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世界最強の航空機動部隊  作者: 橘花
平成 6
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潜水空母を拿捕せよ 前編

-習志野駐屯地-


「それで、第一空挺団は愛知の小松基地に居るのだな?。」


「はい。朝鮮半島への空挺攻撃を行うためにそちらに移動させましたので。」


第一空挺団長の高岡中将は、訪れた陸軍司令官の三島大将に答える。


「では、輸送機に乗って直ぐに作戦を実行できるのだな?」


「はい。命令さえあれば、空軍のC130で空挺作戦を行えます。」


「では、直ちに作戦を開始する。」


「了解しました。」


高岡中将は、第一空挺団に命令する為に通信室に向かった。




-横須賀海軍基地-


「集まったな。」


特別に編成された、いわゆるフロッグマン部隊が横須賀海軍基地内に集結した。


「はい。全員、潜水訓練で優秀な成績を残した者ばかりです。」


全員が潜水装備に着替えて整列している。銃器類は防水加工されたバックなどに詰められている。


「今回は陸軍空挺団との合同任務だ。誤射には気をつけろ。」


「了解しました。部隊編成等は済んでおります。後は艦内の正確な地図があれば楽なのですが、そうもいきませんね。」


「一応、各国潜水艦データを下に艦内の予想図はあるが、あくまでも予想だから当てにはならない。」


そう言って、艦内の予想図を渡す。


「いえ。これがあるだけで幾分か気持ちが楽になりますよ。」


地図を眺めながら、言う。地図の左端には、艦内予想図と確り明記されている。


「あの潜水空母を、海軍としてはどうしても欲しいんですね。」


「ああ。国防大臣もそう言っている。だが、拿捕しても戦争中に実戦運用できるかどうかは疑問だが。」


「それでも、後を考えると技術的には高い成果ですよ。」


「そうなるな。」


窓に外に見える、新羅海軍所属の潜水空母『赫居世居西干』を見る。相変わらず、飛行甲板のカタパルトにはSu33が待機している。


「あれを発艦される前にどうにかせねばな。」


「それなら心配いらん。陸軍が、203mm自走りゅう弾砲を使って破壊する。」




-東京ゲートブリッジ-


「偽装解け。」


工事用重機を運ぶ大型トレーラーに偽装された特大型運搬車で203mm自走りゅう弾砲がシートをどかして、降りる。


「6台、展開終了しました。」


203mm自走りゅう弾砲が6台、橋に展開する。潜水空母からは見えない反対車線に展開しており、敵が目視することは不可能だった。


「観測班からの連絡は?」


東京湾を見渡せる各地に民間測量士に変装した陸軍の観測班が、展開。三角測定を開始している。


「はい、たった今届きました。距離・角度、共に問題ありません。」


「分かった。このまま待機しろ。」


隊長がそう部下に伝え、橋から潜水空母を見る。


「これ位の攻撃では沈まないだろう。」


見たところ、防御は確りとなされている。十分に耐えられると判断した。




-日本軍総司令部-


「各方面で準備完了の連絡が入っております。」


会議室に居る北里の元に、連絡員が報告に来る。


「そうか。後は、各師団の命令実行のタイミングを待つだけだな。」


時計を見る。もう直、13時を指す。交渉決裂の攻撃開始まで、あと1時間。


「13時になったら始まるのだろ。作戦の成否の報告を頼む。」


「了解しました。」


連絡員は出て行く。北里は椅子に座り、もう一度時計を見る。


「総理、もう直ぐ交渉決裂を示す電報を打つ時間ですよ。」


総理は、潜水空母並びに新羅政府に交渉決裂を示す電報を打つ予定だった。それを確認次第、直ちに攻撃が開始される様に指示されている。

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