第七話:呪いより重い「愛の告白」。魔女、二人の愛がキモすぎてノックダウン(完結)
1. ヴェールの下、暴かれた「本性」
ギルバートは震える手で、再びアメリアの顔を隠した純白のヴェールをゆっくりと持ち上げました。
現れたのは、涙に濡れた絶望の顔ではなく、この世のものとは思えぬほど美しい「歓喜の相」。
聖女としての清廉な美貌。しかし、その瞳の奥には、ギルバートが持つ「殺意」さえも飲み込むほどの、ドロドロに煮詰まった狂愛の光が宿っていました。
「……ようやく、来てくださいましたのね。ギルバート様♡」
鈴が鳴るような、甘く澄んだ声。
その瞬間、ギルバートの胸を焼いていた不浄な怒りが、アメリアから放たれる圧倒的な「癒やしの波動」に包まれ、強制的に鎮められていきます。
「……ア、メリア……? 君は、俺を、怖くないのか?」
「怖いですわ。貴方の愛が強すぎて、私、壊れてしまいそうですもの。……でも、それが心地よくて堪りませんの」
2. 魔女、惨入(そして敗北)
「何やってんのよ、このバカどもはーーッ!!」
そこへ、空間を切り裂いて現れたのは、嫉妬と怒りに顔を歪めた魔女でした。
彼女はアメリアの、聖女のヴェールをも凌駕する「圧倒的な肉体美と美貌」を目の当たりにし、女としての敗北感に絶叫します。
「なによその身体! その顔! アンタみたいな男タラシに、私のギルバート(最高級の獲物)をあげてたまるもんですか! 呪いで殺し合わせるはずが、なんでデートの待ち合わせみたいになってんのよ!!」
「あら。失礼ですわね。私たちが育んできたのは、一滴の不純物もない『純愛』でしてよ?♡」
アメリアが放った、「聖女の微笑み100%」。
清廉さと狂気が同居したその輝きを正面から浴びた魔女は、あまりのエネルギー密度の差に「……うっ……キショ……ッ!」と悶絶し、膝をつきました。
3. 呪いの解除と、逆流
「ギルバート様。……私を、食べて」
アメリアはギルバートの、血に汚れ、鋼線のように筋が浮き出た首筋を引き寄せ、そのまま深い口付けを交わしました。
その瞬間、魔女が仕掛けた呪いの黒い鎖が、アメリアの「熱い愛」によって溶け落ち、物理的な衝撃波となって弾け飛びます。
「ぎゃあああああああ!!」
呪いの逆流――。
純粋な悪意しか持ち合わせない魔女にとって、この「高純度すぎる共依存の愛」は猛毒以外の何物でもありませんでした。彼女は泡を吹いて白目を剥き、そのまま次元の彼方へとノックダウン(退場)していきました。
4. 教会の祭壇、二人だけの初夜
呪いが解け、正気に戻ったギルバート。
しかし、正気に戻ったからこそ、彼は己の姿を省みて愕然とします。
「……アメリア、すまない。俺は、こんなにも汚れている。今の俺が君に触れたら、その白い肌を汚してしまう……」
震える拳。本来の真面目な性質が、彼を躊躇させます。
ですが、アメリアは彼の逞しい胸板に自らの豊かな肢体を押し付け、逃がさないように抱きつきました。
「汚してくださればいいのです。私は、貴方の色に染まりに参りましたの。……愛していますわ、ギルバート様。わたくしを今すぐ、ここから――いえ、世界から攫って♡」
その一言で、ギルバートの中の「真面目」が「独占欲」に屈服しました。
彼はアメリアの柔らかな膝裏に手を差し入れ、一気に彼女を抱き上げます。
「……分かった。もう、一秒も待てない」
王宮に戻る時間も、馬車を呼ぶ時間も惜しい。
二人は、月光がステンドグラスを透かして降り注ぐ、静謐な祭壇へと、吸い寄せられるように向かいました。
こここそが、二人が一つになるための、最も聖なる「寝所」。
「アメリア……壊してしまったら、許してくれ」
「ふふ、望むところですわ」
血に汚れた野獣の新郎と、白磁の如き肌を晒した肉感的な聖女。
二人の、一生解けない「新しい呪い(あい)」が、今ここから始まるのでした。
5. 神への背徳的な誓約
ギルバートは、震える腕で抱き上げたアメリアを、冷たい大理石の祭壇の上へと彼女を横たえました。
ステンドグラスを透かして降り注ぐ月光が、アメリアの白磁の肌を青白く照らし、その上に極彩色の光の紋様を描き出しています。
「アメリア……ここで、神に誓わせてくれ」
ギルバートは彼女の上に覆いかぶさり、その鋼のような硬い胸板を、彼女の豊かな柔肉の膨らみへと押し付けました。
「神よ、証人となっていただきたい。
私はこの女性を、健やかなる時も、狂える時も、
殺したいほど愛し、死してなお独占し続けることを誓う。
彼女の流す血も、涙も、悦びも、そのすべては俺だけのものだ」
「ふふ……。私も誓いますわ、神様。
この身も心も、すべてをギルバート様の牙と刃に捧げ、
貴方の腕という名の檻の中で、一生、壊され続けることを」
それは、およそ聖職者が聞けば卒倒するような、呪いにも似た誓いの言葉。
二人はそのまま、貪り合うようなディープキスを交わしました。
互いの唾液が銀の糸を引くほど深く、舌を絡ませ、肺の中の空気をすべて奪い合うような、窒息しそうな口付け。
6. 純白の崩落
ギルバートの大きな手が、アメリアの首筋からヴェールを剥ぎ取り、そのままドレスの肩紐へと指をかけました。
「汚してしまうと言っただろう」
「ええ、望むところですわ」
ピリッ、という絹の裂ける音と共に、純潔の証である白いドレスが床へと落ちます。
露わになったのは、聖女のベールの下に隠されていた、暴力的なまでに肉感的な肢体。
月光を浴びて瑞々しく光る、重厚な乳房と、そこから続く滑らかな腰のくびれ。
ギルバートの研ぎ澄まされた筋繊維が波打つ指先が、彼女の柔らかな内腿を、跡が残るほど強く愛撫します。
「……あッ、ぁ、ギルバート様……!」
「アメリア、君は……なんて、なんて柔らかくて、熱いんだ……!」
彼の機能美を極めた剛腕が彼女を抱きすくめ、その指がアメリアの聖域へと侵入します。
入念なエステで磨き上げられた彼女の肌は、彼の愛撫を受けるたびに蜜を溢れさせ、彼をさらに狂わせる香りを放ちました。
7. 結合、そして永遠の帰属
「もう、我慢できない……!」
ギルバートは自らの衣類をかなぐり捨て、鋼線のように引き締まった肉体を彼女に密着させました。
祭壇という冷たい石の上で、二人の体温だけが異常なほど高まっていきます。
「……い、いらして……。私を、貴方で埋め尽くして……ッ!」
ギルバートが、その強靭な腰を突き入れ、彼女の深淵へと一気に沈み込みます。
アメリアの口から、悲鳴にも似た高い嬌声が漏れました。
処女を喪失する痛みさえも、彼女にとっては「ギルバートに貫かれている」という至上の悦びに変換されます。
「あ、ア、ぁ、ぁぁッ……!!」
一突きごとに、祭壇が軋み、教会の静謐な空気が震えます。
ステンドグラスの下、誰もいない大聖堂に、二人の重なる吐息と、肉体同士がぶつかり合う生々しい音が反響し、溶け合っていきました。
ギルバートは彼女の首筋に牙を立て、印を刻むように強く吸い付きました。
もはや呪いはありません。
しかし、この瞬間の二人は、世界中のどんな呪いよりも深く、強く、互いに縛り合っていたのでした。
8. 終章:静寂に溶ける嬌声
やがて、幾度目かの絶頂が訪れ、教会は再び静寂に包まれました。
祭壇の上、乱れたドレスの残骸の上で、ギルバートはアメリアを壊さぬよう、それでいて絶対に離さぬように抱きしめています。
「……アメリア、一生、離さないからな。……いいな?」
「……はい、ギルバート様。……死んでも、離して差し上げませんわ」
朝の光がステンドグラスを白く染め始めるまで、二人はただ、互いの心音を確認し合っていました。
後世に語り継がれる「奇跡」の裏側で、神に最も近い場所で行われた、世界で一番不純で純粋な「初夜」。
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次回で本編完結となります!
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