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水球と焼肉

作者: 健斗

水球部に入っていました。

 2018年僕は水球部に入部した。テレビで見たこともないし聞いたこともないスポーツだった。だからこそ惹かれた。でも何も知らずに入るべきではないと後から知った。あはようございます。大きな声で挨拶をする。今日は朝練だ。朝から泳ぐ。授業はやはり寝てしまった。僕は体が小さい。体の大きい方がスポーツは有利なことが多い。でも負けるつもりはない。だって男だから。一番を狙わないでどうする。同学年は僕を含めて7人。ちょうど試合に出れる人数だ。交代はできないが。ところで僕の名前は健斗という。

 今日は合宿だ。この合宿を一番嫌がっているのは同学年の者坂だ。こいつは練習嫌いだがなんだかんだ中学生から高校生まで続けているらしい。高校から始めた俺とは違う。中学の時の合宿が最悪だったらしい。合宿は隣の幕出高校で行われる。俺は一番体が小さくて一番下手だがこの部活が好きだ。なぜなら日々成長を感じているからだ。この感覚は大切だと思う。成長してると思わないとやってられない。顧問の下立からメニューが渡された。100mを100本らしい。その後練習試合。死ぬ気がした。実際はじまると逃げることができないからやるしかない。呼吸は荒い。泳ぎ義った時の達成感は忘れられない。練習試合が始まった。三年生とい二年生は負けた。必死で泳ぎボールをまわしゴールを狙う。足がつかないからもちろん疲れる。ゴーグルも使わない。水球って不思議な競技だと思う。この試合で者坂が二点決め試合に勝った。僕は何もできなかった。

 合宿3日間を終え僕たちは焼肉屋に向かった。先輩たちが昔の合宿で逃げたやつがいたことなど楽しそうに話していた。それにしても焼肉がうまい。水球という激しいスポーツの後に食べたからかとてつもなくうまい。水球より焼肉の方が好きかもしれない。毎年合宿や総体などの後は焼肉屋に行くのが水球部の伝統らしい。勝った時はたくさん食べる。負けたら普通に食べるんだ。

 三年生の総体の日を迎えた。三年生より上手くなりたいと思っていた健斗は負けたら引退してしまう悲しさと最後をしっかり観てこれからの自分に生かそうという気持ちを持っていた。三年生は一回戦に回線と一点も取られず勝利し3回戦、合宿で3年生が勝てなかった幕出高校と試合をした。同点のまま時間が過ぎ、ペナルティーシュートで試合が決まる。三体2で負けてしまった。

 3年生は引退した。もちろん三年生よりうまくなどまだ慣れていない。目標は二年生を超えることに変わった。

 冬室外プールでは寒過ぎて泳げない。僕たちは筋トレをしていた。同級生の龍田は泳ぐのは下手だが筋トレは好きだ。冬の方が生き生きとしている。健斗、者坂、龍田、そして家原、毛縞、二荒、名雲谷の7人が一年生である。こいつらだれにもまけたくないし二年生にも負けたくない。来年の春を楽しみにしていた。

 春、新一年生が入ってくる。少し嫌だ。まだまだ教わる側なのに教えなければいけないのか。一年には絶対負けたくないと思った。

 者坂はぶっちゃけ二年生より上手い。二年生のことを馬鹿にしているし2年生と一緒に試合にも出ている。者坂の代わりに出れない二年生には恨まれているだろう。者坂は「俺が全国に連れていく」などとキャプテン気取りでいる。まずは一つ一つ勝っていくしかないと思うのだが。

「ストレッチ頼む。」二荒に頼んだ。こいつは体が柔らかい。家原は水泳をやっていた。毛縞は凡人だと思う努力はしているが。名雲屋は面白いやつだ。おれはどんなふうに思われているだろう。 

「俺って水球部の中でどういうイメージ?」名雲屋に聞いた。

「気持ちの強いやつ」そう名雲屋は言った。後輩と仲良くなるにはどうすればいい。焼肉屋に行った。

「日本一になる」者坂が一年生に言った。一年生に水球経験者はいない。だが一年生は者坂が好きらしい。上手いほど好かれるのかもしれない。

 合宿が始まった。俺は嫌だった。去年経験して心底合宿が嫌いになった。ドリブルをする。パス、シュート。練習を終え練習試合だ。去年は勝てた相手だ。三年生は試合に負け俺たち二年生は勝ち、一年生は負けた。俺たち2年生は強いのかもしれない。ただ去年も相手の王花二点を決められた。あいつも水球経験者らしい。ただ1年間練習して初心者もかなり上手くなっていた。者坂の指導もあって。

 俺たちは負けた一年生を馬鹿にした。一年生に負けることはなさそうだと安心した。

 総体、三年生は一回戦で負けた。やはり焼肉屋に行った。3年間の集大成が一回線負け。「俺たちは日本一になる。」焼肉屋に行くたびにいっている。

 最上級生となった。指図してくる先輩はいないが責任感も芽生えていた。

 最後の合宿を迎えた。全員が乗り切った。練習試合を勝ちいい気持ちで早退に望めそうだ。

 総体は順調に勝ち抜き決勝に進んだ。幕出高校だ。王花に点を決められる。第四ピリオドで逆転し勝利を掴んだ。優勝だ。全国に進んだ。

全国大会だからと言って緊張したりはしない。普段通りだ。俺は点を決めた。一回戦二回戦と勝ち準決勝で敗れた。3位決定戦では勝ち全国3位となった。

 焼肉屋、引退式で一二年生が「俺たちは日本一になりますと言った。そいつらは結局いけなかったが。水球部の3年間は楽しかった。日本一には慣れなかったがたくさん焼肉を食べた。

水球に興味を持ってね。

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