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超能力者の魔法世界紀行  作者: 富悠
44/103

ー44ー チェイサーウルフー4ー







 どうしよう? ソラさん、なんとか攻撃を避けれてるけど防戦一方だ。レンの言う通りにレン達の命を諦めればソラさんがなんとかできるのかもしれないけど、そんなのは嫌だ。レンはたった一人の家族なんだ。諦めるなんてできないよ。



「リ、リン。頼む、あの様子だとソラさんは俺達の事を見捨てない。せめてサポート位はしてやってくれ。お、お前の魔法でチェイサーウルフを少しでも邪魔できれば、ソラさんが体勢を整えられるかもしれない。ガイカンさん達もソラさんを手伝って貰えませんか?」


「無論だ。完全に休めたとは言えないが恩人を助けないなどありえん。とはいえ依頼主の護衛が本来の目的だ一人はこのまま残していく」



 レンが私やガイカンさん達にソラさんを助けろと言ってくる。そうだ、ソラさんが危ないのに何こんなところで呆けているんだ。レンがやられたことで呆然としてた。



「行ってくる。レン、死んだら許さないからね」


「な、ならソラさんがやられないように頼むぞ。まだ俺が生きてられるのはあんな状態でもあの人が俺達に力を割いてくれてるからだ」


「一人で守り切るのは大変かもしれないが頼んだぞ」


「お前こそ死ぬなよガイカン」



 ガイカンさん達も声を掛け合っている。



「ガイカンさん、行きましょう」


「ああ、あの状態だと奴の邪魔をするのはお前の魔法が頼りだ。威力も精度も新人とは思えない位高い。全力の魔法なら奴にどの位効きそうだ?」


「仕留められないにしてもダメージを与える位はできそうです。でも魔力を溜めるのに時間が……」


「その間は俺達が守る。だがまずはなんでもいいから適当な魔法で奴の気を引いてくれ。彼ならその間に体勢を整えられるはずだ」


「わかりました」



 まずは簡単な魔法でソラさんから意識を逸らす。


 氷の礫を複数放つ魔法。マキナから教わったアレンジを加える方法で礫の形状を先端が尖ったものに変化させる。これを顔目掛けて放てば効かないにしろ嫌がるはず。


 ソラさんに被害が無いようタイミングを見計らって放つ!!






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー







「くっ!」



 噛み付き。避ける。


 叩きつけ。防ぐ


 薙ぎ払い。受け流す。


 無理な体勢でなんとか凌いできたが限界だ。次は防ぎきれないというタイミングでチェイサーウルフにリンちゃんの魔法が飛んできた。顔目掛けて飛んできたそれに、目に入るのを嫌がったのか僕から距離をとって魔法を避ける。


 今のうちに!! 僕も距離をとって一旦落ち着く。



「ソラさん、大丈夫ですか!?」


「ありがとう、助かった!!」


「この娘の魔法を主体に援護に入る。守りはこっちで引き受けるから気にせず戦ってくれ」


「わかりました」



 現状どこまで体が耐えられるかわからない以上、カウンター狙いなどと悠長なことを言っている場合じゃない。思っていたよりマキナちゃんの到着が遅いし、仕留めるまではいかなくてもなんとか追い払いたい。今度はこちらから積極的に攻撃を仕掛ける。



「リンちゃん!! 魔法で奴の動きを誘発してくれ。その隙に僕が攻撃を仕掛ける」


「はい!! あと少しで大きいの行きます」



 話している間も魔力を溜めていたのか魔法の準備が早い。


 リンちゃんが大きな氷の槍をかなりの速度でチェイサーウルフに打ち出す。流石にこれを受けたら不味いのか大きく躱してリンちゃんに意識を向ける。


 リンちゃんに意識が向いたおかげで僕から注意が外れたので、走り出そうとしたところを横から全力で殴りつける。



「ガァッ!?」



 直前まで気づいていなかったようで受け流されなかった。チェイサーウルフに張り付いて攻撃を続けるが全て避けられる。とはいえそれで精一杯なのか今度は向こうが防戦一方だ。



「ソラさん!!」



 リンちゃんから再度魔法が放たれる。チェイサーウルフは今度は僕もリンちゃんも両方警戒していたのか僕の攻撃中も魔法を認識して大きく避けた。


 先程と同じように隙を狙って攻撃しようとするがふらついて動けなかった。限界が近い。なんとか立ち直って再開しようとすると遠く離れたチェイサーウルフが口に魔力を溜めている。不味い、あの位置からの攻撃ってことは遠距離攻撃だ。狙われているリンちゃんの位置的にレン君達も巻き込まれる。なんとかして止めないと!!



「不味い!! 俺達ではあれを防ぎきれないぞ!!」



 ガイカンさん達が防御態勢を厳しそうだ。リンちゃんも魔力を溜めて迎撃しようとしているがおそらく耐えきれない。


 チェイサーウルフに向かって駆けだす。対策を考えつつ接近するとかなりの速度で移動する魔力を感じた。これは……


 思わず笑みがこぼれる。後の事は考えなくて良さそうだ。


 攻撃を放つ直前のチェイサーウルフの口を下から蹴り上げて無理やり軌道を逸らす。限界を迎えて倒れながら声を掛ける。



「後はお願い」


「任せて」



 すごい勢いでここまで来たマキナちゃんの魔法が、倒れた僕の上を飛んでいく。リンちゃんが先程放ったような大きな氷の槍が一度に大量に発射される。



「グギャァァァァァ!?」



 断末魔の悲鳴を上げるチェイサーウルフの全身が魔法に打ち据えられていく。魔法が止んだ頃には全身を引き裂かれたチェイサーウルフが息絶えていた。



 








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