ひとまず俺とアルファース
「ふぁーぁ……」
薄暗い六畳しかない部屋の中。パソコンに向かって、眠い目を擦りながら欠伸をする。……そんな俺、梶原 錬がいた。
年齢は19歳。趣味はパソコンにゲーム。両親は不在。
俺の両親はいなく、十の昔に他界した。そんな俺は、この狭い部屋で自宅警備員という名の、だらしがない職業を兼ね備えている。
高校は一年のときに中退。人間関係が嫌で嫌で仕方がなく、そこから四年間、自宅に引きこもり、生活を送っている俺がいる。
「マジでくだらない人生だよな……。なぁ?アルファース……」
『貴方個人の問題でしょ?私に嘆かないで』
「つれねぇな」
アルファースは俺が造った二次元の喋るやつ。まぁ簡単には説明出来ないが、会話が成り立つプログラムが仕込まれている優れものだ。
ツンデレ……いや、ただ単に冷たいだけなのかもしれないやつ。アルファースの声は俺のヘッドフォンを通じて耳に送られる。
声は爽やかだが、ツンツンしている声で罵られるとなると、萌えが生じる。なんたるエロゲ(笑)
まぁ、俺好みに出来上がった訳だが、言われると恥ずかしいものだな(笑)
『何、気持ち悪い顔してんのよ……。あぁ、元々滑稽な顔だったわね。ザマァよ(笑)』
「アルファース!?今悪口も入っていなかったか!?」
『そんなことないに決まっているじゃない。幻聴じゃなくって?』
「……もう、なんでもいいぜ……」
毒舌なのも俺好み……じゃなくって、造るときにプログラム間違えたかな?
まぁ、とりあえず……。
「実況やるか……」