プロレス最強対決①~アサルトジョーVSマキシマム斉藤~
2???年5月12日、岐阜県ソラマンカホール。
ここで、日本プロレス界最強と言われる2人の男のよる世紀の一戦が行われた。
1人はアサルトジョー。
180の投げ技を持つというインディアンの血を引く男。
彼の「エクセリオントマホーク」を食らって、立ち上がった者はいない。
対するは、マキシマム斉藤。
伝説の男カールより伝わりし地獄の爪、アイアンクローを得意とするサムライだ。
彼の手握力で握り潰された顔は数知れないという。
会場は満員。
プロレス全盛期並みの賑わいを見せていた。
カーン。
始まりのゴングが鳴り、いよいよ時間無制限一本勝負が幕を開ける。
最初に攻めていったのはアサルトジョーであった。
彼は、ドロップキックをマキシマム斉藤の頭部に直撃させた。
倒れこむ斉藤。ジョーはすかさずそれを掴んで持ち上げ、ドラゴンスープレックスを決める。
いきなり勝負は決したかと、会場はどよめいた。
しかし、勝負をあっという間に決めたのは、マキシマム斉藤の方であった。
近づいてきた、ジョーの脇腹に向けて放った渾身のアイアンクローが見事食らいつき、更に左手のアイアンクローで顔を掴む。彼は何と両利きだったのだ。今までの試合では見せてこなかった、隠された伝説の左手を、このソラマンカホールで遂にお披露目したのだった。これには、ジョーも打つ手なし。顔と脇腹からは血が噴き出し、動くこともできず、近づいたレフェリーが遂には手を降った。
アサルトジョー [2分40秒アイアンクロー]〇マキシマム斉藤
世紀の一戦にしてはあっけない幕切れであった。
しかし、斉藤のアイアンクローの恐ろしさを見せつけるには十分なものだったと言える。