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世界最強の航空機動部隊  作者: 橘花
昭和 8
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ワシントンD.C.

-ワシントンD.C.-


「号外だよ、号外だよ!!」


市内を走るトラックから、新聞が四方に放り投げられていく。出勤途中の人間などはそれを見て愕然とした。一面に『ルーズベルト大統領、脳内出血により急死』と書かれていた。


「おいおい、副大統領に続いて大統領まで急死なんて、大丈夫なのか?」


新聞を読んだ誰しもが、同じ疑問を抱いた。




-デイリー・ワシントン社-


ここの編集長室に元ノースカロライナ艦長、テイラー大佐は居た。


「今日も宜しくお願いします」


「こちらこそ」


デイリー・ワシントン社編集長のデニー・グルードはテイラー大佐と握手する。


「さて、この前の新聞は好評でしたよ。世論も対日講和へ大きく傾いたとも言えます」


「はい。しかし、頼みの大統領は死んでしまいました。副大統領であったトルーマンは大統領の座に就き、対日戦を主導しています」


「テイラー大佐。この国の政治家の中に、ソ連のスパイが居ると言われて驚きますか?」


グルードはコーヒーを飲みながらテイラーに質問する。


「驚きません。うすうすと感づいてもいましたし。それにしても、全国紙とは言え政府の内情をここまで掴んでいた貴方に驚きますよ」


「仕事柄、政治の裏事情も入ってくるんですよ」


「国家の汚い部分もね」


テイラーはコーヒーを飲み干しながら言った。


「トルーマンも彼らに操られています。そして恐らく、大統領と副大統領の死の裏にはソ連が関与していると思えるんです」


「しかし、スターリンは死んだのだ。一体、誰がそんな事を?」


「分かりませんが、国内に疑わしい人間が居ます。ハリー・ホワイトです。彼が大統領の死に絡んでいる可能性があります」


「本当に、国家の汚い部分も知っている人だ」


「お互い、身辺には十分警戒しましょう。それでは、また記事は書かせて頂きます」


そう言って、握手を交わして別れた。



翌日、デイリー・ワシントン社の本社が炎上。幸い、死傷者は出なかった。しかし、新聞配達前の為に配達予定だった新聞は全て灰に変わった。




-ウエストウイング-


「デイリー・ワシントン本社を燃やしましたので、これで面倒な新聞をばら撒かれる事もないでしょう」


ホワイトとイスハークは閣議室にて会談をしていた。


「仕事が早いなイスハーク」


「これ以上、面倒な仕事が増えないで欲しいですよ。只でさえ、対日戦戦意高揚工作に必死なんですから」


イスハークはホワイトに愚痴を漏らす。


「まあ、これで暫くは大丈夫だろう。FBIも我々コミンテルンがアメリカに潜入している事を知らないからな」



今回は短くしました。


あと、デイリー・ワシントン社ですが、モデルはワシントン・ポスト社です。

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