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リアル異世界  作者: 紘希


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26/87

和へのクリスマスプレゼント。

 今回は、俺から(なごみ)へのクリスマスプレゼントについて綴ろうと思う。

 今年、俺たちは初めて互いを認識した状態でクリスマスを過ごす。和は既にプレゼントをくれていたので、俺からも用意する事にした。

 始めは何が欲しいか思いつかなかったので、スケジュール帳を用意した。通所や通院時に持ち歩けるように小さいサイズの物を選んだ。ただ、和から貰った物に比べるとかなり安い事もあって他にも何か用意する事にした。

 そんな時、和の好きなキャラクターのぬいぐるみの再販が決まったと知った。しかも、以前販売された時はすぐ売り切れてしまって買えなかった物だと母が教えてくれた。和はまだ再販情報を知らなかったので、これをプレゼントにすると決めた。

 しかし、問題が二つあった。一つは、和もいずれ情報を知ってしまう事。そうなると自分で買うと言いかねない。二つ目は、人気商品なので発売日に買いに行かなければ無くなってしまうかもしれない事。しかも販売店は限られていて、県外まで買いに行く必要があった。それでも俺は、和にサプライズを仕掛けようと色々と策をめぐらせた。

 まず和が情報を知った時は、金欠を理由に買うのは年明けにしようと説得する事にした。丁度その月は、和がクリスマスプレゼントを用意したり、以前書いたノルディカニッセを買いに行く予定があったので、それを理由にしようと決めた。和ならかなり欲しがる品なのでうまく説得できるか不安だったが、「年明けには買っていい」と言う事により和を説得する事が出来た。 

 次に購入について。母と相談して発売日に通所をした後、向かう事にした。元々その日は午後通所の予定だったが、和には「少し遠くの大きな書店に買い物に行きたいから、通所を午前に変更してほしい」とお願いしてみた。正直、通所日にわざわざ時間を変更してまで買い物に行くというのが疑われるかなと心配だった。しかし、和はびっくりするほど素直な子なのだ。何の疑念も抱かずに「紘希(ひろき)がやりたい事あるならやっておいで!」と言ってくれた。人を疑う事を知らないかのような素直さに普段は心配になったりもするが、今回ばかりはそんな和の性格に助けられた。

 そうして、発売日当日。和が仕事を終えた後に交代してもらい、事業所から直接目的地へと向かった。和の為の買い物ではあるが、初めて行く場所に俺自身もワクワクした。販売店のある商業施設に着くと、まっすぐ店に向かう。開店から数時間経った店内は思っていたよりは混んでいなかった。そして、目当てのぬいぐるみもまだ在庫があった。ここまで来て売り切れではあまりに悲しいので、とてもほっとした。

 和は、ぬいぐるみの顔にこだわりがある。同じぬいぐるみでも大量生産故の顔のバランスの違いや縫い目のキレイさ、ぬいぐるみ全体のバランスなどを店頭在庫を全て比べてどのぬいぐるみを買うのか決めるのだ。この時は和本人の意見が聞けないので、母に選ぶのを手伝ってもらった。そうして遂にぬいぐるみを購入する事が出来た。サプライズ感を増すために、あえて店ではラッピングをしてもらわない事にした。市販のラッピング材を使う事で、開けるまで中身がわからないようにしたかったのだ。

 その日は買い物を終えた後、せっかくなので商業施設を見て回った。とりあえずは、いつも通り某コーヒーチェーンに行きコーヒーを飲んだ。そして、雑貨店でクリスマスカードも買う事にした。和は絵本型のメッセージカードが好きなので、小さな絵本型のクリスマスカードにした。


 そして遂に迎えたクリスマスイブ。一日早いプレゼントとしてスケジュール帳を和お手製の靴下に入れておくよう母に頼んだ。例年イブにプレゼントをするらしく、俺もそれに乗っかることにした。スケジュール帳だけにしたのは、ぬいぐるみのプレゼントをより喜んでもらう為の作戦だった。スケジュール帳も和はとても喜んでくれた。

 そしてクリスマス本番。ぬいぐるみも母に頼んで靴下に入れてもらった。朝起きて靴下に何か入っている事に気付いた和は、心底不思議がっていた。前日、家族全員から貰っていたからだ。不思議がりながら靴下を開けて中身が見えた瞬間、「わぁ!え、なんで!?」と大興奮。それでも律義に手紙から取り出して読んでくれた。すると、「紘希からだ!しかも和の好きな本だ!」とさらに大喜びした。そしてぬいぐるみを出すと、「欲しかったやつ!紘希ありがとう!!でもいつの間に?」とずっとハイテンションだった。そんな和にネタバラシをする。和は本当に書店に行ったと思ってくれていたらしく驚いていた。それでも「紘希ありがとう!!」と何度も言って喜んでくれた。

 表情こそ見えないが、喜んでくれているのがひしひしと伝わってきてプレゼントして本当によかったと感じた。

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