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その痛みの拠り所
淡々と
曖昧に
こなす
苛々と
冷静に
こなす
笑って
黙って
こなす
静かに
道化ながら
こなす
偽りと
真実の合間で
こなす
疲れ果てた君が見たものは
淡々と曖昧に苛々と冷静に笑って黙って静かに道化ながら偽りと真実の合間でこなされた
同情だったのかもしれない
報いだったのかもしれない
痛みの切迫を訴えた君を、誰一人振りかえろうとはしなかった
君は壊れていないから
君は嘆いていないから
君は泣き叫ぼうとはしなかったから
誰も気づきはしなかった
全ては君の中
全ては偽の中
全ては虚の中
判断する術など残っていなかった