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超能力者の魔法世界紀行  作者: 富悠
24/103

ー24ー 一息ついて






 真昼をすこし過ぎた頃、街道を二組の男女が歩いていた。その中の一人、ソラが先程助けた二人に声をかける。



「少し遅れたけど自己紹介しようか。僕はソラ、ゲメの街から遺跡研究の街ロジーアに向かっている途中なんだ」


「私はマキナ。故郷の外を見たくてソラの旅に引っ付いてきたんだ」


「俺はレンです。改めて先程は助けていただきありがとうございます」


「わ、私はリンです」



 レンはハキハキと、リンはオドオドした対照的な様子で挨拶をした。



「それで二人はどうしてあそこに? 武器を持ってるし組合から何か依頼を受けたのかな?」


「はい、街道周辺の魔物の駆除の依頼を受けていました」


「街道周辺なのに随分魔物がいたね。あんな数が出てくるんじゃ危険じゃないの?」


「普段はあんなに出て来ません。先程のハイドッグであれば精々二、三体。他のよく出る奴らも大して変わりません」


「じゃあなんであんなに囲まれていたの?」


「押し付けられたんです」


「押し付けられた?」


「はい、街道周辺は魔物除けがあるからそこまで魔物が出てこないんですが、街道からある程度離れれば群れを作って行動している魔物もいます。ハイドッグもそのタイプです。それで魔核を手っ取り早く集めるために街道から離れて狩りをする人たちもいます。お二人みたいに強ければ群れと戦っても問題ないんでしょうけど、自分の力を過信して失敗する人もいるんです」


「つまり失敗して逃げてきた人に追いかけてきた魔物を押し付けられたってこと?」


「正確には人ではなく人達ですね。三人組のチームでした」


「ふぅん、でもそれって悪いことなんじゃないの? 私達が通りがからなかったらレン達死んじゃってたよ」


「もちろん良くないことですけど証拠なんて残りませんし、やったやらないの水掛け論に終わってしまうので。今回は失敗したみたいですけど街でもそこそこ強いって評判の奴らですから、新米の僕らでは話も聞いてもらえないかもしれません」



 レンが少し悔しそうにしながらどうしようもないと言う。


「なにそれ酷くない? 大人が子供に自分の尻拭いをさせたってことでしょ?」


「確かに酷いけどどうしようもないね。街の外で目撃者も僕らしかいないし、流れ者の僕らの証言じゃ信用も得られないだろうし」


「とりあえず組合には報告しますけどまともに取り合ってもらえないでしょうね」


「なにそれムカつく~、私がそいつらぶっ飛ばしてやろうかな」


「やめなさい。それじゃ因縁つけて一方的に攻撃したってこっちが悪者になっちゃうよ」


「気に入らないなぁ」



 不機嫌そうに言うマキナをソラが宥めている。



「いいんです。確かに悔しいですけど命があっただけ儲けものです。今後はこんなことがあっても切り抜けられるようもっと強くなります」


「ところでリンは大丈夫? さっきから全然喋ってないけど。動くのが辛いなら少し休憩しようか?」


「だ、大丈夫です」


「リンは引っ込み思案で初対面の人と喋るのが苦手なんです。しんどい時は割とはっきり言うので多分大丈夫だと思います」


「わかった。辛かったら言ってね。それと二人とももっと砕けた話し方でいいよ。私達そんなに歳の差ないでしょ」


「命の恩人にそんな…」


「いいから。私がいいって言ってるんだから気にしないでよ」


「わかった。そうさせてもらう」


「わ、私も普通に話すね」


「そうそう。もっと自然に話してほしいな」


「僕にもそんな感じでいいからね」


「いや、流石にソラさんにはできませんよ」


「え~、僕だけ仲間はずれ?」


「勘弁してくださいよ」



 困り切った顔で懇願するレンを見て、誰ともなく笑いだす。四人がある程度打ち解けた頃には、ロジーアの街が見え始めていた。
















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