第4話
はぁ~終わりまでまだまだあるなぁ~めんどいなぁ~…………え?聞こえっちゃった?な、なんでもないんだからね!(←意味不明)www
4
俺たちは萌恵を起こさないようにそーっと一階に下りてきた。
現在は深夜二時で学校から帰ってきて何も食べていなかった俺も一緒に食事することにした。
と言っても、俺はあまりご飯なんて作れないので、
「なぁ、聖。カップラーメンでいいか?」
と聞いてみた。
「…かっぷらーめん?……おいしいの?」
なぁ、やっぱコイツ、幽霊じゃね?カップラーメン知らんて…。
「ああ。おいしいけど……。一つ聞いてもいいか?」
やはり幽霊かどうか確かめておきたい。
もし俺の見間違いであるのならば眼科か何かに行った方がいいし、仮に幽霊だったとしてもお寺とかそういうところに連絡した方がいいのかもしれないしな。
「やっぱ、おまえ…悪い、聖って幽霊?」
「えぁ…う…う……………ん……………ぅぐ……ひぐ……ぅ…う、うぇぁぁああぁぁあああ
あああああああああああん」
え?あ…え…泣かれちゃった……なぜに?…え、ど…ど、どどどどうすればいいの?「いないいなーい、ばぁー」すれば…いやいや違う違う……と、とりあえず…。
「あ、あーっと悪かった。俺が悪かった。だから…その、泣かないでくれ」
深夜だしな。
先程聖がかすかに「うん」と言った時点で幽霊確定なわけで…ちょっと…いや、かなり怖かったが頭を撫でてみた。
なでなで。
「…う?……ひぐ…ぐす…………ぐす…ひっぐ……ぐす…………ずず……」
とりあえず泣き止んだ。
しばらくそのまま撫で続けていたらほにゃ~といった感じで笑った。…どんな感じだよ。
「えへへ………………………………お腹…すいた…」
「あ、あぁそうだったな。悪い」
とりあえず幽霊云々は置いておいてカップヌードルをキッチンの戸棚から取り出し蓋を開ける。聖がそのまま食べだしそうになったので慌てて止め、湯を注いで三分待ってから食べるのだと説明し、ようやく完成した。
「「いっただきまーす」」
聖の口に合うかどうか分からなかったがニコニコしながら食べているのを見るとおいしかったようだ。
†
俺はこの夜、一つ決意したことがある。
幽霊は怖いが聖は外見は普通の女の子だしこちらを襲って来るような敵意も感じない。
それに聖を見ているとこっちまで心配になってくるし、どうも儚げで触ったら崩れてしまいそうで弱々しい感じがする。
そう、なんだか少し悲しそうなのだ。
だから守ってやりたい、は言い過ぎかもしれないけれど手を差し伸べたくなったんだ。
幽霊とかが嫌いな俺が言うのもなんだけど。
個人的な見解としては、俺の男の子な部分、保護欲的なところを刺激されたんじゃないかな。
そう、俺は決めたんだ。
この子を守る。たとえ何があっても。
……これ、少しカッコイイ台詞だと思うのだが、それを言ってるやつがカップヌードル(シーフード)を食いながら考えてるっていうね……なんか残念な絵面だな。
まぁ、そんなこんなで食事を終えた俺たちは再び二階に戻って寝ることにした。
隣に聖がいたわけなんだが、今日…というか昨日は色々とあったので疲れていたらしく、すぐに寝ることができた。
……ただ、一つ付け加えておくとすれば幽霊に追いかけられる夢を見たことだな。しかも映研で見たホラー映画と混ざって、幽霊に追いつかれて呪われるっていう最悪な夢だった。
聖を守ると決意したばかりだったが、その決意が早速揺らいでしまった……。
今回はちょっと短めです。