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第4話 1人の時間は長い

ソファの上、汗をたっぷりかいて目を覚ました。

空翔は、起き上がってすぐに夏楓がいないことを思い出す。いつも午後6時は、一緒に夕飯食べていた。静かすぎる部屋を見て、寂しい思いが大き

くなる。


「適当に食べるか」


 腹を満たすには何かを食べなければと、台所の引き出しに入っていた辛いカップラーメンを見る。今は、刺激物をとって、ストレス発散だと封を開ける。カップ麺は食べると太るし栄養価は低いとか色々あるからなるべくだったら取らない方がいいとか親によく言われていた。確かに汁を飲みすぎて塩分により血圧が上がったという人を聞く。野菜や肉、素材を食べた方がいいってわかってはいるが、今は無理だ。自分のためだけに料理なんて作りたくない。嫌な場面を見て、それどころじゃないんだ。カップ麺にお湯を入れて3分待った。

暗い窓の外、切なさを感じる。1人でいるってこんなに静かだったのか。夏楓と一緒にいる時に話さないときもあるけれど、存在しているだけで全然違う。1人暮らしをしたのは大学の時くらいだが、あの時と比べると訳が違う。同棲って悩むことがいっぱいだ。猫舌の空翔はふぅと息を吹きかけて辛いラーメンとかっこんだ。

 スマホ画面を見て、今やっている上映中の映画をチェックした。短編映画なら今からなら見れる。1人の時間は映画でつぶそうと考えた。戸締りをしっかりとして、ひとり家を出た。


◇◇◇


「ただいま。起きてたんだ。寝てて良かったのに」

 夏楓が帰ってきた。空翔はリビングのソファでくつろぎながらテレビで映画を見ていた。 映画館で短編を見てからすぐ家でも映画を見始めていた。時刻は午後11時。想像よりも夏楓の帰宅は、遅かった。


「空翔、映画見に行ったの?」


 テーブルに1枚の映画チケットを見つけていた。日付は今日の午後7時となっていた。


「うん」


 空翔は、言葉少なめに静かに席を立ち風呂場へ行く。

シャワーの温度を調整して、頭からお湯をかぶった。ワシャワシャと洗いながら、考える。

 空翔と夏楓は、交際3年、同棲1ヶ月になる。

空翔はまだ夏楓を理解できない。ここ最近、彼女の肌に触れたのはいつだろう。手さえ握ることもしていない。ご飯は一緒に食べているがそれ以外のことは共有していない。最近は、趣味も違う。出会った頃はお互いの同じものを探すのが好きだった。仕事で疲れていて余裕がないのかもしれない。

今の状況はお互いの両親に交渉して同棲することになった。なぜか、一緒になった途端に彼女との間に溝ができた。原因は不明。3年前は磁石のように密着して愛していたはずだった。

僕が悪いのだろうか。考えてもわからない。

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