実況したら、眠くなるのは当たり前!
俺は実況動画をつくり、色んな動画サイトにアップしている。例えば有名なやつでいくと、ホラー系統のやつ。
ホラー系統は大体、攻略法を見つければ簡単である。鬼が追っかけてくるとか、美術館的なやつとか……。様々だ。
まぁ、俺がやっているのは、俺自身が勝手に造ったゲームである。名前は【ゴースターズ・サバイバル】だ。
俺がやるためだけに造ったから、非売品である。
この【ゴースターズ・サバイバル】は、ゴーストが追ってくるゲームで、主人公がそのゴーストから逃げながらサバイバルを行っていくゲームである。
言葉で言えばなんとでもなるが、いざやると、難しい。よく自分は造れたな……と、見栄をはってしまう。
ゲーム用のパソコンを起動して、そのゲームのソフトを入れ込む。マイクをパソコンのコードに繋ぎこむと、俺は【続きから】を選択して実況画面に移した。
ここからが生放送。ニマニマ動画にアップされるのだ。
画面を見ると、横に流れていく文字が出ている。視聴者様に感謝だな。
さぁ、ここからが正念場だ。
「えー……。夜中の10時。今からpart2をやります。はい……」
マイクに向かって、喋りかける。アルファースは、いつものように、ウィルスに感染されないように、ウィルス対策チップを埋め込んでいる。
「今日は、五日目が終わったところから、やりましょう。俺が造ったやつだけど、攻略できるかな……?」
こう言うと、画面の中にある横に流れていく文字の中で、『スゲーww』や、『自分で造るとか暇人じゃんかwwwwww』など、コメントが書かれていたり、草が生えている。
「んじゃま、始めましよ」
――……カチッ。
マウスをクイックしてスタートだ。迫りくるゴーストを倒したり、逃げたり、鍵を見つけたり……。一般的なホラー系統のゲームを存分に実況しながら、楽しんだ。
――そこから、3時間経って、時間的にダメな時間に突入してしまったから、今日はここまでとなった。
「時間になってしまったんで、今日はここまでになります。ひとまず、これを編集してから、他のサイトにアップします。短縮されたやつが見たい人は、ぜひこちらに」
と言って、俺は何も書かれていないコメント欄のところに、そのサイトのURLを載っけた。
「それではまた、来週ー」
――……ブツリ。
セーブをきちんとしてから、電源を落とした。そのゲームのソフトと、編集用のソフトを取りだし、俺は4時間も掛けて、編集に取りかかった。
――……俺がちゃんと眠りについたのは、朝の5時だった……。