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第17話 裏表 -結依と江美-

前回までのあらすじ

 悪魔軍の拠点を攻め落としていく星霊隊。対する悪魔軍は、晴夏と千鶴を利用して、別世界から侵略しようと試みるも、幸紀、晴夏、千鶴が協力したことでその野望を食い止める。

 星霊隊は改めて悪魔軍を倒すために北上を続けるのだった。

6月24日 10:30 山取県 若竹市

 狭間はざま結依ゆいは、周囲を見回しながら竹林にやってくる。そうして、あたりにだれもいないのを確認すると、そこにあった一本の竹に寄り掛かった。


「ふぅ~...バトルばっかでこりごり~。いい加減お楽しみといきたいよね~...というわけで、誰もいないし、せっかくだから...」


 結依はそう言うと、自分のズボンと下着の間に手を滑り込ませようとする。瞬間、彼女は急に手を止めると、声を上げ始めた。


「ちょっと!!サリーさん!!私の体で何をしようとしてるんですか!!」


 結依がそう声を上げると、結依の体に共存しているサキュバスのサリーが、高笑いを上げて結依の心に語り掛けた。


(きゃははは、いーじゃん。ご無沙汰してたんでしょ?体は正直にやりたがってたよ?)


「どうしてもやりたいことがあるって言うから体を貸したのに、最低です!仮にそうだったとしてこんな外でやることじゃ絶対にありません!!というか、みんなとはぐれちゃったじゃないですか!どうしてくれるんです!」


(まーまー、いざとなったら私がコーキを呼んであげるからさー。そんなことより、早くしようよ、お楽しみ!外でしたほうがスリル満点で...)


 結依とサリーが口論、はたから見れば結依の独り言、をしていると、突然ふたりはやりとりをやめる。


(足音、しましたよね?)


(したねぇ)


 結依は心の中でサリーとやり取りすると、背中にある竹に改めて寄り掛かり、足音のした方向を警戒する。足音は変わらず聞こえるが、その正体は見えなかった。

 足音が止まる。次の瞬間には、女性の話し声が聞こえてきた。


(誰だろう...?)


 結依は好奇心を抑えきれず、竹林の間をしゃがんで歩きながら声のした方向へと進んでいく。彼女が近づくほどに、声は鮮明になってきていた。


「...い...ず通りに...えぇ...我々『皇牙衆』の利益につながるように行動しています...」


 結依は竹の陰から、林道の中央に立つ声の主の顔を確認する。

 真っ白な長いストレートヘアーに、黄色い眼鏡。真剣な表情で腕時計に話をしているのは、結依と同じ星霊隊のメンバーである、透破すわ江美えみだった。


「江美さん...?」


「...えぇ...今後も清峰と東雲の監視は続けます...もちろん...すべては女王陛下のために...」


 江美は普段のおっとりとした口調とは全く真逆の口調でそう言うと、腕時計を顔から遠ざける。

 そして、結依には気づかなかったのか、彼女に背を向けるようにしてその場を歩いて去っていくのだった。


(あの白髪女、なんか変なこと言ってたねぇ)


 結依の中のサリーが結依の心に語り掛ける。結依はうなずくと、心の中で答えた。


(ちょっと追ってみましょうか)


 結依はそう決めると、江美の後を追うように竹の陰から出て、少し開けた林道に出る。

 しかし、江美の姿はそこにはなかった。


「あれ...?」


「盗み聞きなんて悪い子ですねぇ~」


「!?」


 結依の耳元に聞こえた江美の声。結依が振り向こうとしたその瞬間には、江美が細いワイヤーで結依の首を締めあげていた。


「くぅぉっ...!」


「あなた、悪魔なんでしょう~?私たちの味方のフリをしてても、魔力でわかります~」


「ち、ちが...!」


「それに~私の秘密を知られちゃいましたからね~。消えてもらいますね~」


 江美は平然とそう言うと、結依の首を絞める力を強める。結依は必死に暴れるが、ほどける様子はなかった。


(ヤバい!結依、体使うよ!)


 サリーは結依にそう言うと、結依の意識と体を乗っ取る。直後、彼女は片手に魔力を集中させ、自分の武器であるカギ爪を発現させると、江美の顔があるであろう部分に、がむしゃらに武器を振るう。

 不規則な行動を見切りきれないと判断した江美は、すぐにワイヤーから手を離すと、距離を取る。

 首絞めから解放された結依サリーも、江美と距離を取りながら向かい合った。


「あら~、逃げられちゃった~」


 江美は微笑みをたたえたままそう呟くと、右手に霊力を溜める。次の瞬間には、針のような手裏剣がそこに握られていた。


「次は逃がさん」


 江美から笑顔が消え、鋭く低い声で結依サリーに言葉を発する。一方の結依サリーは、肩をすくめた。


「こう言われてるけど、どーする?結依?やっちゃう?」


 結依の体を使っているサリーは、結依の口から、結依の意識に尋ねる。はたから見ればただの独り言を話しているようにしか見えない光景に、江美は手裏剣を握る力を強めていた。


「...ふーん、じゃ、頑張って」


 結依の口はそう言うと、力が抜けたように体ごと俯く。すると、次の瞬間、結依は顔を上げ、江美に対して両手を突き出しながら首を横に振った。


「え、江美さん、聞いてください!私、悪魔じゃないんです!」


「すごい上手な演技ね~」


「違うんです!とにかく、一旦武器を置いてください!あなたのことは誰にも言いませんから!」


「信じられると思いますか~?」


「でも...」


 反論しようとする結依だったが、瞬間、力が抜けてまた前かがみになる。そうしてまた結依の顔が上がると、結依は不敵な表情で話し始めた。


「ねぇおばちゃん、私のこと、殺したいなら殺しなよぉ」


「へぇ?」


「でも、今、私、コーキを呼んじゃったんだ~」


「...!」


「あはは!その反応、コーキのこと知ってるんだね?しかも、あいつに殺されかけたことがあるって顔してる!ビビっちゃってかーわーいー!」


「...黙れ」


「ここで殺しあってもいいけど、どっちかが死んだとき、コーキはどうするだろうねぇ?彼にとって『星霊隊』は大事な復讐の道具。それを勝手に傷つけるような奴、生かしておいてくれるのかなぁ??」


 結依の体で、サリーは江美を脅迫するように質問する。

 サリーの言葉を聞いた江美は、鋭い表情で結依を睨み、手裏剣を構える。一方、江美の目の前にいる結依は、妖しげな微笑みを浮かべているだけだった。


「…うふふ。何を言ってるんですかぁ、私たちは仲間ですよ〜」


 江美は突然鋭い表情をいつもの笑顔に戻し、構えていた手裏剣を下ろす。結依の方もそれを見て、ほっと胸を撫で下ろした様子だった。


(でも秘密を知った以上、いつか必ず、こいつは消す)


 江美と、結依の体を使っているサリーは、お互い内心でそう思いながら、そんな腹の内を探らせないように微笑み合うのだった。


「あはは、そうだよね!仲良くしよー、江美ちゃん!」


「ふふふ、あなたより年上なんですけどね〜」


「オイ!アッチから人間の声が聞こえたゾ!!」


「探セ!殺セ!」


 周囲から聞こえてくる悪魔たちの声。結依と江美にもハッキリとそれが聞こえると、2人は顔を見合わせた。


「どーしよ、江美ちゃん?かなり数いるよ?」


「あらぁ〜、あなたは悪魔なんでしょう~?お仲間のところに行けばいいじゃないですかぁ」


「いろいろ訳があんのよ!しかも、最近出くわす連中、下級悪魔でも中級くらいの強さはあるしさ、まともに戦うなんて絶対嫌!」


「うーん、じゃあ、逃げますか~。と、その前に。」


 江美はそう呟くと、人差し指と中指を立て、結依の体に向ける。瞬間、彼女の指先から青白い光が結依の体に放たれる。


「ちょ、ちょっと、アグァアア!!」


 結依の体が悲鳴をあげたかと思うと、次の瞬間、結依のそばに、際どい服装と黒い翼を生やした、白い肌にピンク色の髪の女性人型生物が浮かび上がっていた。


「…!ちょっとアンタ、何してくれてんのさ!」


 ピンク髪の女性は、宙に浮かびながら江美に抗議する。その横で、結依は自分の体を見回していた。


「…あれ?体が…戻ってる…!?」


「は!?あ、ホントだぁ!私のめちゃカワモテモテボディーが戻ってるぅ!これでまたコーキとあんなことやこんなことを…!」


「へぇ~そういうことだったんですねぇ~。本当の狭間結依さんに悪魔が憑依していたわけですかぁ~」


 江美は目の前にいる、結依ともう1人の女性を見て呟く。同時に、その言葉で江美が施した術の効果を理解した。


「あぁっ!サリーさん!やっと離れてくれたんですね!清々しました!」


「お、結依じゃーん!やっぱ雑魚みたいなカラダしてるねぇ!胸も尻も尻尾もないとか、女として生きてて楽しいん?」


「あはは、盛り上がっているところ申し訳ないんですけど、2人はまだ分離したわけじゃないんですよ~。特にそっちの悪魔ちゃん、あなたは私の霊力で意識だけ分離して投影しているだけなんです~。つまり、その体は幻影で、結依さんと離れられないってことですね~」


 江美は微笑みを絶やさないままサリーに事実を伝える。江美はそのまま結依にゆっくり近づき、針のような手裏剣を結依の首に突きつけた。


「この子が死ねば、当然あなたも死にますので、忘れないでくださいねぇ」


「ま、待ってください、江美さん、まさか私のことは殺さないですよね?」


「状況次第ですね~」


「…えぇっ!?」


 結依の確認に対し、江美はにこやかに冷徹な言葉を伝える。驚く結依をよそに、悪魔たちの声が辺りに響いた。


「居たゾ!殺せェエ!!」


 2人が振り向いた先にいたのは、10体は下らない数の悪魔たち。結依とサリーは動揺して声を上げた。


「やばいやばい!早く逃げなさいよ!このちんちくりん!私は動けないんだから!」


「偉そうに言わないでください!これじゃ逃げきれないですよ!」


「しょうがないわねぇ」


 口論する結依とサリーをよそに、江美は冷静に腰ポケットから煙幕を取り出すと、それを地面に叩きつける。悪魔たちの進行方向が煙に覆われたかと思うと、江美は悪魔たちのいる方向と真反対の方向へ走り始めた。

 何も言わなかった江美に、結依も大慌てでついていく。2人は煙の中を走り抜け、竹林の中に潜り込み、その中を掻き分けて進んでいくのだった。



数分後


「へぇあ…へぁあ…」


 薄暗い竹林の中、全力で走り回った結依は、息も絶え絶えになりつつ、先を歩く江美に歩いてついていく。

 先を行く江美も、少し荒れた息のまま、早足で歩いていた。


「ちょっと、結依!さっさと動きなさいよぅ!奴らに追いつかれるわよ!?」


「はぁっ、はぁっ…無理言わないでください…もう限界ですぅ…」


 結依とサリーがそんなやり取りをしていると、竹林の陰が薄くなり、明るくなる。見ると、彼女たちの前には、竹林の一部が伐採されて開けた広場と、そこにひとつだけ佇む、瓦の屋根に木製の塀と木製の分厚い門を持つ、3階建てはありそうな大きな屋敷が立っていた。


「え…?なに、このお屋敷…?」


安倍あべ三蔵さんぞうの旧邸ですねぇ~」


「あぁ!言われてみれば、ここ若竹ですものね」


 結依の質問に江美が答えると、結依は納得したように声を上げる。状況がわからないサリーは、結依に尋ねた。


「ちょいちょい、誰よその男?」


「この国の初代総理大臣ですよ。この街出身で、ここは昔、その人の家だったところです」


「ほーん、あっそ」


「興味ないなら最初から聞かないでくださいよ!」


 サリーと結依のやり取りを無視しながら、江美は屋敷の門の前に進む。江美は周囲を軽く見回すと、門を押し開けるのではなく、1回のジャンプで3メートルはある柵ごと飛び越える。

 結依は状況を理解できなかったが、すぐに門の向こうからカンヌキを外す音が聞こえると、門が開いて江美が現れた。


「あ、ありがとうございます!」


「この中入ったら閉めちゃいましょうか。さ」


 江美に誘導されて、結依は屋敷の敷地内に入る。江美は門を閉め鍵をかけると、改めて正面に見える和風の屋敷を見つめた。


「じゃ、屋敷の中に隠れましょうか」




数分後

 木製の引き戸を開け、結依と江美は屋敷の中に入る。

 外からの光がほとんど入らない、かろうじて数メートル先がぼんやり見える程度の明るさの、木製の建物だった。

 彼女たちがゆっくり歩くたびに、床がきしむ音が周囲に響く。徐々に見えてきた周囲の様子も、蜘蛛の巣や埃など、決して気分の良いものではなかった。


「…なんか、不気味なところですね…で、出ませんか?」


「バカ言ってんじゃないよ!外の方がヤバいに決まってんでしょ!?ここでジッとしてるのが1番だっての!」


 結依とサリーは言葉を交わす。それを気にせず、江美は右側にあった引き戸に向けて歩き始めた。


「ちょっと待ってくださいよ!」


 結依も慌てて江美についていく。

 江美はそれすらも特に気にせずに、その引き戸の前に立った。

 戸を開くと、暗闇の中に木製の廊下が伸びる。

 しかし、壁は大きく傷つき、廊下にあったのであろう壺などの美術品の残骸が床に散乱し、さらには乾いた血の跡が、廊下のそこらじゅうに散らばっていた。


「ひっ…」


「…」


 江美は無言でその血の跡に近づき、しゃがみこむと、その血を指でなぞる。わずかに彼女の指先に血がついた。


「わ。あんまり時間経ってませんねぇ」


「えっ…!じゃ、じゃあ、この血痕を作った何かが、まだこの辺りにいるってことですか…!?」


「そ~ですねぇ」


「…!逃げましょう、早くここから出ましょうよ!」


 いつもの表情を全く崩さない江美に対し、結依は半泣きになりながら訴える。そんな結依に対して、サリーが反論した。


「だからぁ!外の方がヤバいって何回言えばわかんの!?この屋敷のどっかで休める部屋を探して、そこに籠った方がいいって!絶対!」


「あらぁ、珍しく意見が一致しましたねぇ。殺すのは最後にしてあげます。それじゃあ、部屋を探しましょ~」


 江美は呑気にそういうと、薄暗い廊下の奥へと歩いていく。怯えきった結依は、その場を動こうとしなかったが、すぐにサリーが結依の尻を叩いた。


「ひぃっ!?」


「ほーら、さっさと行かんかい!アンタが動かないと私も動けねぇのよ!」


「…もうやだぁ…」


 結依は弱音を吐きながら江美の進んだ道を、目を伏せながら小走りで進んでいくのだった。


 廊下の突き当たりまでやってきた江美は、行き止まりになっている目の前の壁を見つめる。


「んー…」


 江美はその壁に手を当てると、肩を押し付けるようにして壁を押す。

 すると、壁はどんでん返しのように回転し、部屋のようなものが中にあった。


「か、隠し部屋…?」


 結依は暗くてまともに見えないその部屋を眺めて呟く。江美はポケットに入れていたライトで部屋を照らす。

 荒れ果て、血で汚れてこそいたが、中は椅子と机の置かれている書斎であり、敵の姿は見えなかった。


「とりあえずここに籠りましょうか〜。しばらくして敵がいなくなったら帰りましょ〜」


「…ううう…はいぃ…」


 江美の指示に、結依は不服そうにしながらも従い、部屋の中に入る。結依と彼女の背後に浮かび上がるサリーが部屋の中に入ると、江美も部屋の中に入り、どんでん返しになっている扉を閉めた。


 部屋は真っ暗になったが、部屋の中央にある電灯用のフックを見つけると、江美はそこに持っていたライトをひっかけ、部屋の中をぼんやりと照らす。

 薄暗い部屋の中、江美と結依は、部屋の中にあった高級そうな革の椅子に腰掛けた。


「お屋敷は全体的に和風なのに、ここだけ洋風なんですね…」


「それがどうしたのさ?」


「いや、どうしてなんだろうなって。家の中なんて、自分が1番リラックスしやすいようにすると思うんですよ。なのに、なんでわざわざ隠し部屋まで作って、インテリアまで変えたんだろうって」


「さぁ?私は悪魔だもん、人間の考えることなんか知らないよ」


 結依の言葉に、サリーは答える。しかし、すぐにその話を聞いていた江美が軽く身だしなみを整えながら話し始めた。


「この部屋は応接室でもあったんですよ〜。屋敷の持ち主は政治家ですからね。密会とかもここでやっていたそうですよ〜」


「よくご存知ですね…なんでそんなこと」


「そんなことより」


 結依が会話を続けようとすると、次の瞬間、江美はいつの間にか結依に肉薄すると、彼女の喉に針を突きつけていた。


「…!」


「あなたたちが何者なのか、教えてくださいよ〜。そして、東雲幸紀、いや、コーキという悪魔についても、ね?」


 江美は声のトーンこそいつも通りだったが、そこに笑顔はなかった。怯え切った結依は、震えながら慌てて話し始めた。


「は、話します!話しますから!わ、私は普通の大学生です!ただ、この間、悪魔に殺されかけて、その時に、そこのサリーさんに憑依されて、ふたりで一緒に生き延びてる感じなんです!」


「じゃあどうして『星霊隊』にいるの?サリーさんも悪魔なら、悪魔軍として人間と戦うのが普通でしょう?それが『星霊隊』にいるのは、スパイだから、じゃないんですか?えぇ?」


 江美はそう言うと、結依の喉にさらに強く針を突きつける。このままでは自分の身も危ういと考えたサリーも、すぐに話し始めた。


「違うってば!結依が殺された時、私も悪魔軍の連中に殺されたの!だから2人で体を補いあってるわけ!」


「悪魔軍に殺された…?仲間割れってこと?」


「そう!なんか、私もよくわかんないんだけど、コーキと仲が良かった奴らは皆殺しだって!めちゃくちゃリンチされたんだよ!」


「私も見てました!すごく恐ろしい光景で…怖くて動けないところを悪魔に襲われて殺されかけたんです…!」


 サリーの言葉に結依は付け加える。2人の言葉を聞き、江美は脳裏で考えた。


(…確かに、悪魔軍が仲間割れした事例はこの目で見た…私と星海水咲を狙った悪魔、イリーノスが暴走した事例…ならば、一旦信じてみるべきか…)


 江美はそう結論づけると、結依に突きつけていた針の力を弱める。そうして質問を続けた。


「じゃあ質問なんですけど~、そもそもあなたがコーキと呼ぶ男、東雲幸紀は『星霊隊』を率いて悪魔と戦っているんですか~?まさか彼も悪魔軍と仲間割れをしたんです~?」


 江美が尋ねると、結依はサリーの方に目をやる。サリーはその質問に頷いた。


「そうっぽいけど…うーん…」


「何か隠そうとしてます?」


「じゃなくてね、私的にも意味わかんないんだよね。コーキが追放された理由」


「『追放』?彼が、悪魔軍から追放されたというの?」


「そ。だから復讐のために悪魔と戦ってるってわけ。でも悪魔軍もバカだよね。コーキってマジで最強なんだよ?悪魔軍ってこの世界を侵略する前に8個世界を征服してるんだけど、うち5個はコーキのお手柄って言っても過言じゃないんだよ?残りの3つはまだコーキ産まれてないし」


「そんなに強いんですか?」


「うん!コーキって、悪魔軍の中ではめちゃくちゃ頭がいいし、同時にめちゃくちゃ強くて、魔力も半端ないの!あとついでに、ベッドの上でも…」


「うわぁああ!!余計なこと思い出さないでください!私の頭の中にも映るんですから!…うわ、やば、これ…」


 サリーが話していると、結依はサリーの記憶に反応して目を覆う。江美はやはりそれを気にせず、質問を続けた。


「それでもコーキを追放したのは、他に優秀な悪魔がいたからかしら?」


「いないよ」


「?」


「悪魔軍って基本的に分業体制なんだよ。主に4つの種族で構成されてて、種族ごとに得意不得意が割とハッキリしてるの。例えば、よく出くわす赤くて角が生えてるやつ!あれは『鬼族おにぞく』って言って、バカだけど腕力はあるの。他にも、腕力はクソ雑魚だけど魔力の強い、青白い『妖族ようぞく』とか、緑色の『怪族けぞく』とか!あ、こいつらは科学とかに詳しいよ」


「3つしか出てないような…」


「あぁ、最後は『魔族まぞく』!青い肌の連中。こいつらは頭もまぁまぁいいし、私を見てればわかると思うけど、顔も良いよ」


「あなたも『魔族』なの?肌は青くないけど…?」


 江美はサリーの体を見て尋ねる。サリーは自分の体を見て頷いた。


「あぁ。えっとね、悪魔は魔力で外見を多少変えられるのよ。コーキがさぁ?抱くんだったら色白の可愛い子がいいって言うからぁ?それに合わせてあげたんだぁ。まぁ基本的に悪魔たちはそんなの気にしないからそのまんまの姿だし、『下級』悪魔たちはそんなことできるほどの魔力もないしね」


「『下級』悪魔…?」


「悪魔軍って、魔力の蓄積量で階級分けされてんの。下から『下級』『中級』『上級』『特級』ってあって、この階級が上がるほど、知能も高くなって強くなるってわけよ。で、魔力を増やすには、人間を食うのが良くて、特に『霊力』を持った連中を食うのが1番ってわけ」


「なるほど…結構組織化されてるんですね、悪魔軍って」


 結依はサリーの解説を聞き、感心したように呟く。江美も納得はしていたが、気にせずに質問を続けた。


「だったらなおのこと気になるわ~。コーキは何者?どうして追放されたの?そして、いつから本物の東雲幸紀と入れ替わっているの?」


 江美は率直に、必要なことをサリーに尋ねる。サリーが答えを悩んでいると、江美は結依に針を突きつける。サリーは慌てて答え始めた。


「コーキはね、『特級』の…『狂族きょうぞく』っていう悪魔だよ。悪魔軍のボスの、『悪魔神王』っていうのと同じ種族。だからこそ色んな悪魔の良い特徴を全部持ってるわけ」


「『悪魔神王』と同じ種族…じゃあ、もしかして、幸紀さん、いや、コーキさんは悪魔軍のボスと親戚とかだったりするんですか?」


「ごめん、そこまでは私も知らないや。追放された理由も…私だってコーキを追放するなんてバカだと思うもん」


「そうですか…まぁもし仮に親戚とかだったら、権力争いとかですかね?人間世界じゃよくある話ですけど…」


 結依の仮説を聞き流し、江美はメガネを掛け直して尋ねた。


「確定しない話は重要じゃないんです~。コーキはいつから潜り込んでいたんですか~?」


「…10年前」


「…なにっ?」


 サリーの返答に、江美の目が鋭くなる。結依も江美の表情の変化に気がつくと、江美に尋ねた。


「どうしたんですか、江美さん?」


「…記録でしか知らないけれど、その時期、悪魔軍による清峰早苗誘拐事件が起きている…」


「清峰早苗…『星霊隊』の総司令官の、清峰侯爵ですか?」


「そう…このとき、悪魔軍の先遣部隊と思わしき軍勢が攻めてきた。そして早苗の命を盾に、先代の清峰侯爵を脅迫した事件…でも、この事件はひとりの男の奮闘により、早苗は救出され、悪魔軍は壊滅した…」


「その男ってまさか…!」


「東雲幸紀…!本当の彼は、この時に殺され、コーキに憑依されてたのか…!」


 江美はその事実に気がつくと、思わず結依から手を離す。しかし、結依は理解しきれないような表情をしていた。


「あれ?でも、コーキさんが入り込んだ時期ってそんなに重要ですか?」


「我ら『アカツキ』国が本格的に悪魔対策を始動したのはこの時期…そして東雲幸紀は対策部のアドバイザーとしても活動していた…今回の侵攻で悪魔軍があらゆる隙を突いてきたのは彼から情報を得ていたから、だな?」


「そ!コーキの悪魔軍での任務はスパイ活動!人間に変装して情報を悪魔軍に流す!他の悪魔には使えない『霊力』も使えたから、並の悪魔たちじゃ潜入できない上層部に直接潜り込めて軍隊すらも操れた!だからコーキはいつも1番手柄だったわけ」


 江美の気付きに、サリーが言う。同時に、江美はメガネを掛け直し、ため息を吐いた。


「…なるほど…だったら、ここの屋敷がこんなに荒れている理由もわかる」


「え?どういうことですか?」


「…あなたたちにはもう私の正体がバレているから言う。ここは『皇牙衆』の拠点。結界も張って、悪魔軍の攻撃の際には要人も保護できるようになっているはずだった…でも、あの血は『皇牙衆』の人間の血…既にここは…!」


「その通りだ」


 突然部屋に響く男の声。

 江美と結依が身構えた次の瞬間には、2人の背後にあった暖炉から、悪魔たちが姿を現し、2人を羽交い締めにするのだった。


「しまった…!」


「うわぁああっ!!?」


 完全に不意を突かれ、両腕を押さえつけられた江美と結依は、そのままその場に組み伏せられる。

 直後、どんでん返しになっていた扉が開き、逆光の中から人の影が現れる。


「ネズミが入ってきたと思ったが、こんな大物が2匹もかかっていたとはな」


 結依と江美を見下ろす、紫色の肌に銀色の髪の悪魔。結依の背後に浮かび上がっていたサリーは、その悪魔を見て声を上げた。


「『邪族じゃぞく』...!?リアルで見たの初めて!」


「ポラリスだ…む?貴様、悪魔か…?」


 サリーに声をかけられた紫色の悪魔、ポラリスは、その時初めてサリーがいることに気がつくと、目を鋭くする。同時に、隣にいた巨漢の悪魔、フェルカドがポラリスに尋ねた。


「若、こやつは、裏切り者のサリーですぞ」


「ほぉ?日菜子はこいつのことは話していなかったが…なるほど?そっちの赤毛に憑依しているようだな」


 ポラリスは冷静に状況を見て話す。一方の江美は、冷静に周囲を見回していた。


(悪魔の数はさほど多くない…結依は置いてさっさと突破しよう)


 江美はそう決めると、自分を取り押さえている悪魔の一瞬の隙をつくと、悪魔の拘束から抜け出し、蹴り飛ばす。


「フェルカド!」


「承知!」


 江美の行動を見て即座にポラリスは指示を出す。応えたフェルカドは、背負っていた大剣を振るい、江美の脳天に剣を振り下ろそうとする。


「遅い」


 江美は短くそう言うと、フェルカドの攻撃をあっさりと避け、さらには煙幕を地面に叩きつけ、煙を発生させる。


「ぬぅっ!」


 煙に包まれた部屋の中、江美は悪魔たちの間を駆け抜け、部屋の外を目指して走る。


(よし、抜けた…)


「フハハ!!」


「!」


 部屋から逃げ切れたと思った江美の首を、フェルカドの太い指が掴む。直後、江美はフェルカドに引き込まれるように、部屋の中に戻され、倒された。


「っ!」


 江美はすぐに逃げるために立ちあがろうとするが、その江美のボディーに、フェルカドの踏み付けが叩き込まれる。


「ぅぅっ…!!」


「殺すなよ、フェルカド。この女、この動き、おそらく先ほど殺した人間と同じ組織だ。さっきは情報を引き出せなかったが、こいつからは引き出したい」


「若、殺さなければよろしいのですな?」


「あぁ、口だけ利ければいい、好きにしろ」


「御意!」


 フェルカドはそう答えると、江美の腹を踏みつける。凄まじい力に、江美が思わず血を吐いたかと思うと、すぐにフェルカドは江美に馬乗りになり、江美の首を絞め始めた。


「ほう…細い首に見えて、人間にしては鍛えているようだな…だが…!」


「うぅぅ…!!」


「ふふふ、このフェルカドの力を以ってすれば貴様の首を折るなど容易い…従順になった方が身のためだぞ…!」


 フェルカドが江美に暴行している間に、ポラリスは組み伏せられている結依の姿を見下ろしていた。


「ふむ…こっちの赤毛とサキュパスは...どうでもいいか、殺そう」


 ポラリスがそう言うと、結依は絶望し、サリーは大慌てで話し始めた。


「ちょ、ちょっと待ってよ!!私だって悪魔軍だよ!?この子が死んだら私も死んじゃうから殺さないでよ!!」


「おい、誰か、刀を持って来い」


「待ってよぉおお!!!」


 サリーは必死に訴えかける。そんなサリーに対し、結依は俯きながらサリーに語りかけた。


「サリーさん、あきらめましょう…私たちはもう死んでるんですから…」


 結依は自分の口でそう言う。同時に、サリーにしか伝わらない心の声で訴えかけた。


(さっき幸紀さんを呼んだんですよね?時間さえ稼げば、来てくれるかも…!なんとか時間を稼げませんか…!?)


(そっか…!やってみる!)


 周囲には伝わらない結依とサリーだけの会話。サリーは決意を固めると、大声で喚き始めた。


「ちょっと待ってよ、ポラリスくぅん、私じゃなきゃ知らない情報があるんだけど、欲しくなぁい?」


「…?」


「そ、コーキの、弱点、とか!ついでにぃ…あんたのその孤独な瞳…私の体で全部癒してあげる…」


「あぁ、命乞いだな、これ」


 サリーの言葉を聞き流すと、ポラリスは部下が持ってきた刀を持ってにじり寄る。結依はその刃を見て首を横に振り、サリーは一周回って相手を罵り始めた。


「ふざけんじゃないよ!この紫虫むらさきむし!そもそも、あんたみたいな虫野郎がなんで軍の指揮権握ってんのさ!こんな連中に指揮を任せるような悪魔軍なんて終わりだね!ウチらは慈悲であんたらも生かしてやったけど、コーキはそんなことないよ!あの時の続きみたいに、お前らみんな滅ぼしてやる!!生きる価値のない虫野郎!!」


「黙れぇっ!!!」


 サリーの言葉で感情的になったポラリスは、勢いそのまま結依の顔面を思い切り蹴り上げる。結依のダメージがサリーにも反映されると、ふたりはその場に倒れ込んだ。


「こいつ…殺してやる…!!」


 ポラリスは感情的になりながら、結依に対して刀を振り上げようとする。


 その瞬間、フェルカドが立ち上がり、ポラリスに駆け寄った。


「若!!危ない!!」


 フェルカドはそう叫ぶと、ポラリスを思い切り突き飛ばす。


 直後、ポラリスの立っていたあたりに、「何か」が通り過ぎたような感覚が走る。同時に、あたかもその辺りに一本の線が走ったかのように、悪魔たちが切断された。


「なんだ…?」


 ポラリスが疑問を抱いたその瞬間、全員のいる部屋が、あたかも外から一直線に切られたように、ひとつの切断面で割れる。ポラリスたちがいない側の屋敷の部屋が崩れ、真っ二つに割れると、外の光が真上から降り注いだ。


「…まさか、この建物を外から一刀両断したというのか…!!」


「そのまさかだ」


 突然聞こえてくる新しい男の声。まだ残っていた屋敷の残骸の陰からポラリスが外を見ると、刀を握った幸紀がひとりそこに立っていた。


「幸紀さん!」


「コーキぃ!」


 結依とサリーが歓喜の声を上げる。一方のポラリスは頭を抱えていた。


「はぁ…わかっていたことではあるが…無茶苦茶なやつだな、コーキ」


「また会ったな、ポラリス。今度こそは死んでもらうぞ」


 幸紀は結依や江美を気にせずにポラリスに向かっていく。一方のポラリスは、少し下がり、フェルカドを前に歩かせた。


「ふざけるな、こんなところで死んでいる暇はないんだよ。撤退だ!」


 ポラリスが悪魔たちに命令すると、悪魔たちは幸紀に背中を向けて走り出そうとする。そんな悪魔たちに、幸紀は刀を振るって斬撃を放ち、次々と黒い煙に変えるのだった。


「若!このままでは撤退できませぬ!ここは拙者が引き受けますゆえ、お逃げを!」


「させるか」


 幸紀が一気にポラリスへと駆け寄り、刀を振り下ろそうとする。すぐさまフェルカドは幸紀とポラリスの間に割り込み、幸紀の刀を自分の得物である大剣で受け止めた。


「若ぁっ!!」


「…恩に着る!退けえ!!」


 ポラリスはフェルカドに向けてそう言うと、悪魔軍の兵士たちをまとめてその場を去っていく。

 背中を向けたポラリスに迫ろうとした幸紀へ、フェルカドは大剣を振り下ろす。幸紀は足を止め、フェルカドの剣を受け止めた。


「くっ…」


「行かせはせんぞ…コーキィ!!」


 フェルカドは威勢よく言うと、幸紀にかける力をさらに強める。一瞬膝を曲げた幸紀だったが、すぐにフェルカドを弾き返した。

 ふたりが鍔迫り合いをしているうちに、ポラリスはその場から姿を消しており、幸紀はフェルカドに集中して向き合った。


「フェルカド…とか言ったか。おおよそ悪魔らしからぬ忠誠心だな。主人を庇って残るなど」


「ふふふ、貴様のような裏切り者にはわかるまい!」


「どうやらそうらしい」


 フェルカドの煽り言葉に対し、幸紀は冷静に答えると、素早くフェルカドの顔面を刀で突く。

 フェルカドはそれを剣で弾くと、返す勢いで大剣を横に振るい、幸紀の首を斬ろうとする。


(その首もらった!!)


 瞬間、幸紀は真上に大きく飛び上がった。


「!」


 幸紀の靴底を、大剣の刃が掠める。しかし、幸紀自身には何のダメージもなかった。

 そのまま幸紀は、空中で姿勢を変え、一回転すると、フェルカドの脳天を斬り裂こうと、重力の勢いも使って刀を振り下ろす。


(まずい…!)


 フェルカドはその攻撃で致命傷を貰わないために、何とか顔を引く。


 しかし、フェルカドはそれを回避し切れず、彼の左目へ、縦に幸紀の刀が奔った。


「ぬぉおおっ!!?」


 フェルカドは左目を押さえながら後ずさる。そんなフェルカドに追撃しようと、空中から音もなく着地した幸紀はフェルカドへ駆けていく。


「ふん!!」


 しかし、フェルカドは咄嗟に地面にあった、元々床だった木材を思い切り踏みつけることで、幸紀の視界を塞ぎ、その影に隠れる。


「ちっ」


 幸紀は刀を横薙ぎに振るい、目の前に立ち塞がる木材を細切れにする。

 ようやく幸紀の前に道が開けたかと思うと、その瞬間には、フェルカドの姿はもうなかった。


(『回廊』に逃げ込まれたか…これ以上の深追いは無用か…)


 幸紀は、悪魔が全ていなくなり、静まり返った周囲を見回してそう結論づける。彼は刀を鞘に納め、刀を光に変えるのだった。


 戦闘を終えた幸紀は、その場に倒れていた江美と結依に近づく。2人は、傷ついた体を庇いながら立ち上がり、幸紀の方に向き直った。


「幸紀さん…」


「助けられちゃいましたね〜…ありがとうございますぅ〜」


「本当にありがとうございます…!」


 結依と江美が礼を言っている間、結依の近くに浮かんでいたサリーは、幸紀に近づき、彼の首に腕を巻きつけた。


「コーキぃ…やっぱ私、あんたのこと大好きぃ…いつも助けてくれて、しかもめちゃくちゃ強くてぇ…元の体に戻れたら、また一緒に楽しも?」


「…江美、これはお前の霊力で分離したように見せてるんだな?」


「えぇ。でも、これからは結依さんの意思でコントロールできますよ」


「え!?」


 江美の解説を聞くと、即座に結依はサリーの方に視線をやる。直後、サリーの姿は音もなく消え去った。


「おぉ〜」


「これからは必要に応じて姿を出したり消したりできますからね。サリーさんとのコミュニケーションが必要になったら使ってくださいね」


「はい」


 結依と江美はにこやかに言葉を交わす。そんなやりとりを見て、幸紀はどことなく違和感を覚えた。


(こいつら…お互いの秘密を知り合っているのか?)


「どうしたんですか、幸紀さん?」


「お前たち、俺が来るまで何を話していた?」


 幸紀はストレートに2人に尋ねる。結依と江美はお互いに顔を見合わせると、少し微笑みあってから答えるのだった。


「『秘密』、ですよね〜」


「は?」


「そう。『秘密』、です」


「…」


「そんな怖い顔しないでくださいよ〜。歩きながら話しますから〜」


 明るく微笑む江美と結依に挟まれながら、幸紀は複雑な表情で歩いていくのだった。

隊員紹介コーナー


隊員No.4

名前:狭間はざま結依ゆい

年齢:19

身長:165cm

体重:52kg

スリーサイズ:B83(C)/W60/H90

武器:ボウガン&カギ爪

外見:鮮やかな赤い髪にベレー帽。左目が青で右目が黄色のオッドアイ

家族構成:父母

所属班:作戦班

過去

目立つことがなんとなく苦手で目立たず教室の隅で本を読んでいるうちに、読書が好きになっていた。

そんな性格なので、男性と関わったこともほとんどなく、サリーの記憶は彼女にとっては刺激的すぎて悩みの種。

目の色は元々両目とも青だったが、サリーに憑依された際に片目が黄色に変化した。



隊員No.12

名前:透破すわ江美えみ

年齢:23

身長:167cm

体重:53kg

スリーサイズ:B87(E)/W65/H90

武器:手裏剣など

外見:長い白髪に、黄色い眼鏡をかけている

家族構成:なし(孤児)

所属班:偵察班

過去

幼少期から両親がおらず、『皇牙衆』として引き取られて育ち、訓練を受けてきた。

忍びの修行で課せられた徹底した現実主義と『皇牙衆』への忠誠が彼女の原動力になっている。


次回予告

 功績を挙げる周囲を見て、焦る紫黄里。逸る紫黄里は、ともに偵察任務を任された弥生を巻き込み、危険な偵察任務に突入する。

 しかし、そこに待ち受けていたのは、敵の将軍、ポラリスの罠。逃げ場を失った彼女たちの前に、燃え上がる火の手が迫り来る。

 12月10日、公開予定。




最後まで読んでいただき、ありがとうございました

次回もお楽しみいただけると幸いです

今後もこのシリーズをよろしくお願いします

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