一章 これが運命
森を抜けた秋葉は集落にたどりつく、森の奥にある比較的小さな集落。
人口は大体千五百人程度、ここが俺たちレジスタンスの拠点。
秋葉は入口に立つ門番に挨拶して中に入る、そして、あいつらが居るかを確認する。
今はいない、つまり死んでしまった、まずそう考える。
この世界ではそう考えなければならない、何故ならこんな世界だ、そうしなくては生きていけない。
「おかえりなさい、秋葉、どうだった・・・」
話しかけてきたのは、ここを俺の代わりに管理する椎名という女性。
「物資回収中に三人、逃走中に一人、あとは逃走するために二手に分かれた二人」
秋葉はそう答えた、実は逃げている途中、森にはいる寸前でいつ番後ろの奴がやられた。
一瞬だった音がして後ろを見ると仲間の一人が吹っ飛んでいた、助けることは出来ない、生き残るために。
すると後ろのドアが開いて、あの時分かれた二人のうちの一人が入ってくる。
(そうか、あいつは死んだか)
そして、今入ってきた奴が報告する
「秋葉、すまないあいつの荷物だけだ」
言いたいことはわかる、こいつも混乱しているんだろう。
話を聞いた後秋葉は、荷物を椎名に預けて、自分の部屋に戻る。
門から三分ぐらい歩いたところにある横穴の一画に秋葉の部屋はある。
秋葉は真っ直ぐ自室に向かい、部屋に入ったらすぐに鍵をかける
「こんちくしょおぉぉぉぉぉ!!!!」
そして、一気に感情をぶち撒ける。
辺りに響かないギリギリの声で叫ぶ。
「なん、で!お前が、謝る!」
そんなことを叫び、机を殴る。
「クソぉ!あいつも助けられたかもしれないのに!」
何度も何度も何度も何度も、ただひたすら叫んで、殴る。
そしてしばらくしたのち、秋葉は落ち着き、椅子にドッサリと座り込む。
「俺みたいなやつが、なにいってんだか」
そうつぶやき、天井を仰ぐ、乾いた笑みを浮かべて。
ドアの向こうから椎名はすべて聞いていた、秋葉毎回戦火から帰ってくるとこうやって自己嫌悪している。
実際聞いていると辛い、聞かなければいいのかもしれないが、そうはいかない。
「安全な生活が出来るのはあなたのおかげなんだから、せめて・・・」
あなたの辛い気持ちだけでもきいておこう。
この集落は実質秋葉のおかげで支えられている、秋葉が居なければ、滅んでいてもおかしくない、だが思うそれを行っているのはたった十六歳の少年なんだと。
するといきなりドアが開き秋葉が出てくる。
「あっ・・・」
言葉に悩む、すると向こうから。
「技術班を集めてくれ、戦利品をどうするか話し合う」
そう告げると、会議室に向かいスタスタと歩いていく。
椎名はその姿をみて後ろから声をかける。
「秋葉!・・・あまり無理をしすぎないで・・・」
秋葉は振り返り、
「無理をしなきゃこの世界では生きれない」
こう言い残すと踵を返して歩いて行った。
技術班と話し合いをした後一眠りして翌日、秋葉は敵の探知から逃れるため、馬を使い荒れた荒野ををめざしていた。
ちなみに集落を出てからもう二日たっている。
そして目的の荒野に到着したのはその2時間後だった。
今回の秋葉の目的はこの荒野に墜落した帝国軍の空中艦の調査だ。
そして荒野に墜落した船を発見し、調査を開始してから三十分経った頃。
物陰から人が飛び出してくる、秋葉は瞬間的に護身用の銃を構え、手で来た人の脚に向かって打つ。
狙ったとうり脚には直撃せず脚の横をかすめる程度に当たった、
「貴様、何者だ」
秋葉は警戒したまま問う、すると打たれた奴は着ていたローブについていたフードを脱ぎ顔を晒す、
女だしかもかなり美人、髪は長く澄んだ金色、光を反射するほど艶やか、そして双眸は綺麗な青色をしていた、女は、
「敵ではありません、銃を下げてもらえないでしょうか」
凛とした、しかし、透き通った声で話す、
「私はトライド王国第三公女、クスュリナ・トライドと申します」
ーこれが私と彼の出会い。
ー今思い返すと、これが運命なのだと思う。
ー第一印象は余り良くないけど
〜一章 二月十五日〜二月十七日〜