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リアル異世界  作者: 紘希


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周囲の人との接し方。

 今回は、周囲の人の接し方について綴ろうと思う。

 俺たちがDIDだと知っているのは、家族とB型の事業所のスタッフ、主治医だけだ。そんな限られた人ではあるが、カミングアウトした相手とどのように接しているか、していない相手とはどうしているのかをまとめていきたい。

 基本的にカミングアウトしている相手には、(なごみ)と俺は分けて接してもらう事が出来ている。DID当事者の中にはカミングアウトしていても、戸籍上の名前で呼ばれているという人たちも少なくない。しかし俺の場合、名前で呼んでもらえている。家族はみんな和と俺を別人として接してくれているし、事業所には「和の名前で呼ばれると違和感があるので、紘希(ひろき)と呼んでほしい。」と伝えた。その結果、家族からは「紘希」、事業所では「紘希さん/紘希くん」と呼ばれている。

 他に変わる事は、声や口調だろう。カミングアウトしている相手(場所)の時は、一人称は「俺」を使う。口調も声もそのままだ。あとは、交代の目印も兼ねて眼鏡を掛けかえている。最初こそ見分ける為だったが、今ではある種のアイデンティティと化している。あとはカラーレンズなので眩しさが軽減されるからだ。

 またDID当事者の中には、「交代して」と言われる事に苦手意識を持つ人もいる。それに任意交代が出来ない人もいるのだ。しかし俺たちは、そこに抵抗はない。なので、家族には「交代してほしい時は言って。」と伝えている。和が出ている分には和を介して俺も会話が出来るが、俺が出ている時は和が眠ってしまうので伝言はできない。そうなれば、交代が必要な事もあるだろうと俺は思っているのだ。

 一方でカミングアウトしていない相手の場合は『和』という1人の人間として振舞っている。しかし、これは場面によって対応の仕方が変わる。何度も会う機会のあるヘルパーのような相手であれば和の真似をするし、精神科以外の通院は一人称や言葉遣いに気を付ける程度だ。

 一部例外とも言えるのは、接点を持つことがないであろう相手(買い物に行った先の店員など)には俺として接している事だろう。出先で会話をする時も普通に「俺」と言ったりもする。傍から見れば女の子が俺と言ってるように見えるかもしれないが、そこは気にしないことにしている。それに俺が出かける時はボーイッシュな恰好なので、男に見えなくもないと思っている。


 俺たちは最低限の人にしかカミングアウトをしていない。学生時代の知人にも誰一人として知らせていないのだ。何故なら解離性障害、特にDIDは偏見を受けやすいすい疾患だからだ。多重人格というのは、なかなか理解を得るのが難しい。俺たちはありがたい事に家族からの理解も得られているが、そうはいかないケースも多いのが現実である。

 このエッセイを通して、少しでもDIDを知ってもらう事が出来たらと俺は思っている。

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