神域
3話 神域
目が覚めると、真っ白な雪景色の中にいた。
だが、不思議と冷たくない。
?「目が覚めたんだね」
視線を動かすと目の前には茶髪の男性がいた。
1、2、3…計7人の男性らしき人達が、等間隔を空けて丸の形で椅子に座っていた。
そして私も__
茶髪「皆、君と一緒だよ」
黒髪「連れてこられた」
ピンク「と、いうより生贄の儀式って奴だよね」
天パ「気が付いたらここに座っていました」
赤毛「ははは…皆さんのおっしゃる通りで…」
金髪「……」
銀髪「……ニコッ」
「……え、と」
見事に男性ばかりで内心驚く。
緊張しながら、5メートルほど前に座った茶髪の男性に視線を移す。
一番、安心できそうな、優しい空気感をしていたから。
茶髪の男性は促されたように、微笑みながら説明をしてくれる。
茶髪「皆、生贄の儀式で呼ばれた人達なんだ。
全くの初対面。君が起きる前に話してた話だと、ここは神域じゃないかって話になって……」
金髪「見ろ、だから話が脱線しただろ」
ピンク「別にいーじゃん!!せっかくの女の子だよ?ねえ、君いくつ?高校生?可愛いね、名前は?」
「……えっ、名前……」
__真名を決して言うな。
ここに来る時の言葉を思い出す。
茶髪「ストップ、話しちゃだめだからね、名前」
ピンク「たすかに!そうだったよね!ごめんね、忘れて?」
金髪「だからそれで偽名を言う流れになったんだろ」
金髪の人がイライラした様子で先を促す。