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リングワールド  作者: seisei
序章

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2/29

あららら〜無能力?

本日2話目です。

 俺は無事リングワールドに転生した。名前もラークって名付けられていた。楽から取られてラークなんて本当に人を馬鹿にしている。


 容姿? 頼むから聞かないでくれ。転生してみて周りを見ると完全な西洋人達の彫りの深い顔ぶれだ。


 お母さんもお父さんもそれは何とも美男美女の完璧バター顔。おおおおお。俺は嬉しかったよ。この二人の子供たる俺はきっと憧れのバター顔を手に入れることができるって………


 だがしかし!


 俺はなんとも微妙な容姿だ。まずこの銀髪が陰気臭い。周りの村人は皆、巻き毛の綺麗な金髪なのにさぁ。


 代わり映えのしない平坦で丸まった顔にガッカリだ。我ながら愛想が尽きている。


 しかしそれよりもだ。重要なのは……


 人の話を聞かないアンパロめ。事もあろうに俺に何一つスキルを授けてくれなかったのだ。


 あの嫌らしくニヤリと笑ったのはそう言う事だったのだろうか。アンパロ。そんなキャラにも見えなかったのだが。全く納得が行かない。


 俺が転生したリングワールドは正真正銘のファンタジー世界だった。モフモフの巨乳うさ耳美少女や、超美形エルフのトンガリ耳美少女やらが実際に住んでいる世界だ。


 俺は実際にラルって街でウサ耳娘やトンガリ耳娘達を目撃した事があるので間違いない。あまりにも感動した俺は彼女達が俺の前を通る度、超ガン見を突き刺してしまい、相手にドン引きされるという恥ずかしい思いをしたことがあるのだ。はははは。


 剣に魔法にお姫様。それに食物連鎖の頂点には我々人族とは全く別の伝説の種族がわんさかと存在する驚異のワイルドな世界だ。


 さらにこのリングワールドには人族に限らずあらゆる種族の生物には神々からの恩恵であるスキルが与えられてなんとも漫画チックなメルヘン世界となっていた。


 今、俺が見上げているあの真っ青な空を闊歩しているヘンテコな鳥はホウホウ鳥と言う。『ホケー。ホケー』とそんな鳴き声の可愛らしいくもユニークな鳥だ。


 あの下等なホウホウ鳥ですら鳥類の守護神から恩恵を授けられ羽もないのに空中を闊歩するスキルを持っているのだ。空を歩くペンギンを想像して欲しい。


 ホケーホケーと鳴くあの鳥は何一つスキルを持たない俺に向けてさげすむ気持ちを込めて鳴いているのでは無いかと俺は思うわけだ。


 俺はその間抜けな雰囲気のそれでいて憎まれない外見の鳥を見ながら『ホケー。ホケー』との鳴き声に無言で「あ『ホケー』。あ『ホケー』」と“あ”をくっ付けて漫才のツッコミみたいな掛け声にして心の中で楽しんでいる。


 しかしその“阿保けー”ってお笑いみたいなツッコミは無スキルの俺の事を馬鹿にして言ってるみたいでなんだか妙な笑いが込み上げてくるのだ。


 俺には全くスキルがない。人族なら必ず有るはずの【生活魔術】のスキルすら無い。


 さすがにこの無い無い尽くしは異常だ。有って当たり前のスキルが無いとか有り得ない。


 もちろんこんな俺は無能者と人々からさげすまれあわれまれている。


 しかしこんな俺のような者にも希望が有る。それはスキルの神カーラ様の祝祭日だ。別名、救済日と言われている。


 リングワールドでは十七歳が成人であるが十七歳になった年のカーラ神の祝祭日に保有スキルが少ないとか低ランクスキルしか持っていないとかそんな可哀想な人々をカーラ神の教会で救済してくれるのだ。さすがに俺みたいに何にもスキルが無いなんて奴はいないだろうが……


 この日。もれなくスキルを一つ授けてくれるのである。


 俺はこの日をずっと楽しみに過ごしてきたのだ。サッサとスキルを貰って念願の冒険者になるつもりだ。


 と言うのもリングワールドの世界ではスキルが無いといかなる職業ギルドにも所属できないからだ。もちろん憧れの冒険者にもなれない。魔物を退治するなど村人では違法だしレベリングもできないって仕組みだ。



☆★☆



 俺は手を合わせてお墓に頭を下げて冥福を祈った。この墓は一年前に流行病で呆気なく亡くなってしまった両親のお墓だ。


「父さん。母さん。これでようやく俺もスキルがもらえるよ」


 無能者の俺の事をずっと心配してくれていた両親の心中を思うと本当に申し訳ない思いで一杯だ。


 ちなみに俺は救済日にもらえるスキルがどんなスキルか知っている。とある人に占って教えてもらっていたからだ。


 なんと俺のスキルはどんなスキルでも欲しいスキルを取得できるという凄いスキルなのだ。が、その後でスキルを修得するための修行をしなければならないと言う変わったスキルらしい。しかもその修行が何かとても大変らしい。


 占いではスキルの詳細までは分からなったがその占ってくれた人からは残念なスキルだと言われている。はっきり言って使えない屑スキルである。


 まぁ、しかしものは考えようだ。俺はこの十七年間スキルに憧れ続けていた。何しろスキルが全く無いなどは俺ぐらいだからだ。一つの屑スキルでもスキルを得たいと思い必死で修行もした。


 普通の人なら何もしなくても年齢とともに複数のスキルが発現するものだ。ましてやある程度修行をすれば何らかのスキルが発現しない方がおかしいのだ。それなのに俺は何をしても一切のスキルが発現しなかったのだ。


 そんな俺にとってどんなスキルでも先取りでもらえるって言うスキルは夢のスキルだ。たとえスキルを得た後に苦しい修行が必要だとしてもスキルがもらえるって言うならどんな修行でもしようじゃ無いか。


 俺は胸を膨らませて教会に向かった。


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