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超能力者の魔法世界紀行  作者: 富悠
93/103

ー93ー パンネア ー2ー






 ―パンネア セーフハウス―


 日が昇る前に目が覚めた。まだ眠っているらしい二人を起こさぬよう静かにリビングに出る。


 椅子に腰かけ、フィルの事情について思いを馳せる。


 ウィンドドラゴンの魔核を求めて、ヴァントゥールの第二王子がバンバッハまでやってきていた。第二王子なんて身分の人間が護衛もつけずにたった一人で行動するなんて、周囲に行動を知られないようにする必要がある内容ってことだ。


 こっそり城を抜け出したところでフィルの不在はすぐに知れ渡るはず。そんなことになってしまえば極秘になんて無理な話だ、必ずだれか協力者がいるはず。


 普通なら命の危険がある任務に王子を一人で送り出したりしない。にも関わらずフィルがこうして動くということは王子より下の身分の人間には知らせられないってことかな。


 そうなると協力者は王か第一王子になるけど暗殺者を送ってくるような第一王子が協力者の気はしないから王が協力者かな?


 まあ、結局は予想でしかないから本当のところはわからないけどね。


 ただ、バンバッハとパンネアを繋ぐ道に暗殺者がいたってことはある程度こっちの事情はバレているのかもしれないな。


 今回はなんとかなったけどまたあのレベルの暗殺者が来た時のためにももっと強くならないと。


 現状手っ取り早く強くなる方法は異能の理解を深めること。接近戦に関しては地道に鍛えるしか方法が無い以上、他人とは違う部分を強みにしていくしかない。


 幸いきっかけはウィンドドラゴンとの戦闘で掴んだ。襲撃に備えて少しでも異能を強化していかないと。


 そんなことをつらつらと考えていると外が明るくなっている。思いのほか考え込んでいたようだ。外を眺めているとフィルが目を覚ました気配がする。お茶の用意でもして起きてくるのを待ってようか。


 お湯を沸かして準備を進めているとフィルがリビングに入ってきた。


「おはよう。今お茶を入れるけどフィルも飲むかい?」


「ああ、頼む」



 用意したお茶をフィルの前に置く。自分の分も用意してフィルの向かいの席に着いた。



「ふう、今日は飛空艇の予約に行くんだっけ?」


「ああ、まだ出発まで時間があるが早めに予約しておきたい。先日の襲撃の件もある、何が起きるか分からないからな」


「今のところ襲撃はあれだけだけどまだ来ると思う?」


「ああ、前回のヤツがまた来るかは分からないが兄上がこの好機を見逃すとは思えん。必ずまた襲撃があるはずだ」


「随分恨まれてるんだね。第一王子はフィルが魔核を取りに行くために一人で行動しているのは知っているの?」


「魔核の事情は知らないはずだが単独行動していることは知っているはずだ」


「どうして?」


「父上と喧嘩するフリをして城を出てきたからな。何も言わずに失踪となると騒ぎになる。まあ、喧嘩して追い出されるというのも騒ぎにはなるが理由がわかっているぶん影響は少ない」


「でもそれって妙じゃない?」


「なに?」



 それだとこの前の襲撃で待ち伏せできた理由がわからない



「この前のヤツはバンバッハとパンネアの間で待ち構えてたでしょ? フィルがバンバッハに目的があった事を知らないとあそこで待ち伏せできないと思うよ」


「確かに。となると父上との話を盗み聞きされたか」


「にしても第一王子にも事情を隠してたんだね」


「事情を知っているのは父上と私だけだ。兄上にはバレてしまったようだがな」


「それだけ周囲に秘密にしているってことはよっぽどの事情なんだね」



 他の王族にも秘密にしているなんてヴァントゥールの重要機密なんだろうか?



「二人共なに話してるの?」



 フィルと話している間にマキナちゃんも目を覚ましていたようだ。目をこすりながらリビングに入ってくる。そろそろいい時間だし朝食を済ませたら向かおうかな。







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