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リアル異世界  作者: 紘希


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見送りとブックカバー。

 今回は、俺のブックカバーを買った日について綴ろうと思う。

 俺が出始めた頃、革製ブックカバーを買いに行ったが販売が終了していた事があった。その時の事は、『見分ける為の眼鏡と(なごみ)からのプレゼント。』を読んでみてほしい。それ以降、本革製のブックカバーを探していた。そして先日、遂に見つける事が出来たのだ。


 その日は(あおい)が留学に旅立つ日で、家族全員で空港まで見送りに行く事になっていたので(みぎわ)も前日から家に泊まっていた。出発は夕方だったので、俺たちは午前中に仕事を入れていた。見送り時は和が出るので、強制交代を防ぐ為に仕事の時は俺が出た。いつも通り12時には仕事が終わり、13時前には和に交代した。俺は中からでも会話に参加できるので、葵が旅立つ前に家族で過ごせる時間は和に過ごさせようと思ったからだ。

 あっという間に空港へ向かう時間となった。父の運転で空港へと向かう。時間に余裕をもって出発していたので、飛行機の時間まで空港内の店を見て回った。

 ちなみに和は、通りがかった店で空港限定のミニバックに入ったお菓子を買っていた。その後、トラベラーズファクトリーという雑貨店に向かった。そしてその雑貨店は革製品も販売していた。そして和と一緒に革小物コーナーを見てみると、革製のブックカバーが販売されているのを見つけた。その店はトラベラーズノートという革製のノートカバーと専用のリフィルをメインに販売している。ブックカバーは、そのトラベラーズノートと同じ牛革を使用しているそうだ。厚みもありしっかりしたブックカバーだった。カラーバリエーションはキャメル、ブラウン、ブラックの3色。ブルー系がないのが少し残念だったが、財布がブラックな事もありブラックにも惹かれた。ただ、牛革を使用しているだけあって安い物ではない。俺はなかなか購入の決断が出来なかった。

 俺が悩んでいる間に時間が過ぎてしまったようで、葵の搭乗時刻が近づいてきていた。結局決めきれず、見送りに行く事になった。

 搭乗ゲートギリギリまで行き、みんなで葵を見送った。和は葵が見えなくなるまで手を振っていた。

 見送りを終えた後、ブックカバーの購入を決めた俺は帰る前にもう一度店に戻ってもらった。だが、カラーサンプルを見てブラウンもいいなと思い始め、またしばらく悩んだが、汀や母の意見も聞いて結局はブラックを選んだ。その時は和が出ていたが、俺の財布を持って行ってくれていたので代わりに会計をしてもらった。会計時に商品の確認をさせてもらえたのだが、思ったよりも柔らかい雰囲気のブラックだった。サンプルを見てパキッとした印象が強かった事がブラウンと悩んだ理由だったので、俺としてはとても嬉しかった。家族を待たせてしまったが、満足のいく買い物が出来た。

 帰宅して暫くは和が出ていたが、あと少しで寝ようという時間になって強制交代が起きた。和の強制交代は母が近くにいない時に起こる事が多い。この時もそうだった。何か関係があるかもしれないので、次回の診察で話そうと決めた。

 そこそこの時間ではあったが、折角表に出たのでブックカバーの開封をした。母に革の手入れ用クリームを借り、革の手入れをしてからその日は眠りについた。


 これまでブックカバーは和の物を借りていた。和の物も革製でいい物だったが、やはり自分好みの物を用意したかった。そして探し始めてから3ヶ月程してやっと気に入る物に出会う事が出来た。これからは、革ならではの経年変化も楽しみながら読書をしようと思う。

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