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リアル異世界  作者: 紘希


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俺の印鑑。

 今回は、第8回『俺たちの財布事情』で触れた俺の印鑑について綴ろうと思う。

 俺の名前が彫られた印鑑を買うと言い出したのは(なごみ)だった。俺たちが人格間の工賃の受け渡しに使う月謝袋に押す印鑑だ。そもそも工賃の受け渡しを月謝袋でやるというのも和のアイディアで、和が幼い頃、姉たちが手伝いをした時にもらう小遣いの受け渡しに月謝袋が使われていたのがきっかけらしい。俺としては受け取りのサインとかでいいのではないかと思ったが、和が譲らなかった。和の中で、「月謝袋には印鑑を押す」というのが強いこだわりになっていたのだろう。

 加えて、印鑑の購入方法にも和のこだわりがあった。それは「はんこ自動製販機」で買うことだ。どうやら最寄りのショッピングセンターに印鑑を作れる自動販売機があるらしく、そこで俺の印鑑を作ると言うのだ。

 和は大の自動販売機好きで、自動販売機を見つけると買わずとも絶対に見に行く程だ。そんな和は、どうしてもその自販機で俺の印鑑を作りたかったらしい。

 印鑑は和が買うと言うので、注文も和に任せることにした。和が表に出てショッピングセンターに向かった。すると文具売り場に本当に印鑑の自販機が存在した。しかも本格的なもので、認印としてだけでなく実印としても使える物を販売しているようだった。値段は印鑑本体の素材や大きさによるが、一番安いもので500円だ。

 購入時は、まず本体をどの色にするか選ぶ。俺は最初、一番安い価格帯の物から選ぼうとしていたが、俺好みのブルー系の物は800円だった。和も母も俺らしいのはそれだと思ったらしく、和は「せっかく買うんだから、遠慮しないでちゃんと気に入ったやつにして!」と言った。そう言われ、俺は素直にブルーの物を指定した。次に縦書きか横書き、またはタッチパネルへの直筆かを選ぶ。俺は縦書きと横書きの両方試してプレビュー画面で比較し、横書きにした。その理由は後述する。次に刻印する名前を入力して書体決めをする。俺は色々試して、印相体(いんそうたい)という公印などに使用される篆書体(てんしょたい)を少しデフォルメした書体を選んだ。先ほど後述するとした横書きにした理由は、この書体にある。篆書体や印相体のデザインは象形文字のようになっていて、「紘希(ひろき)」と入れると横書きのほうがバランスがよかったからだ。最後に線の太さを決め、お金を投入すれば後は待つのみ。約10分ほどで完成する。待っている間、彫りの進み具合も画面に映し出されて面白かった。

 家に帰り俺が出た時、母がスタンプ用のインクをいくつか出してくれた。あくまで家の中で使うだけなので、朱肉である必要はないのだ。俺は自分の好きなブルーブラックを探した。すると、Night skyというインクがきれいなブルーブラックだったので、俺はそれを借りて毎月工賃の受け取りをする事にした。

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