表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界ダメンズ探偵  作者: sen-an-ri
盗賊擬殺人事件
7/72

対峙

「いらっしゃい。黒騎士団 副長のグレッグだ。E級冒険者のジェファーソンだな?一応、自白してもらおう。」

今回のように明らかに証拠がある場合、問答無用で殺すのだが、今回はガーネットの同居人から話を聞きたいと言われているため、生かして捕らえることにした。グレッグにとって、悪人は全てただの悪人であり、悪人の事情など知ったことではない。ただ周りの脳筋に比べたら、犯人を探す過程で頭は使っている。動機を知りたいということもわからない訳ではない。盗賊の動機などしれているが。

ジェファーソンは答えるよりも先に剣を抜いた。自白する気はなさそうだが、剣を抜く=自白の様なものだ。抜かれた剣に対して、剣を抜いて応える。ガーネットの同居人から聞いた情報では音魔法ということだった。剣に纏わせれば音の振動?で切れ味が増すらしい。また、音速?を越える早さの音から、かなり強い衝撃波があるらしい。内容は何となくわかったが、正直、音にそんな力があるのか疑問だ。ただし、強い者と戦えるのに理由はいらない。


※※※※※※※※※※


超音波切断ソニックブレイド!」

ジェファーソンは、超音波切断ソニックブレイドを連打するが、一向に当たらない。

「切れ味が良くても、剣技はしれてるな。声を出すのはいいが、わざわざ必殺技の名前を言わなくていい。」説教までされる。ソニックブームでこの場所ごと吹き飛ばすことにした。ジェファーソンの魔力が高まる。

「ソニックブーム!!」

音速の衝撃波がグレッグを含めた全員に襲いかかる。


※※※※※※※※※※


ソニックブームに対して、グレッグはソニックブームの波の位相に対して逆位相に波をぶつけて干渉?させて、威力を殺した?。確かに波の特性をアドバイスしたが、まさか出来るとは思わなかった。これが出来るなら津波の被害はほとんどなくなるだろう。

ガーネットは、「さすが副長(いずれブチ倒します)」と興奮していた。ガーネットは副長のスキルを魔法無効マジックキャンセルと思っているようだったが、俺には物理的に、強制的に、打ち消したとしか思えなかった。アイリーンは魔力の痕跡が見えるが、同じように思ったらしい。青ざめていた。

対抗する手段を無くしたジェファーソンは、戦う気力がなくなったようで、ただただ膝をついた。


盗賊の動機は予想通り陳腐なものだった。金のために行うことは理解は出来る。が、俺は人の道は外さないようにしよう(ガーネットに食わせてもらう以外は)。

ジェファーソンは動機はしゃべったが、依頼人については必要以上知らない様だった。依頼があったのは門番の気をそらしてくれたスラム街の人間であり、その人物はすでにいなくなっていた。ジェファーソンは死刑になるらしいが、その依頼人の照合をしてから執行されることが決まった。ガーネットも含めた黒騎士団は、人を生け贄にして新たな魔法を使う禁術を疑い調査を始めていた。エマとアイリーンも何故か連れられていかれた。俺は今回の手助け賃をもらい、ガーネットに借りたお金を一部返却した。あえて一部のお金を残したのは、グレッグとジェファーソンの戦いを見て、自分自身の身を守るモノを準備しておこうと思ったからだ。彼らがこちらの世界の標準であり、こちらの世界は命が軽いため、生きるために寄生しているだけでは難しいと思ったのだ。

俺だけは一応、普通の生活(Fランク見習い)に戻ったのだ。一点気になることはあるが・・・。


なぜ、ジェファーソンは元の世界の言葉を知っていたのだろう。誰か同郷の人がいたとしか思えない。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ