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超能力者の魔法世界紀行  作者: 富悠
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ー2- 現状把握






 目が覚めるともう朝だった。ベッドの隣に食事が置いてある。ありがたく頂きながらここに来てからのことを振り返る。謎の発光現象が起きたと思ったら見知らぬ場所に立っていて、変な生き物に襲い掛かられて命からがら逃げきれたと思ったら体調不良で死にかける。まったくもってわけがわからない。


 とにかく情報が欲しいが勝手に歩きまわるのもどうかと思う。昨日の二人が訪ねてくれるまではこのまま待っていよう。



「ソラさん、起きていますか?」



 食事が終わってすぐにユキナさんが訪ねてきた。



「はい。起きています」



 ユキナさんが部屋に入ってくる。フィリアさんも一緒だ。



「体調はどうだ?」


「おかげさまですっかり元気になりました。ありがとうございます」


「さっそく詳しい話を聞きたいのだが、いいか?」


「はい。僕もいろいろ聞きたいことがあるので」


「ではまず、何故あんなところで倒れていたのだ?この周辺には滅多に人は近寄らないはずだが」


「それが実は…」



 二人に倒れるまでの過程を話す。もしかしたらあの発光現象についても知っているかもしれない。



「ふむ、謎の光に包まれたと思ったら森の近くにいたと」


「誰かに召喚されたとかじゃないんですか?」


「いや、召喚されたのであれば近くに召喚魔法を使用した者がいるはずだ」


「じゃあ転移魔法では?」


「転移魔法であればソラが途方に暮れていた理由がない。もう一度転移すればいいのだからな」



 当たり前のように魔法という単語が出てくる。やっぱりここは異世界なんだろうか。



「あの、僕は魔法が使えないですしそもそも僕のいたところでは魔法なんて存在してないと思います」


「魔法が存在していない?」


「はい、少なくとも今までで魔法が使えるという人は見たことも聞いたこともないです」



 フィリアさんが考え込んでいる。もしかしてなにか思い当たることがあるんだろうか



「もしや、お主がいた場所はチキュウというところか?」


「知ってるんですか!?」


「知っている。過去にチキュウから来たという者の話を何度か聞いた」


「よかったですね、ソラさん。長が知っているなら帰ることができそうですね」



 どうやら帰ることができそうだ。ユキナさんも僕が帰れることを喜んでくれている。



「いや無理だ。帰ることはできない」


「どうしてですか?長はチキュウというところを知っているんじゃ?」


「チキュウというのは異世界のことだ。ソラは異世界から召喚されたのだ」



 どうやら予想していた通り僕は異世界にいるようだ。

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