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超能力者の魔法世界紀行  作者: 富悠
59/103

ー59ー 組合長







 相変わらず組合の中は大量の人で溢れかえっているが、朝に訪れた時に比べれば多少落ち着いている。



「うわ、まだ結構人いるね」



 建物内部で人が混雑しているのを見てマキナちゃんが嫌そうに呟く。どの窓口も人が並んでいる。ガイカンさんが組合長に話を通しておくと言っていたけど、すんなりと会えるだろうか?



「この状況だとしばらく待つことのなりそうだし、皆は先に帰る? 話すだけなら僕一人で十分だろうし」


「どうしよっか? 確かに時間かかりそうだよね」


「そうだけどソラさん一人に待ちぼうけさせるっていうのも」



 マキナちゃん達が帰るかどうか相談している。気を遣ってくれるのは嬉しいが、だからといって皆でここで待っていてもしょうがないもんな。もう一度促そうとすると奥から職員の人がこっちに向かってきた。



「失礼ですが、あなたがソラさんですか?」


「はい、そうですが何か?」


「ああ、よかった。話は聞いております。組合長に御用ということでお間違いありませんか?」


「ええ、依頼されていた件の報告だったんですが」


「優先的にご案内するよう申しつかっております。こちらへどうぞ」



 職員の人の案内に従って進んで行く。二階に上がり奥の部屋の前まで行くと職員の人がノックをする。



「組合長、例の件を引き受けてくれた方をお連れしました」


「入れ」



 中に入ると初老の女性が机に向かって仕事をしていた。部屋の内部はおそらく組合長であろう女性の仕事机の他に、応接用のテーブルやソファなんかも置いてある。職員の人から座って待っているよう言われる。



「失礼します」


「ああ、ご苦労だったね」



 職員の人が部屋を出た後も書類に何かを記入している女性から声が掛かる。



「わざわざ来てもらって悪いがもう少し待ってておくれ。これだけ済ませておきたいんだ」



 どうもキリがいいところまで仕事をしておきたいみたいだ。周囲を観察しながら待っていよう。レン君とリンちゃんはこういう場所に来たのが初めてのようで、緊張した様子でソファに座っている。それとは対称的にマキナちゃんは実家のようにくつろいでいる。ソファの柔らかさを堪能しているみたいだ。



「待たせて済まなかったね。私が組合長のファリンだ」



 仕事が一段落したのかテーブルの反対側に腰掛ける組合長。向こうは既に知っているかもしれないが初めて会うので挨拶する。



「初めまして、ソラです」


「マキナです」


「レンです」


「リンです」



 皆続けて挨拶する。マキナちゃんはいつも通りだけど、レン君とリンちゃんは固くなっている。



「ガイカンから聞いてるよ。代わりに火災の調査を引き受けてくれたんだってね。なるべく早く調べておきたかったから助かったよ」


「僕も調べてみるつもりだったので気にしないでください。それはいいんですが、組合には専属でこういったことを行う職員は居ないんですか?」


「数は少ないけどいるよ。ただ今回は結構な大事になったからね。他の事に回っていて手が足りてないのさ」



 原因の調査って結構重要だと思うんだけど、それを後回しにする位人が足りてないんだろうか?それに外部に調査させるにも普通面識の無い僕達なんかに任せないと思うんだけど。



「そうだとしても僕達で良かったんですか? 面識も無いのに調査を任せて」


「ガイカンから話を聞いて問題ないと判断した。それにあのガイカンが太鼓判を押したんだ。充分信頼に値するさ」



 成程。ガイカンさんは随分組合長から信頼されているみたいだ。講習を任される位だから当たり前なのかもしれない。


 納得していると、組合長が居住まいを正して調査内容を報告するよう言ってきた。












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