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超能力者の魔法世界紀行  作者: 富悠
61/103

ー61ー ロジーアの街、出発







 目を瞑り宙に浮く。その状態を維持しながら周囲にある小石などを操作する。


 位階が上がり能力が向上した為、使いこなすべく訓練している。位階が上がった後は出力が一気に上がる為コントロールに粗が出る。バリアを解除した時はその辺も全て問題ないが、位階が上がることによる能力の向上は違う。前の全力と同じだけの力が使えるとしてもあくまでそれは使いこなせたらの話だ。出力以外の要素は伸びしろが増えただけなので地道に訓練するしかない。


 新しくできるようになった空中浮遊を維持しながら森でやっていた異能の訓練を簡単なのから行っていく。できるようになったら少しずつ難易度の高いものに段階を上げて変えていく。とりあえず現状は浮きながらだと初期に行っていたものしかできない。要練習だ。



「ふぅ」



 地面に降り立ち操作していた小石を危険が無いよう注意して降ろす。現状だと飛びながらの戦闘は厳しいと言わざるを得ない。出力に余裕はあるが飛びながら他の能力を行使するのはかなり集中力を要する。現段階じゃあできて飛行を織り交ぜた格闘位だろう。


 空気中の水分を利用した簡易シャワーで汗を流す。体と服に着いた水分を操作して一気に乾燥させて家に入る。ちょうど起きてきたらしくレン君が寝ぼけ眼でリビングに入ってきた。マキナちゃんは既に食卓に着いており、リンちゃんは朝食を並べていた。



「おはよう、ソラ。何してたの?」


「おはよう。位階が上がったからまた訓練をやり直してたんだ」



 僕も席に着き、皆で食べ始める。食事を始めてすぐにレン君が呟いた。



「寂しくなるな」


「本当にね」



 その声を聞いたリンちゃんも暗い調子で返す。


 レン君が寂しくなると言った通り、僕達は今日この街を発つ。本来ならもう少し早い予定だったが、チェイサーウルフや火災などによって出発が遅れていた。



「帰りにはまたこの街を通るからさ、そんなに落ち込まないでよ」


「絶対だぞ。待ってるからな」


「必ず寄るって、二人の成長楽しみにしてるからね」


「うん、マキナを驚かせられるように頑張るから」



 暗い調子だった二人だけどマキナちゃんに引っ張られて少しずつ元気が出てきたみたいだ。


 朝食を済ませた後は皆でくつろぎながら談笑する。昼前には出発する予定だから、ゆっくり話せるのもこれが最後だろう。



「それで次は何処に向かう予定なんだ?」


「バンバッハが次の目的地だね」


「迷宮の街か。確か遺物が見つかる不思議な迷宮だったか」


「うん、せっかく旅に出てるんだからそういう不思議なところは色々観光してみたいんだ。それに遺物もでるっていう話だからね」


「結構遠いですね。ここからそこまでに幾つか街もありますし」


「そこまで急いでるわけじゃないしね。のんびり行くさ」


「迷宮にも潜ってみるのか?」


「もちろん。どんなところなのか今から楽しみなんだ」



 マキナちゃんは森の外を色々見たいという理由で飛び出してきた位だからバンバッハの街に興味津々なようだ。かく言う僕も結構気になっている。幾つになってもこういうのには心が擽られる。


 とりとめのない話をしながら皆で昼前までのんびり過ごした。






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー






 門の前でレン君とリンちゃんと別れの挨拶をする。



「それじゃあソラさん、マキナ。気をつけてな」


「二人共お体に気をつけて」



 二人が僕たちの事を心配してくるが、朝食の時程暗い雰囲気ではない。



「ありがとう、二人も頑張るんだよ。初めて会った時みたいにはならないようにね」


「通りすがりに助けられるなんて何度も起きないからねー」



「またね、行ってくるよ」


「じゃあねー、次会うときはたくさんお土産話持ってくるからね」


 二人に別れを告げて街を発つ。目指すはバンバッハの街だ。








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