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超能力者の魔法世界紀行  作者: 富悠
75/103

ー75ー 迷宮探索に耽る日々 ー9ー






 周囲に乱立する僕の身長の何倍もある樹木。その上部の太陽の光を遮る天を覆い隠さんとばかりの枝葉の奥に隠れ潜んでいるエビルエイプ達。


 マキナちゃん一人が姿を見せた三体と戦闘を始め、僕とフィルが後ろに向き直った事で隠れている奴らも囮作戦が失敗したことに気付いたらしいが、樹上から降りてくる気配は無い。


 降りてこないなら引きずり下ろしてやるまでと、奴らが足場にしている樹に真っすぐに向かうと、隠れている樹がバレていることに動揺したのか奴らの足並みが乱れる。マキナちゃんが相手をしているのが三体、フィルが向かっている方にも三体、そして僕の相手も三体と、どうやらエビルエイプは三体一組で行動するのが基本らしい。


 とはいえ連携の練度はそれほどでもないようで、少し動揺しただけですぐに足並みが乱れるのがそれを示している。


 それぞれがバラバラに別の樹に足場を変えようとその場を跳躍し飛び移ろうと足が枝から離れた瞬間、一体が急に方向転換し地面に向かって落下してきた。



「キ!?」



 空中に身を投げ出し支える物が何も無くなったところを念動力で引っ張ってやったからだ。あの蜂の変異個体を止めた時に比べればなんてことはなかった。



「キギャア!!」



 地面に落下したエビルエイプが悲鳴を上げる。それなりの高さから落下したがこの程度では大きなダメージにはならないらしい。



「キ!? キィィィィ!!」



 どうにか起き上がろうと頑張っているが主要な関節を念動力で抑えているので起き上がれず、まるで子供が駄々をこねているような状態になっている。とどめを刺そうと近寄るのを隙と見たのか別の個体が背後の樹上から飛び掛かってくる。



「おっと」


「キャ!?」



 背後からの攻撃を半身になって躱すと、通り過ぎる前に尻尾を掴む。



「それ!!」


「ギギャッ!!」



 尻尾を掴んだまま思い切り振り回し、勢いそのままに転がっている個体に思い切り叩きつけた。転がっていた個体は内臓が破裂したようで、口から血を大量に吐き出して絶命している。僕が振り回していた個体も叩きつけられた衝撃で首の骨が折れて、力なく横たわっている。


 勢いよく振り回したせいで千切れてしまった尻尾を放り捨てながら最後の個体に目を向ける。接近するのは危険と判断したのかその場から動かず何かを投擲してきた。先の尖った枝が雨あられのように乱射されてくる。いくら周囲に枝がたくさんあるとはいえ、これほど大量に枝は無いだろうし成形する時間も無い。何かしら魔法を使っているのだろう。



「キィッ!! キキキィッ!!」


「危ないなぁ」



 飛んでくる枝を避けながら最後の一体に向けて手を伸ばし狙いを定めて指を弾いた。



「 ”流れ星” 」



 エビルエイプに向けて放った不可視の弾丸は、狙いを違わずその頭を吹き飛ばした。頭部を失った肉体が姿勢を維持できず、血をまき散らしながら落下してきた。


 水が弾けるような音と共に地面に衝撃が走るのを感じつつ、二人の元へ向かおうと振り返った。



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