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超能力者の魔法世界紀行  作者: 富悠
38/103

ー38ー 護衛依頼






 先日、古代魔法を研究しているバッジョさんに話を聞きに行くことができた。やはりその分野を専門的に研究しているだけあって、図書館で調べただけでは知れないような話もたくさん聞くことができた。


 この旅の目的は強制召喚されないようにする方法を見つけるというものだが、今回バッジョさんに話を聞いたことでかなり目的に近づけた。今後は道中に古代関連のものがあれば調べつつ、ガトランドやヴァントゥールで古代魔法専用の部屋が、古代の遺跡とはどう違うか確認するために向かうことにする。


 ロジーアの街に来た目的はある程度達成できたので、今日明日にすぐ出発はしないがそろそろ旅にでる準備を始めていこうと思う。今日の朝食を食べ終わったら皆にその話をすることにしよう。



「皆お待たせ。御飯できたよ」



 既に皆が席に付いている食卓に料理を並べる。そのまま僕も席に付いて、食事を始めた。



「こないだ古代魔法の研究をしている人に話を聞きに行ったことである程度この街の目的も達成できたからさ、そろそろこの街を出発しようと思うんだ」


「そうか、知りたいことがわかったのは良かったけど寂しくなるな」


「いつ頃出発するんですか?」


「流石に今日明日ってわけじゃないけど、今日から出発の準備を始めようと思う」


「わかった。実は今日からリンと一緒に、ゲメの街まで向かう馬車の護衛をすることになっててさ。それが終わって戻ってくるまではこの街に居てくれないか? せめて見送り位はしたいしさ」


「うん、それは問題ないけど護衛って二人でするの?」


「いや、他のチームと合同だな」


「あいつらはいないんでしょ?」



 依頼が他のチームと一緒と聞いたマキナちゃんが心配そうにレン君に尋ねている。


 

「ああ、それは大丈夫だ。事前に組合からどのチームがこの依頼に参加するかは教えられているから」


「皆レン達と同じ位の組合員?」


「大体はそうだな。依頼とは言ったが今回の護衛は若手の組合員に対する護衛依頼の講習みたいなものなんだ。講師役として1チームだけベテランのチームが混ざってる」


「へぇ~、そんなのやってたんだ」


「護衛依頼を初めて受ける組合員にその前にってことで紹介されるらしいぞ」


「食べたらすぐに出るの?」


「ああ、顔合わせしてそのまま出発だ」


「ほらレン、そろそろ行くよ」


「悪い、今準備する」



 既に食べ終わっていたリンちゃんが荷物を準備してレン君を急かしている。慌ててレン君も準備しだす。



「マキナちゃん、僕はレン君とリンちゃんを見送った後は旅用に買い出しするけど一緒に行く?」


「私も一緒に行くー」



 全員で準備して、依頼の集合場所まで向かうことになった。






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー






 幾つか並んだ荷馬車と組合員らしき人達が何人か毎に固まって集まっている。大半は駆け出しといった印象でどこか落ち着かない様子だ。その中で周囲に比べて落ち着いているチームがいる。おそらく今回の講師役のチームだろう。



「じゃあ行ってくる」


「すみませんソラさん、家のことお願いします」


「うん、任せて。気を付けてね」


「頑張ってねー」



 講師役のチームと今回の依頼主に挨拶に行くレン君達を見送る。レン君達が最後だったみたいで挨拶が済むと全員に自己紹介と今回の依頼の動き方について講師役のチームが説明していた。



「今回の依頼でお前達を引率することになったチーム《民衆の盾》のガイカンだ。そしてこちらが今回の依頼主のカーターさんだ。今回の依頼をお前達の護衛依頼の講習に使うことを許可してくださった方なので感謝するように。わかっているとは思うが、カーターさんがゲメの街まで荷物を運ぶまでの間に魔物や盗賊などから守るのが今回の依頼の内容だ。このままベグさんの準備が出来次第すぐに出発できるようにしておけ」



 レン君達の引率をする《民衆の盾》っていうチームは組合で聞いたことがある。確かゴラオン達よりもベテランのチームだったはずだ。魔物の討伐よりも今回のような護衛依頼をメインで行っていて、実績もそれなりにあるらしく、組合から講師役を任せられる位には信頼されているみたいだ。そこそこ大きいチームらしく今回来ているメンバーの他にも何人もいるらしい。


 そうやって観察していると準備が整ったようで出発していくのをマキナちゃんと見送った。







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