1月の診察。
今回は、今月の通院について綴ろうと思う。
前回の通院に関しては、『12月の診察。』を読んでほしい。
俺たちは4週間に1度、大学病院の精神科に通院している。今月もその通院があった。前回は俺が受診したが、今回は和が受診した。和にとっては初診以来の受診だ。先月の受診時の様子は和に伝えていたが、初診の印象しか記憶にはないので緊張はあっただろう。
診察は午前中の予定だったが、今回は待ち時間が長く診察まで1時間ほど待った。待ち時間が長い上に待合スペースが少し騒がしかったのもあり、和は診察前の段階で少し疲れて見えた。しかし診察まで交代する事もなく、予定通り和が診察を受ける事が出来た。
診察は前回同様に丁寧なものだった。今回の主な相談内容は、以前話題に挙げた解離性健忘と思われる症状と頓服薬の使用についてだ。
まず、先日の紛失物の件と歯磨きの件について相談した。やはり解離性健忘によるものだそうだ。解離性健忘はびっくりしたり恐怖を抱くと起こりやすいらしい。心当たりがあるか訊かれたが、俺にも和にも母にも心当たりはなかった。強いて言えば、物を移動した事を忘れた件は和の片付け恐怖が関係しているかという話になり、その事を簡単に伝えていた。歯磨きの件は少しの心当たりもなかった。健忘についてはまた症状に変化があれば、また相談する事になった。
次に頓服薬について。症状が出てから時間が経過して服用した際になかなか効果が出なかった事、そして内界でのパニック症状に対しての服用について相談した。症状が出てから服用までの時間で効果の差はないそうだ。そして前回の診察でも言われたが、処方されている抗不安薬は依存性が高く、徐々に効かなくなり量が増えていってしまい断薬も困難だそうだ。なので使用は最低限、現在の処方量である月10回までを目安にするようにとの事だった。ただ引き続き処方はしてもらえた。つまり、頓服薬の必要性自体は主治医にも伝わっているという訳だ。そう理解した俺たちはそのまま診察を終えた。
実は俺は頓服薬への依存はそこまで心配していない。何故なら、和は薬の扱いには慎重な方だからだ。前回の処方から1ヶ月の間もフラッシュバックは度々あったが、頓服を使用したのは3回だけ。プラスで俺がチャイム音を聞いてしまった時に2回。処方量の半分しか使用せずに済んだ。主治医から釘を刺されている事もあり、和も服用は慎重にするだろう。俺もパニック症状が出た時のみの服用にしている。何より、俺も和も依存は避けたい。
ただ必要最低限の服用は許可されているので、和が災害や片付けへの恐怖と不安が強い時や俺にパニック症状が現れた時には使用を続けようと思っている。
今回の診察で、和も主治医への警戒がだいぶ解けたようだった。俺よりも話すのは得意ではないので、診察中も時折母に視線を向けたり言葉に詰まる事はあった。しかし、今の主治医はしっかりこちらの言葉を待ってくれる。おかげで伝えたい事はしっかり伝えられたし、診察への抵抗感(不安や緊張)は軽減されたようだった。来月以降の診察も自分が行くと言っていた。
それでもやはり診察後は疲れたようで交代は必要だったが、約2時間半後にまた交代すると回復していた。その後はそのまま表に出続け、トータル11時間以上表で過ごす事が出来た。
病院までの距離が少しある事や待ち時間の問題はあるが、地元のクリニックに通っていた頃より和の精神的負担は少ないようだ。以前は受診自体がストレスになっていた事を考えれば、やはり転院したのは正解だったと思う。
大学病院なのでいずれは地元に戻される可能性もあるが、しばらくは通えそうなのでとりあえずは安心していいだろう。それにDIDは診察できる医師が少ないので、このまま大学病院で診てもらえる可能性もある。折角和が受診を怖がらない主治医が見つかったので、このまま診続けてもらえる事を祈るばかりだ。




