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始まりました、中学校。

「目の色が―――――か!!――子は捨―る ―族の―継として―――くない!!」

「お止―――さい!!―――き様…!!そ―子は…!!」

「――ろぉ―――お…!!! ―――やる…!! ―――んか!!」

「―――様!!―――様!!」

あれ?ああそうか。この記憶は――

「っ――はあはあ… 久しぶりに見たな この夢…」

たまに見るこの夢は、一体何なんだろう。

「拍真〜〜!! ご飯できたわよ〜〜!!」

下でお母さんが呼んでいる。

「はーーい」

そう言って階段を降り、食卓についた。

目の前には、お姉ちゃん、お父さん、お母さんがいる。

たまご焼きを食べながら、ふと、テレビに目をやった。

「近くの魔雑林で、魔族を見たという報告が上がってるみたいね」

「怖いわ〜〜」

「まあ、お父さんが付いてるからな!!」

そんな他愛のない会話。

窓の外では、小鳥が鳴き、そよ風が吹く。穏やかな朝だ。

今日は待ちに待った中学の入学式である。

「じゃあ、いってきま〜〜す!!」

そう言って家を出で、ああ。僕はこの新たな中学の記念すべき第一歩だ!!

せなかにずっしりと重い、バックの感覚。ワクワクするなぁ。

きっと、明るい仲間たちと、友情あり、涙ありの青春を謳歌するんだろうな。

フー!!楽しみだぁぁあああ!!

あ、あそこには曲がり角がありますねぇ。

これは…恋愛フラグの予感…!!

曲がり角では誰に会うのだろう??

そう思いながら、意気揚々と足を運ぶ俺。

あーっと目の間に人の気配が!!

「おい!!ガキが。よそ見して歩いてんじゃねぇぞ!!殺されたいのか!!」

ひぃぃぇぇえええ!!ヤ、ヤ、ヤ、ヤンキー!?

「すみませ〜〜ん」

そう叫び(絶叫)ながら、ムンクの叫びのような顔で、逃げ回る俺。

だって、怖かったんだし。仕方ないよね?

そんなこんなで、学校についた。

え〜俺は…二組だ。メンバーは…。案の定、全員知らない人だ。

俺、田舎人すぎた…?

「はい、こんにちは〜〜佐藤拍真で〜〜す!!」

…シーン…

あれ??え?

誰も反応してないんだけど、あ。終わった。

開始早々滑ったんだが。まあ。でもそんなの関係ねぇ!!

座席表を見て席に座る。

これが座席表だ↓

――――――――

 田中 岩山

 中山 神崎

 三森 竹杉

 安田 境木

 山田 佐藤←俺

――――――――

それにしても、多いなぁ。

ここまでの人数でクラスが二組のあるって、すっげぇ。

周りではいろんな奴が、いろんな会話をしている。

「ここが、桜座丘中学校ですか」

「ふっ僕にかかればこの頭脳で、学校なんて余裕だ」

「ふっ俺にかかればこの体術で、学校なんて余裕だ」

「「あ?誰だ!!ハモるな!!」」

う〜〜ん

なんかヤバそうだね。

もう席についてないのは山田だけか。

山田ってどんなやつなんだろうな〜〜!!

そんな事を考えていると、目の前で女子たちの声が聞こえてきた。

「女子が隣で良かった〜〜」

「ですね!!私も安田さんが隣で嬉しいです!!」

「せっかくだし、自己紹介するね!! 私は安田硝子。好きなものは辛いもの。嫌いなものは男子で〜す 特殊スキルは『回復(ヒール)』だよ!!よろしく」

「よろしく〜。じゃあ次は私だね!!私は境木愛羅。好きなものは…あ!!オムレツと、焼きそばと……嫌いなものは甘い物。 特殊スキルは『読心』です!!」

特殊スキル、どっちも強そうだなぁ。

ここも田舎だろうけど、中学ってすげーー!!

まあ、この俺には及ばないけどね。フッ

 ガラガラガンッ

ドアが相手山田が入って来た。

チッ男かよ。

「よう!!待たせて悪かったな!!いや〜実は、来る道でおじさんに、アイス奢ってもらってたんだ!!」

笑いながら張りのある声でそういった。

山田は席に着くなり、いきなり話しかけてきた。

「よろしくな〜!!俺は山田甲介!!特殊スキルは、『体力(スタミナ)』だ!!」

「お、おう よろしくな!! 俺は佐藤拍真。特殊スキルは『時止(タイムストップ)』です!!」

「これからよろしくな〜!!」

山田は黄色い髪を後ろに回したような髪型で、特徴的なのは笑ったときに見える八重歯だ。

悔しいが、イケメンである。髪は恐らく染めてるんだろう。

ちなみに僕は下に伸ばした、前髪がツンツンした髪型で、髪と目は真っ黒である。

俺達の前には安田や、境木がいる。

どちらも美女なんだよなぁ。まあ、積極的に周りと会話していくか。

「なあ山田。あ、呼び方山田でいいよな?」

「いいよ!!じゃあ君のことは佐藤と呼ばせてもらうよ!!それで、なに??」

「山田ってこの中に知り合い居るか?」

「いるよ!!…ね!!安田!!」

そう言って前の女子(安田硝子)に話しかける山田。

「はぁ?あんたなんて、知り合い以下なんですけどぉ てか話しかけんな!!」

「いや〜今日もお美しいですね〜」

????????

今、会話成り立ってたか?

「……は?マジ死ね」

「ああ〜そう言いながらも、話してくれるなんて、ありがてえ!!」

「??…えーっと、二人は小学校からの知り合いなんだね!!」

境木。お前と俺は会話に、ついていけてないようだ。

きっと新たな会話方法なんだね。あはあはは。そんな会話をしていると、

 ガラガラっドッシャアアン!!

急にドアが開き、人が入ってきた。

ん?あの人、来る道であった、ヤンキーではないか!!え?

「はあ授業始めっぞ。」

「え?」

あ、つい、そう呟いてしまった。

「テメェ俺にぶつかってきたヤローじゃねーか。安心しろ。俺は()ヤンだ」

何を安心しろというのですかぁああ。

「教師としては、敬語も使えるぜ」

うん。使えてないね。

「たまにヤンキーだった頃の名残が出るが、気にするな」

ファッ!?気にしないとかそういう問題じゃないでしょ!!!??

「はいじゃあ今日の一時限目は、テストです」

いまなんと…!?

テ・ス・ト!? え?勉強してないんだけど!!??

うん。終わった。

第一話―完―

次回予告

突如として始まった「テスト」

拍真は如何にしてこのテストを乗り越えるのか!!

次回《テスト開始》

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