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超能力者の魔法世界紀行  作者: 富悠
13/103

ー13ー 辛勝






 バリアを解除した瞬間、世界の感じ方が変わった。


 異能のあらゆる要素がさっきまでとは別物だ。念動力の範囲、精密性、出力など全てが桁違いだ。念動力の応用で使っていた、相手の動きの感知なども動きだけではなく意識の動きも感知できる。これなら相手の攻撃を捌くのもかなり楽になる。

 

 予想以上の異能のパワーアップに喜んでいると全身に嫌な感覚が広がっていく。バリアを解除した影響で少しずつ魔素のダメージが入っているようだ。ただでさえ先程の一撃で体がガタガタなんだ。あまり長い時間はかけられない。まともに動かない体を念動力で動きをカバーして無理やり起き上がる。


 ワイルドベアもダメージが抜けていないようでまだふらついている。弱っている間に勝負をつけるべく、倒す算段を考える。


 まずは念動力で体内を破壊できないか試してみるが、これは今までと同様に干渉できない。生物が持っている魔素が念動力を阻害しているようで、魔素の多い生物の体内には干渉することができない。感覚的にはもっと出力があればできそうだが、バリアを解除した今の僕の出力でも足りない。ただ、今までは相手の内部の感知はできなかったが、感知能力も向上した今は内部の状態もわかるようになった。やはり引きずり始めた後ろ足には、しっかりダメージが蓄積していたようだ。


 

「グルルルル」



 ワイルドベアが威嚇しながらこちらにじりじりと近づいてくる。


 念動力の出力が上がったとはいえ自分の体を浮かせて移動できるほどではなかった。現状できるのは自分の動作をサポートするぐらいだが、それでも体がガタガタな状態なのにさっきより素早く、力強く動ける。


 

「ガァァァッ!!」



 ワイルドベアが攻撃を仕掛けてくるがどこを狙っているのかは感知していたため余裕をもって避けて、そのまま反撃する。


 攻撃をした際に発生した衝撃も感知できた。咄嗟に拡散しようとするそれを、念動力で拡散しないように操作する。


 

「ギャンッ!?」



 今まで分厚い皮で拡散されていた衝撃をしっかり内部に通したことでかなりダメージを与えられたらしい。それにしても衝撃のようなものも操作できるのは驚いた。色々と応用が利きそうだ 

 

 それに今の攻撃で分かった。直接相手の体内には干渉できないが、僕が攻撃した際に発生した衝撃は相手の体内でも操作できた。これならこいつを仕留めることもできるはずだ。


 今の一撃で警戒したのか不用意に攻撃を仕掛けてこないので、今度はこちらから攻撃を仕掛ける。一直線に突撃せず、左右に動いてワイルドベアの意識を攪乱し、近づく。迎撃しようと振り回してきた前足をかいくぐって喉を突く。怯んだ隙を突いて後ろ足を何度も殴りつける。衝撃を操作して、拡散させず骨のあたりで維持する。何度も殴りつけた衝撃を全て一点に集めて一気に開放する。



「ギャアアアッ!?」



 ワイルドベアの後ろ足が内部から爆発したみたいにぐちゃぐちゃになった。弾け飛んではいないがもはやまともには動かせないだろう。反撃を受けないよう油断せず、転がって藻搔いているワイルドベアの背後に回り込む。そのまま仕留めるべく背中に攻撃を繰り返し、衝撃を心臓に集めて開放する。



「ガッ!?」



 心臓が破裂したのが感知できる。そのまま少しの間動いていたが、数十秒もすると動かなくなった。なんとか倒せたが僕もかなり魔素の影響が出てきたのかかなりしんどい。念動力が強まっている今のうちに、手早くワイルドベアの死体から魔核を取り出す。


 魔核を取り出すと同時にバリアを張りなおすと嫌な感覚が広がるのが治まる。疲労やダメージで倒れこみたくなるのを抑えて、重たい体を引きずるようにしてマキナちゃんの元まで向かう。どうやら命に別状はなさそうだが村で診てもらうまでは安心できない。マキナちゃんを背負って、なるべく揺らさないように意識しながら村に向かって歩き出した。

 




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