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我らの吹奏楽!  作者: 愛莉
7/11

楽団入団 2人目

「なんで?なんで麗華がいるの?」

「あら、知らなかったの?私も入団したのよ。まあ、私は8グループだし、別の部屋にいたから気づかないのも無理ないけど。」

へぇ、そうなんだー。

自分なりに納得したところで麗華が

「あっ、そうだ。次の休み私用事で出かけるから。」

「えー。次の休みって明後日じゃん。

何も用事ないし、暇だな~。」

「じゃあ波野先輩とどこか行ったら。」

「なっ、なにを……!」

「まあいいわ。夕飯食べに行くわよ。」


    ーー明後日ーー

「ねえ、麗華、本当に行っちゃうの?」

「当たり前じゃない。ていうか、5時には帰ってくるわよ。」

「えーそんなに遅いの?どこいくの?」

「どこでもいいでしょ。麻美には関係ないところよ。」

「私もついて行っちゃ……」

「ダメよ。」


暇だし、出かけてみるか。

適当に歩いていると前に波野先輩が歩いてるのが見えた。隣には女の人。美人で清楚。

柔らかい雰囲気で、波野先輩と歩いてるとすごくお似合い。波野先輩とその女の人が話してるのが聞こえた。

「ここでいいか?由梨香。」

「ええ、もちろん。」

その二人が店に入った。窓から二人の様子がよく見える。つい目が二人を追っちゃう。

そんなつもりはないのに。そしたら、男の人に声をかけられた。

「ねえ、君何やってるの?そういうことやりたいの?相手してあげるよ。」

へ?なに?そういうことって。と思って後ろを見たらなんと、後ろにはラブホテルがあった。

「いえ。べっ別にしたいわけじゃ……。ただあの店を見てただけで……。」

お願い。関わらないでー。と思ってたら、

男の人が

「まあまあ、照れなくてもいいんだよ。

とりあえず中にはいろ?ね?」

何を言い出すんだ。この人は。

「いいです。ほんとっ!」

とつぜん男の人が腕をつかみ無理矢理つれてかれそうになった。

「いいから。おいで、誰にも言わないであげるし、優しくするから。ね?」

「やっ、やめて…下さい。」

やば。この力には勝てない。まずいつれてかれると思ったら、

「おい。なにやってるんだ?」

えっ。先輩?と思っていたら男の人が 

「なんだよ。つれがいるのかよ。」

といってどこかへ行ってしまった。 

「大丈夫か?」

とつぜんの登場に戸惑いを隠せない。

「あっはい。大丈夫です。」

後ろの方から、女の人の声が聞こえた。

「かい君?何してるのそんなところで。」

かい君って誰?もしかして先輩のこと?

先輩の名前は確か……波野海斗。

名前で呼び合ってる(女の人はあだ名でよんでるけど。)二人の関係。なんとなくわかった気がする。ここは空気を読もう。

「ありがとうございました。私はこれで。」

さて帰ろう。と思ったら先輩が呼びとめた。

「もう帰るのか?じゃ俺も帰る。」

「えっ?でも……」

「別に。もう用事は終わったしな。もう別に帰ってもいいだろ?」

女の人は

「ええ、私はもういいけど。でもまた由梨香の買い物につきあってねぇ。」

明らかにぶりっこになってるが、先輩は、わかったと流して、駅に向かった。

帰り道微妙に気まずかった。

なんとか寮につき、部屋に戻ろうとしたけど

先輩が呼びとめた。

「で、何でお前は、今日一人で出かけてたんだ?」

「えっとですね、今日ちよっと麗華が用事で

いないんです。だから、暇だったから」

「そうか。でも、もし今日俺がいなかったらどうしてた?そのまま連れ込まれたよな。だから、だからこれから一人で出かけることがあったら俺に言えよ。」

「わかりました。」

「じゃあな」

「はい。さよなら」


部屋に戻るともう麗華が帰っていた。

「あれ?麗華早かったね。」

「何時だと思ってんの?もう6時。まさか本当に波野先輩とお出かけなんてねぇ。」

「別にそんなんじゃないし?じゃあもうねるから。おやすみ!」

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