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超能力者の魔法世界紀行  作者: 富悠
67/103

ー67ー 迷宮探索に耽る日々 ー1ー






 迷宮 二階層



「グギャギャッ!!」


「よっと」



 頭上に振り下ろされる刃。錆びてボロボロになりまともな切れ味も無さそうなそれを半身になって避ける。僕の横すれすれを通りながら空振ったそれを踏みつけて動かないようにするのと同時に相手の体勢を崩す。空振った上に踏み付けの勢いも加わってつんのめってきたそいつに、踏み付けの反動を利用して顔面に膝蹴りを叩き込む。



「グブッ」



 顔面を陥没させて倒れこんだそいつは完全に息絶えていた。


 初めて迷宮に潜った昨日はお試しということで、一階層の探索が終わるとすぐに引き返した。今日からは本格的に探索していくということで、食料など数日潜る準備をしてやってきた。


 一階層の探索は既に済んでいるので、今日は二階層まで最短ルートでやってきた。


 マキナちゃんはどうやら自分で地図を埋めたいらしく、階層の隅から隅まで探索したいようだ。ある程度進んでは地図に書き足しているので普通に進むより時間がかかるが、この方がより探索している感があって少し楽しい。


 マキナちゃんが地図に手を加えている間に倒したコイツを処理してしまおう。一階層と同じゴブリンだったが、迷宮内で果てた探索者の遺品でも拾ったのかショートソードを手にしていた。ろくに手入れもしていなかったのだろうそれはボロボロではあったが。


 二階層では一階層と同じくゴブリンとスケルトンが出現する他に、プチデビルという魔物が出てくる。蝙蝠ような羽を生やした子供の姿をしていて、相手の手が届かない空中から魔法を放ってくるらしい。魔法の威力はそれほど高くないようだが、遠距離攻撃の手段がない人にとっては厄介な存在のようだ。


 今のところこの階層ではゴブリンとしか出会ってないが、隅々まで探索しているのでいずれ出会うことになるだろう。



「お待たせ、行こう」



 書き終わったマキナちゃんが歩き出したので後を追って歩いていく。昨日のように浮かれているって程ではないけれど、迷宮の探索がよっぽど楽しいのか上機嫌で歩いている。魔核が運べないくらいの量になったら地上に戻る予定だけれどこの調子だともう何階層かは潜ることになりそうだ。






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー







「あ、プチデビルだ」


「ホントだ。全然見かけなかったね」



 あれから探索も進み地図の書き込みから見て、二階層の探索も終わるというところでプチデビルを見つけた。出てくるのはゴブリンばかりで、スケルトンも一度も見てない。プチデビルを見るのもこれが初めてだ。


 事前情報通りの見た目で、魔法かなにかを使っているのか小さい羽根にも関わらず天井スレスレを飛んでいる。



「マキナちゃん、試したいことがあるんだけど僕が相手していい?」


「いいけど何するの?」


「まあ見てて」



 プチデビルもこちらに気づいたみたいで僕を狙っている気配がする。狙いをつけるかのように僕に向かって伸ばしてきた手の先から火の魔法が飛んできた。


 球状になった炎が幾つも僕に向かって飛来する。襲い来る魔法に向かって、()()()()()()を使用する。



「 天の川(ミルキーウェイ) 」



 僕に向かってきていたはずの魔法が突如方向を変え、明後日の方向に飛んでいく。


 僕の周囲に力の流れを作ってやることで、エネルギー系の攻撃を流れに乗せて当たらないようにする技だ。


 普段から似たようなことはしていたが、技としてイメージを固めておくことで瞬間的に出せないだろうかと試してみたが上手くいった。咄嗟の状況では一から操作をしていては間に合わないこともあるだろうということで作ってみた技だ。


 質量のある物理攻撃なんかにはあまり効果はないだろうが、遠距離から飛んでくる魔法なんかはこれで対処できるようになった。


 試してみたい技はもう一つある。


 プチデビルに向かって指を振る。



「 流れ星(シューティングスター) 」



 振った指先から不可視の弾丸が飛んでいく。念力を小さく圧縮した力の塊を相手にぶつける単純な技だ。


 僕が放った攻撃に気づいていないプチデビルは無警戒に、再度魔法を放とうとしている。無防備なプチデビルに僕の念力弾が直撃した。伸ばしていた手に風穴を開け、プチデビルの頭を貫通した。即死したプチデビルが力を無くし墜落してくる。


 なんか思ってたより威力が高かったな。自分の技が引き起こした結果に少し戸惑う。二階層の魔物とは言え大して力を込めてなかったにも関わらず、あっさりと倒してしまった。もう少し試してみて威力の調整をしよう。狙っていた素材ごと魔物を吹き飛ばしてしまったなんてことになったら目も当てられない。



「何それ何それ!?」


「咄嗟の状況でも力が使えるように技を作ってみたんだ」


「凄いじゃん! これで遠くの敵にも対応できるね」



 後ろで見ていたマキナちゃんが興奮している。初めて技として作ってみたが思ったより出来が良かったみたいだ。今思いついているのはこれくらいだが、もっと使いこなせるようになったら新しい技も作れるかもしれない。精進しよう。


 僕より興奮しているマキナちゃんの相手をしながら三階層に向かった。


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