表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
超能力者の魔法世界紀行  作者: 富悠
22/103

ー22ー 今後の予定






 目が覚めた。見慣れない風景に一瞬戸惑うが、旅に出た事を思い出して納得する。隣のベッドを確認してみるとマキナちゃんはまだ寝ているのが見える。起こさないように気をつけて静かに部屋を出る。



「おはようございます」



 宿の従業員に受付で声をかけられる。



「おはようございます」


「どちらへ行かれるんですか?」


「顔を洗おうと思って。どこに行けばいいですかね?」


「宿の裏に井戸があるのでそちらをご利用ください」


「ありがとうございます」



 教えて貰った宿の裏で顔を洗う。昨日は体を洗ってなかったのでついでに洗ってしまおう。ちょうど誰も見ていないので服を脱いで下着だけの状態になる。異能を使って水を操作し、体の汚れを濯ぎとる。体に付着した水分を弾き飛ばせば体を拭く手間もないのですぐに終わる。本当は汚れを弾き飛ばしてしまえばそれで済むのだけど、なんとなく気持ち悪い気がして体を洗ってしまう。


 服を着直して部屋まで戻るとマキナちゃんが起きていた。



「おはよう」


「おはよう。どこにいってたの?」


「宿の裏で顔を洗ってた」


「私も洗ってくる」


「行ってらっしゃい」



 マキナちゃんが顔を洗っている間に出発の支度をしておこう。部屋を片付けて外に出していた荷物をリュックにまとめなおす。そうこうしているうちにマキナちゃんが戻ってきた。



「目は覚めた?」


「うん、さっぱりした」


「朝御飯を食べたら出発するから準備しておくんだよ」


「はーい」



 マキナちゃんの支度が終わるころには朝御飯が用意されていた。食事をとり終わったらすぐに手続きを済ませて宿を出る。



「次の街までは数日かかりそうだけど何か買っておきたいものはある?」


「急いで買っておきたい物はないかな。必要になったらその都度買っていくだけで十分だと思う」


「ならこのまま街を出発するよ?」



 昨日入ってきた門とは別の門から出発した。このまま続いている道を辿っていけば次の街までつながっているはずだ。



「次の街でとりあえずやりたいことがあるんだっけ?」


「うん、その街の近くに大きめの遺跡があるみたいでその遺跡について研究している人も結構いるんだって。異世界召喚について何かヒントが無いか調べてみようと思ってるんだ」


「じゃあしばらくはその街に滞在する感じ?」


「そうだね、一通り調べてみるつもりだからちょっと長めに滞在することになるかも」


「わかった。ならその間は私は組合で何か依頼を探してお金を稼いでるね」


「それは僕も一緒にやるよ。組合の依頼に何があるのか興味もあるし、職員の人にも聞いてみたいことがあるしね。何より自分の生活費も全部マキナちゃんに任せきりとか嫌だよ」


「別に気にしなくてもいいのに。でも私も街で何かするのって初めてだしソラと一緒のほうが安心かも」


「僕ら二人とも街に慣れてるわけじゃないからさ、なるべく二人で行動しようよ」


「そのほうがいいかもね。二人でいたほうが面倒ごとが起きた時もすぐに逃げられるもんね」


「その前に面倒ごとに近寄らないようにしようね」


 

 次の街での行動方針について二人で大まかに話し合う。特に何かが起きることもなく、時折馬車や旅人とすれ違うくらいだ。



「ねえマキナちゃん。森の外も街の中以外は結構魔物とかがいると思ってたんだけど、案外いないもんだね」


「そうだね、森からゲメの街までも特に何も出てこなかったしそういうもんなのかな?」


「僕が初めてこの世界に来たときはゴブリンに追い回されたんだけどなぁ」


「巻き込まれてこの世界に来たくらいだし、ソラって結構運が悪いよね」


「村の皆に助けてもらえたしそこまででもないよ」


「そうかなぁ? それにしてもここまで何も出てこないと今日の食料に困っちゃうな」


「ちょっと周囲を探ってみるよ」



 異能の感知範囲を広げて周辺を探っていく。すぐ近くには虫やかなり小型の動物の反応しかないが、かなり遠くに兎を見つけた。



「見つけた。大分離れてるけど兎が二羽潜んでる。捕まえる?」


「うん、どのへんにいるの?」


「ちょっと待ってて。僕の異能で連れてくる」


「連れてくるってどういうこと?」



 マキナちゃんの質問に反応せず、念動力を行使する。位階が上がった今なら兎程度の大きさなら簡単に持ち上げられる。二羽共宙づりにした状態で一気にこっちまで引き寄せる。



「うわ! なんか兎が浮いてる。こんなことできるようになったんだ」


「まあね、位階が上がったおかげで本当に使い勝手が良くなったよ」


「便利になったねー、まぁこれで今日の食料も心配ないね」


「あとはちょうどいい野営地を見つけたらそこで御飯にして休もうか」



 ゲメの街を出て初日は特に何も起こることなく平和に終わった。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ