⑤
ポタ
ポタ
次に目を開けた時に
最初に飛び込んできたものは
幼女こと青瀬さんの
泣き顔だった
どうやら僕は今
歳上の幼女に膝枕をされているらしい
「グスッ、エグッ、ヒック」
彼女は大粒の涙を流していた
「う…ん?どうして泣いているんですか?って痛っ!」
声を出したら痛みがまだ残っていた
「グスッ、ふぇ?あ、あ~!!アタル君、生きてた!良かった~」
…僕を殺したとでも思ったのか
この人
「キャッチボールで死ぬわけないじゃないですか!確かに息止まりましたけど!!」
「だよね~、でも良かった~!ゴメンね」
そう言って太陽のようなまぶしい笑顔で謝る幼女さん
まぶしすぎて
直視できません
僕がロリコンなら
事案発生ものだよ。
だが、僕にはそんな趣味はない
好みのタイプはクラスの人気者
”白井戸 夏菜”(シライド ナツナ)みたいな発育のいい女性だ
「今日はキャッチボール無理そうだね~。あ、じゃあ、私のコーチするクラブ活動でも見ててよ!そろそろアイツも来るし…終わったら、さっきのお詫びに何か奢るから~」
目をグシグシとこすりながら
青瀬さんがそう提案してくる
が
「いや、いいです。帰ります」
僕 は断りを申し上げる
これ以上野球と
関わりたくなかった…
決別したはずの野球と