人格交代の話。
今回は、俺たちの人格交代の種類や頻度について綴っていこうと思う。
まずは交代の種類について。一言に「人格交代」と言っても実は種類がある。大きく分けると二つ。「強制交代」と「任意交代」だ。
まずは強制交代。突発交代とも呼ばれたりするもので、本人たちの意思に関係なく人格が交代してしまう現象だ。多くの人が想像する人格交代はこれではないだろうか。実はこの強制交代にも、俺たちの場合にはいくつかのパターンがある。
一つ目は、急に意識を失って交代するパターン。これが一番厄介だったりする。突然意識がなくなるので、座っていたはずが横に倒れたりするのだ。その為、状況によってはかなり危険だ。
二つ目は、意識を失わずに一瞬で交代するパターンだ。このパターンは、俺としては一番驚く交代方法だったりする。和は内界では眠っているので大差ないかもしれないが、俺にとっては中から見ていた筈が次の瞬間には表に居たり、逆に表で活動していたのに急に内界に戻っているからだ。これはこれで、交代後に表に出た人格が混乱する可能性と交代の瞬間動作が止まる可能性が高いので、外出時に起こると厄介かもしれない。ちなみに俺たちはこの交代を「スイッチ交代」なんて呼んでいる。
最後のパターンは、交代の予兆が表れるものだ。以前少し触れたが、急激な眠気のようなものに襲われる。そして表に出ていない人格が少しずつ混ざってくるのだ。ちなみにこの時内界にいる側の人格は、紐のようなもので表の方向に引っ張られる感覚がする。交代しないようにと表から離れようとしても、後ろに下がる事は出来ずその場に留まるのが限界になる。この交代方法が一番対処しやすい。すぐに身の回りの安全を確保して、目を瞑ってしまえばいいのだ。この交代の仕方が強制交代の中では一番多いと思う。
次に任意交代についてだ。これは読んで字の如く、自分たちの意思で交代するパターンだ。とは言っても、俺たちの場合、和から俺に代わる場合はリアルタイムでコミュニケーションが取れるので完全に任意だが、逆の場合は違う。俺が出ている間は和とコミュニケーションは取れないので、基本的には俺の意思になる。和から事前に「〇時頃交代してね」などと言われる事もあるが。
この交代においては双方の意識が重要になると俺は思っている。例えば、和から俺に交代する場合、和は内界に戻るように意識を向け、俺は表の様子が映っている画面に近づいていく。そうすると、1分かからず交代出来る事が多い。一方俺から和に交代する時は、和の協力は得られない。俺の内界に戻る力で和を表に出すしかないのだ。その為か、和が表に出る時は1分以上かかる。
以上の四つが、俺たちの交代方法だ。
そしてその交代がどの位の頻度で起こるのかと言うと、1日当たり2~3回だ。ほとんど毎日、俺たちは任意交代をする。それは今までの経験上、丸1日どちらか一方で過ごすのは、ほぼ不可能だからだ。和の場合10時間、俺の場合は12時間程で強制交代してしまう。その為、そのタイムリミットを踏まえて事前に交代しておくのだ。そうすることで、お互いやりたい時間にやりたい事を出来るのだ。
ちなみに、夕方に交代するパターンが多い。それが、このエッセイの更新が昼から夕方にかけてが多い理由でもあったりする。




