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超能力者の魔法世界紀行  作者: 富悠
47/103

ー47ー ー帰還ー 道中






 チェイサーウルフを討伐した地点から出発して数時間。


 マキナ達は出発地点とロジーアの街の丁度中間辺りまで到達していた。



「このペースだと門が閉まる前には街に戻れるかな?」


「なんとか間に合うと思う。カーターさんが融通利かせてくれて良かったよ」



 隊列の先頭でマキナとリンが話しながら周囲を警戒している。馬車が途中で止まらないよう、接近してきそうな魔物を馬が気づいて怯える前に対処する為だ。



「それにしても全然出てこないね」


「そういえば助ける為に皆のとこに向かっていた時も魔物が出てこなかったな」


「私達としてはそのおかげでソラさんやマキナが間に合ってくれたから良かったけど」


「多分チェイサーウルフの魔力に怯えてこの辺から離れていったんだと思う。リン達がチェイサーウルフに遭遇するまでは魔物と戦った?」


「うん、何回か戦ったよ。それがどうかしたの?」


「チェイサーウルフが以前からこの辺に来ていたならリン達も魔物と戦っていないはずだなって。それに魔物の様子がおかしいって組合に情報が入ると思う」


「それもそうだね。私達も今まで普通に魔物と戦ってたし」


「もう一体のチェイサーウルフも急に出てきたし、ちょっと気になるかも。ガイカンさんにも少し聞きたいから何かあったら魔法で合図して」



 マキナはリンにそう伝えるとガイカンの元まで走っていく。


 隊列の後方で後ろからの襲撃に警戒していたガイカンは、先頭から離れて自分の元まで走ってきたマキナに気づいた。



「どうした? 何かあったのか?」


「リンと話していて疑問に思ったことがあったんだ」


「どういった内容だ?」


「チェイサーウルフがこの辺を縄張りにしていたら弱い魔物は寄り付かなくなるよね?」


「そうだな……っ!?」



 ガイカンが何かに気づいたように顔をしかめる。



「未だに平静ではなかったようだ。奴に襲われるまでに何度か魔物と遭遇したが不自然だ。襲われる少し前にも一度魔物と遭遇している。この辺の魔物なら確実にその場から逃げ出す距離だ」


「それで聞きたいことがあるんだけど、チェイサーウルフに襲われた時ってどんな感じだったの?」


「気づいたときには至近距離にいてな、不意打ちに近い状態で襲撃を受けた」


「周囲の警戒はしていたんでしょ?」


「ああ、だが奴は誰にも気づかれずに我々に接近していた。まるで急にその場に現れたようだったな」


「ふーん、ありがとう」


「何か分かったのか?」


「ソラとも相談しないとだけど多分襲われるときまでこの周辺にはいなかったんじゃないかなって」


「本当に急に出現したってことか?」


「確証は無いけどね。助けに来るまでにもう一体チェイサーウルフがいたんだけどそいつも急に出てきたんだ」


「そういえば彼がもう一体いたと言っていたな。あれを一人で倒したのか?」


「うん、ちょこまか逃げ回るから時間かかっちゃったけど」


「よくもまあそんな簡単に言えるな」


「でもガイカンさん達だって自分達だけで戦えば勝てたでしょ」


「それはそうだが一人では無理だな。メンバーも拠点からもう何人か連れてこないと厳しいだろう」


「ふーん、あ、そろそろ私が戦った場所かも」


 そう言い残してマキナは先頭まで戻った。それから少しして隊列の前の方にいる護衛達がざわめき始める。



「おい、何事だ!?」


「いえ、それが氷がどうとかって。魔物ではないみたいなんですけど」



 ガイカンが何事か確認しても返答が要領を得ず、訳が分からぬまま進んでいく。進むごとに大きくなるざわめきが自分のすぐ近くにまで来た時にガイカンにもそれが見え始める。


 最初は目に映る草原が所々凍り付いたものが混じっている程度だったが、進むほどに全貌が見えてくる。最終的に見えたのはチェイサーウルフを中心に辺り一面の草原が凍り付いた景色だった。






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