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「ザッと見たところ、君の趣味はかなりオタクっぽいなりね」
タマは俺の部屋を見渡した。ぴょこぴょこ動く体に合わせ、スマホにつながれたストラップの紐がせわしなく動く。ちょっと面白い。じゃなく、
「『オタク』の意味ってあまり知らないけど、俺ってそうなのかな?」
俺は改めて自室を観察した。初回限定オリジナルフィギュア付きという宣伝文句につられて買ったPS2のソフト。可愛い女の子(二次元)のイラスト付きカードケース。棚を埋めつくすようにしまってあるギャルゲーのソフト達。手持ちのCDも、ほとんどアニソンやギャルゲーのドラマCDだし。うん。オタクと言われても仕方ない。
二ヶ月に渡る不登校生活で、知らない間にこんなにもマニアックな物ばかり集めてたんだな、俺は。
「でも、別にいいだろ?好きな物は人それぞれ違うんだし」
堂々と胸を張ってみせる。
「ミーも、オタクが悪いとは全然思ってないなりよ。何かを好きなその心は良いものなり。でも、ひとつの物事に熱中して他をおろそかにすると、思わぬ落とし穴に落ちてしまうなり。気を引き締めて、何事もほどほどが一番なり」
「うん、分かったよ。その通りだ。気を付ける」
タマの言葉は妙に説得力があるな。
「それと、ミーの体は毎日洗ってほしいなり。汚いのは嫌いなり」
「分かったよ」
ストラップって水で洗えるっけ?後で調べておこう。




