表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オラルメンテ コンフリクト  作者: 蒼崎 慶
116/143


「あの、望月もちづき永音ながとといいます。これからも時々ここでお会いすることもあるかもしれませんが、よろしくお願いします」


 自己紹介。本当なら、瑞希みずきちゃんは俺のことをお客様としてではなく店員(けん)占いアシスタントとして遠田とおたさんに紹介したかったらしい。でも、俺はそれをやんわり却下きゃっかし、普通にありのままの自己紹介をさせてほしいと頼んだ。


 占いアシスタントと言えばかっこいい感じがするけど、俺は占いの知識なんて全く持ってないから、もし何か専門的な質問をされたら困るし、占いは瑞希ちゃんの専売特許せんばいとっきょだ。俺ごときがアシスタントを名乗るなんておこがましいと思ったんだ。


 それに、遠田さんと話すキッカケをつかむためには、同じ客同士の方が壁を作らせないのではないかと、個人的な考えがあった。



 俺のプロフィールを耳にし、遠田さんはうなずく。こちらの話は聞いてくれているようだ。


 やっぱりまだ、人と関わるのが怖いのだろう、俺と瑞希ちゃんの目を見ず、しきりにミルクティーを口にしていた。遠田さんのカップだけすぐからになる。


 熱々のミルクティーをすぐに飲み切ってしまうくらい、極度に緊張しているんだろうな。俺も、その気は分かる。初めてここに来た時の俺は、末森すえもりさん相手に全身から嫌な汗をかいてしまうくらい、ガッチガチだった。


 かと言って、このままにしていたら遠田さんは帰ってしまう。俺は意を決して彼に話しかけることにした。


「この店、居心地いいですよね。俺も、初めてここに来た時すごい緊張してたんですが、今は雑用なんかもやらせてもらうくらい、入りびたりです」

「…………」


 やっぱり、返事はない。大好きな親友とあんなことがあったら、誰にも気を許したくなくなるよ。


 でも、それでもここに来てるってことは、遠田さんはこの店を気に入ってるってことだ。少なくとも、嫌な場所にはこうして足を運んだりしないだろう。前の俺みたいに、ストレスのほとんどない家にこもったりする感覚でさ。


 それが分かってるんだから、ここは、俺がどんどんリードしていかなくちゃな!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ