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願わくば
僕とあなたの
憎しみでもなく怒りでもなく
ただ
哀しみのみを共有する
この関係を何と呼べばよいのだろう
目の前の絶望と
手からこぼれ落ちていく希望とが
胸に迫って
胸を押しつぶして
視界を奪い去った
叫び続ける声が
大地と混然一体となって
天に木魂しようとも
何も還らない
この景色を何と呼べばよいのだろう
霞むかすむ涙の向こうは
日差しに照らされた
容易ならざる未来
雨水を見送り
春を迎えるばかりの
この良き地を流し去った
大いなる力に私は懇願する
どうか喜びを
どうか安寧を
どうか幸福を
賜わせたまえ
ふと見上げた空から
秋霖がぽつりぽつりと落ちてきて
ガラス越しの喜雨の中
子らの傘は軽やかで
ふと見上げた空から
細雪がふわりふわりと落ちてきて
ガラス越しの粉雪の中
子らの笑い声は遠くへ遠くへ
願わくば善き日々よ、永遠に




