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世界最強の航空機動部隊  作者: 橘花
平成 3
34/90

新体制樹立

―首相官邸―


「何とか、新憲法の草案は突貫で終えました。しかし、突貫の為に変えたのは一部だけです。憲法九条に交戦権を加えるなどの改憲程度で済ませました。」


法務相を中心に変えていき、とりあえずは新憲法の草案が完了した。


「後は、国民に公表するだけです。総理が絶対国会宣言をしてしまった以上、国民投票もしなくて発布・施行が可能となっております。」


「では、国会にて発布・施行を致しましょう。」



2022年、1月1日。通常国会にて新憲法を発布し、異例の当日施行が決まった。尤も、憲法の国民に関する内容は変わっていない為、国民生活に特に影響がないので当日施行となった。


これに、アメリカは民主主義的で無いと、開戦後初めて日本に介入してきたが、日本を裏切ったアメリカの言う事など無視する事となった。




―自衛隊司令部―


「では、本日付きで自衛隊司令部を日本軍総司令部へと改名する。」


北里は自衛隊司令部にて宣言。日本自衛隊は、戦後初めて自らを日本軍と名乗った。そして、待ち望んだ交戦規定が、自衛隊法改め、日本軍法に記載された。





―外務省―


「では、中国の宣戦布告を正式に受諾します。」


外務省も、新憲法発布に合わせて中国の宣戦布告を正式に受諾。これまで、宣戦布告文を受諾せず、あくまでも防衛の元に戦っていたが、正式に戦闘と称する戦いが可能となった。




―首相公室―


「では、ようやく本当の意味での反撃を行えるようになったんですね。」


水戸が首相官邸に居る西澤の前に現れた。


「では、約束通りに兵器を提供しましょう。それと、貴方方は軍を指揮する人が居ませんでしたね?」


「居るにはいますが、優秀な人材の大半を昭和に送ってしまいまして、少数のエリートだけで何処までできるか。」


「なら、2人は良い人が居ますよ。貴方方もよく知る人物ですが。」


そう言って水戸は指を鳴らした。すると、水戸の背後に軍服を着こなした二人の人間が現れる。


「あ、貴方は!?」


「はい。東郷平八郎海軍元帥と、乃木希典陸軍大将です。」


どちらも、日露戦争の英雄であった。


「しかし、どうして?」


西澤は突然の二人の出現に驚く。


「これは、我々の世界に存在するいわば記憶の再現です。生前に思考や人格など、コンピューターに入力しておき、死んだ後でもこの様に生きられるものです。っと、生きられると言っても生前の思考回路を持ったロボットですけど。」


現在、これと似た技術がイギリスのブリティッシュテレコム研究所などで実験段階であり、近い将来に実用化するのではないかと言われている。


「この二人なら、十分でしょう。」


「え、ええ。」


「では、追加の200機の富嶽をお送りします。そして、空中空母『伊弉諾尊(イザナギノミコト)』と『伊弉冉尊(イザナミノミコト)』を艦載機付きで。空中戦艦『天照大神(アマテラスオオミカミ)』と『月讀尊(ツクヨミノミコト)』、『素戔嗚尊(スサノオノミコト)』も追加しましょう。」


「そ、そんなに送ってくれるのですか?」


もはや、西澤はちょっとやそっとの事で水戸たちの世界の兵器技術には驚かなくなっていた。まだ、科学技術には驚く部分もあるが。


「はい。これらの兵力でなら中国を降伏に追い込むのも可能でしょう。では、私はこれで。88mm砲などは後で纏めて送りますので。」


そう言って水戸は姿を消した。




―日の本 皇居―


「緋巫女陛下、兵器関係の提供は終わりました。あの人たちなら、あの兵器での無用な殺傷はしないと思います。」


真清は平成の首相官邸で西澤と話した後、自分の世界の皇居へ訪れた。


「真清、彼らは戦争終結までの筋道を立てているのですか?」


「大丈夫です。彼らなら、最小限の犠牲で戦争を終結させるでしょう。」


「なら、いいのですが。前も言った通り、大勢の犠牲は許可できません。何とか、犠牲が少ない内に終えてくれればいいのですが。」


「その点は大丈夫でしょう。彼らは、いい意味での戦後を過ごしましたので。」




―日本軍総司令部―


「沖縄の状況は?」


北里は地図を見ながら言う。


「はい。上陸している中国軍の目立った動きはありません。ただ、立て籠もっている状況です。」


「これ以上、港に居座り続けられても困るな。」


「どうしましょうか?」


「攻撃を掛ける。総理からの命令もあるから、沖縄を早く片付けないと不味い。」


西澤は次の攻撃目標を何と西沙諸島と南沙諸島を攻撃する計画を立ててた。目的は、両島を攻撃し、中国軍を駆逐する事で西沙諸島をベトナムへ、南沙諸島をフィリピンに返還する。そうする事で南シナ海の海上輸送路が開通し、しかも両国もその見返りを条件に中国へ攻撃する。そして、西澤にはもう一つの策が存在していた。

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