首を傾げる仕草も可愛いな。ちょっと興奮する。やばい、龍になったせいで特殊な性癖に目覚めたのかもしれん。じゃなくて、こいつはプレイヤーではないみたいだ。ってことはMOBかNPCだよな。どうすんだ、こいつ。

あ、でも、よく考えればこの大きさなら親が一緒にいるはず、......ドラゴンだとすれば。



「親とはぐれたのか?」


「キュキュッ。」



ドラゴンもどきは首を横に振っている。その行為が俺の思っている通りの意味なら、こいつは親とはぐれたわけではないということになる。



「じゃあ、どうして落ちてきたんだ?」


「キュ、キュキュ、キュー、キュキュ。」



なるほど、わからん。

だが、スキルによると今のところ何かが近づいてくる気配はない。大丈夫そうだな。これで問題ごとに巻き込まれたという可能性は大分減った。


で、こいつの扱いだが。

放置でいいな、攻撃してこない限りは。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ