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世界最強の航空機動部隊  作者: 橘花
平成 3
38/90

中華民国、国家承認

―首相官邸―


「どうも、こんな時間にすみません。」


西澤は、早速外務省を経由して中華民国政府に連絡を取った。


『いえいえ。こちらとしても、一度ちゃんとお話をしておきたかったので。今回の、日中開戦についてを。』


中華民国(日本呼称、台湾)政府総統の厳建芳イェン・チェンファンが電話に応答している。


「ええ。そこで、貴方方も参戦して頂きたい。我々の側に付いて。見返りに、貴国の国家承認と尖閣の海底油田の共同開発・採掘権を差し上げます。また、当該海域の共同漁業権も。」


西澤は、中華民国に対し、最大限の譲歩をした。


『それは、我々としても有り難い事です。領土じゃなくても、漁業が出来るのですから。それに、問題となっていた油田も、共同で採掘できるのですから。』


「これは、私達、日本政府の最大限の譲歩です。尖閣領土は我々に帰属します。これだけは、ハッキリとさせておきます。それを理解した上で、油田の採掘権と漁業権を差し上げたのです。」


『良いでしょう。それで、この交換条件である中華人民共和国への宣戦布告。これは、流石に難しいです。』


「ご心配なく。開戦後、直ちにそちらへ防衛部隊を派遣します。また、南の方で更に味方が増えるので。」


『何やら、策があるのですね?』


「ええ。条約については、後程外務大臣をそちらに派遣しますので。」


『お待ちしております。日本と中華民国、両国の融和の為にも、この条約は歴史的なものになるでしょう。』


「では。」


そう言って、西澤は電話を切った。続いて、西澤は外務省へ連絡。直ぐに、外務大臣を中華民国へ派遣した。



4日後、両国承認で日中華友好条約を締結。それと同時、中華民国は直ちに中華人民共和国へ宣戦布告。




―海上国際空港―


2020年、メガフロート開発の一環として作られた長さ10000m、幅7000mの超巨大海上の空港が建設された。そこは、日本で初めて昼夜問わずに航空機の離着陸が行える空港であった。


日本は、特に夜間着陸の騒音問題や、ライトアップの問題が解決できず、周辺住民とのいざこざがある。そこで、メガフロートを使った飛行場開発を本格的に行ったのだ。そして、それが関東の外れの海上に浮いている。



「本日、中華民国との条約が締結されました。」


ここでは、日本へ帰ってくる外務大臣等を取材しようと取材班が待ち構えている。


「この条約は、日中共同声明違反として中国政府は日本政府を非難しております。」


「この条約締結により、台湾は中華民国として国家承認。同時に、中国へ宣戦を布告しました。」


空港は取材班で混雑していた。空港警備員は総動員してこれらの整理に当たっている。


「あ、たった今、外務大臣の乗った政府専用機が降りてきました。」


政府専用機として、近隣諸国や国内訪問用に導入した三菱重工業社製のMRJが海上国際空港に着陸した。


そして、暫くして税関を通って外務大臣が姿を現す。


「外務大臣、今回の条約についてどう思われますか?」


記者らは、質問攻めを外務大臣に浴びせた。


「この条約は、日本と中華民国の両国融和の為の第一歩です。」


「中国からは、批判の声が上がっておりますが。この件に関して、どうお考えですか?」


「そんな事は知りません。もう、現中国との国交回復は、難しいと考えています。」


更に質問しようとした記者を、ボディーガードが止めた。


「私は忙しいので、これで失礼させてもらう。」


そう言って急ぎ足で車に乗り込んだ。そして、車は外務省へ向けて走り出す。




―日本軍総司令部―


「ベトナム、フィリピン両国から、奪還の為の共同作戦を行いたいと言って来ておりますが。」


「やはり、恩は少なくさせたいのだろう。」


北里は司令部を見渡して言った。


「では、乃木大将。現地指揮を頼みます。」


「分かりました。その任務、この乃木が承ります。」


作戦には、真清から提供された空中艦隊を使う事になった。それに、降下部隊を一緒に乗せ、目標上空で降下して戦う。フィリピンやベトナムが共同作戦実施を要求したのは、ある意味では予測できていた。


「では、作戦を開始しよう。中国包囲作戦を。」


「了解しました。」


総司令部勤務の人間は現地の情報などをスクリーンに表示して確認する。


「出来れば、パキスタンもこちら側に入れたかったが。」


北里はそう言うと。


「無理でしょうね。パキスタンは、歴史上一度も中国を裏切ったことが無いので。」


「だからこそだよ。その信頼している国に裏切られた中国の顔を見てみたいものだと思ってな。」


「パキスタンは、終戦交渉の仲介役が良いと思いますよ。日本も、中国も。どちらに対しても友好的なので。」


「パキスタンは、それが一番なのかもしれんな。」


北里は、パキスタン政府を信頼し、終戦交渉の仲介役を依頼する様に西澤に申請する事にした。

何か、架空戦記にしては政治問題を絡めすぎたかな?っと、感じている作者であります。


その分、軍事的考証が甘いと感じております。



次回からは、また昭和編です。中途半端だけど。

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