To do
僕らはこれからやるべきことを話し合った。
まずは未来から来た人間が現代に干渉を防ぐために門を破壊すること、そしてルークの捜索と保護だ。おそらく未来から来た6人は現代にとどまるために門を破壊しようとする僕らを妨害しに来ることが考えられる。
この前会ったラスト1人でもすごく強そうだったのに他にもいるなんて‥
「この2つの目的を達成するために、二手に分かれて対処していきましょう。現状、門を破壊できるのはノアだけなのでノアは門の破壊のチームに。そして我々が知っている門の所在は6つ、残りの7つを探すためにキヨを軸にチームを作りましょう。私の予想ですが、このタイミングでルークが姿を消したのはきっと門に関係があると思います。両チームともルークの捜索を行いつつ任務をあたりましょう。」
確かにアラミスの言うとおり、ルークが姿を消したのは門に関係があるかもしれない‥そう考えるとルークが無事か心配になる。
「明日チームを編成し、行動を開始しましょう。」
「チームって4人しかいないけど今分けたら良くない?」
「いえ、兵団に応援要請をかけます。応援が来てから、チームを編成しましょう。」
ゲートキーパーは王都を護衛する兵団から派生した組織だ。今までは門に関する問題なんて起こることはなかったから、兵団のほとんどは王都の護衛に当てられていた。幸い今は国の情勢は安定しているからこちらに人員を割くことができるのだろう。
「どんな人が応援に来るの?」
僕はアラミス以外の兵団の人に会ったことがないから少し気になった。
「事がことですから、私が信頼できる人たちが来てくれますよ。」
アラミスは自信を持って言う姿をみて、仲間を信頼していることが伝わってきた。
「私とオリヴィエは少し席を外します。明日またこちらに伺いますね。」
そう言って、アラミスたちは僕の家を出ていった。
二手に分かれるってことはノアとは別行動になるんだよな‥そう考えながら、ノアをじっと見ているとノアは「ん?」と言っているかのように首をかしげた。そういえば、
「ノアはなんで門を壊せるの?兵団の一番強い人も壊すことができなかったのに。」
「それはね‥私が強いからだよ!」
腰に手を当てて、ノアは答えた。ちょっとはぐらかされているような気がしたけど、ノアの姿を見て、少し自分の顔がほころんだ。
「ふふっ。じゃあ、僕のナイトになってもらおうかな。」
ノアの頼もしさから僕は少し冗談を言ってみた。
「守るよ。時が満ちる、その時まで。」
僕の冗談に対して、ノアはまっすぐ真剣な眼で答えた。え、と僕が少し動揺した様子をみて、今度はノアの顔がほころんだ。