プロローグ
20XX年
-東京 防衛省-
「最近の中国の行動。彼らは我々が何も出来ないのを良い事に沖縄近海まで顔を出すようになってしまっている。これによって、日本の防衛力について世界が疑問を抱き始めている。」
「総理、ですから私が昔から言っている空母の建造を行い、日本初の空母打撃群を編成すべきです。」
「しかしな、我が国に近代空母の建造ノウハウは存在しないのだ。」
「それなのですが、アメリカから実は密伝がありまして。」
「なに?言ってみろ。」
「は、実は今度退役するエンタープライズを我が国に無償提供をしてくれると言っているのです。」
「あの、世界初の原子力空母の?」
総理は防衛大臣に確認の意味を込めて言う
「はい。これは我が国にとって最高のチャンスです。これを機に、日本の建造力の高さを世界に再アピールすることができるのです。」
日本の建造技術の高さは今日まで変わっていなかった。あの世界最大の戦艦大和級を建造した時から日本の建艦技術の高さを世界に知らしめたあの時から。
「では、その空母を受け取ったら技術を解析を行い、建造を行います。」
「しかし、護衛の艦艇も建造せねばならんぞ。」
「イージスシステムを空母に搭載し、その周りにもイージス艦を配置すれば十分です。」
防衛大臣は書類を見て
「あたご型を4隻と、新造イージス艦を4隻あれば十分です。」
「しかし、あたご型は2隻しかおらんぞ。新造するなら予算確保も現在は難しいし。」
「これもアメリカからなのですが、ヴィンセンスとトーマス・S・ゲイツ、ヨークタウンとタイコンデロガ。を提供すると言っているんですよ。」
「では、それを改装すれば新造イージス艦の予算は浮くな。あとはあたご型を2隻揃えれば完成する。」
「はい。総理にもこの計画を理解していただきありがとうございます。」
2013年 エンタープライズとタイコンデロガ級4隻を日本は譲り受ける。
2014年 エンタープライズの技術解析が終了し、2013年から建造して船体の一部が出来上がっている空母にその技術を取り入れて本格的に建造がスタートした。