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超能力者の魔法世界紀行  作者: 富悠
56/103

ー56ー 残滓







 ロジーアの街 外壁付近


 確かこの辺りの外壁の上で僕達を見ていたはず。そう簡単に痕跡は見つからないだろうけど見てみないことには始まらない。その場から()()()()()上に向かう。


 何が条件になったのかはわからないが今日の朝起きたら異能の位階が上がっていた。無理をせずできることの範囲が広がったので、今回の捜索にも役に立ちそうなのはタイミングが良かった。外壁の上に降り立つと昨夜飛んでいた位置から逆算して、おそらく居たであろう地点に向かう。


 おおよそ間違いないだろう位置に到着すると、異能の使い方を少し変える。普段は生命反応のようなものや、魔力のようなもの、意識の動きを感知している。基本的に生物を感知するようにしているそれを空間に対象に行う。やったことはないが今の僕ならできるはず。


 感知範囲を普段よりもかなり狭め、代わりに空間内の事を普段感知していないようなことまで詳細に調べる。


 できた!! 相変わらず根拠も無くできる気がする程度だったが、本当にできた。空間内に強い感情の残滓が残っている。あの距離で敵意を感じれる位だからあると思っていたが、しっかり残っていた。これを調べれば目的や動きを把握できるはず。


 とりあえずこの残滓を調べる。苛立ち、驚愕といった感情が伝わってくる。苛立ちは…… 計画を邪魔されたこと? その計画は…… 駄目だ、今の僕じゃそこまで読み取れない。あくまで現状できるのは感情の残滓を感じ取れるだけってことか。 


 しかたない、次だ。驚愕は…… 僕に見つかったことか。やっぱりどうして見つかって驚いたかまではわからないな。


 とにかく今読み取れた事から推測するしかない。あの状況、鎮火したことを見て苛立っていたということはやはり街の火災はあいつの計画だった可能性が高いな。

 

 それから見つかって驚愕していたってことは自分は見つからないと思っていたということ。その割には気配を隠すといった隠密行為はしようともしていなかった。魔法や道具なんかで姿を隠していたのか? バリアを戻してから気づけた事を考えるとその可能性が高いな。


 今この場ではこれ以上は分からなそうなので、感情の動きに従って奴が通ったであろう道を辿っていく。ルートからしてこの感情の残滓はやはりローブの男のもので間違いなさそうだ。何分初めて試みたから少し不安だったので安心した。


 残滓を頼りに進んで行く。外壁を降りて、路地裏の方向へ。ゆっくり調べながら歩いているが、新しく感じるものは無い。


 路地裏に入り少し進んだところで新しい感情が伝わってきた。焦燥している。理由は…… ずっと自分の位置を捉えられてるから。どうやら僕は動きを感知していたのに気が付いていたらしい。建物を障害物にしているのに把握されていることに焦ったのだろうか。


 もうすぐで僕が見失った辺りに着く。そのことに気付いて油断して拠点に戻ってくれてると楽なんだけど。


 着いた。新しい感情の残滓も残ってる。これは…… 安堵と諦め? 安堵は僕の感知外に出たことを認識した事みたいだ。諦めについては…… 古代図書館は諦める? あいつの目的は古代図書館だったのか? ならなんで放火を? 蔵書を燃やすつもりだった? 


 駄目だな、今分かるのはこれ位か。残滓も途切れてる。他の痕跡も無いな、足跡や残り香なんかもこの場で消えてる。転移でもしたのか? 仕方ない、マキナちゃん達と合流して情報をすり合わせたら、組合長に一度報告しよう。


 捜索を一旦切り上げて感知したマキナちゃんの方へ向かった。

 







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