こんな世界でも生きていこうかな
いつものように思いつきで。
絵のネタになるようにためています。
今回の創作はキャラ設定が固まってません。また、ちゃんとしたのをあげたいと思います。
「ねぇ、君はどうしてそんな目をしているの?」
わたしの前に歳が同じぐらいのふわふわした少年が立ちふさがった。 わたしはこの世界が嫌いだ、人間というものが少し前から苦手になってしまった。この世界に生きるメリットを感じない。人と話してもわたしにメリットはない。よって、この少年とも話さない。無視だ。
「あ、待ってよ! ねぇ!」
私が横を通り抜け道を進んでいこうとすると後ろから腕をつかんで来た。 あぁ、やってしまった。こうなると振りほどくことはできない。しょうがなくぼそっとつぶやいた。
「離してください」
そうすると少年はスイッチが入ったみたいでマシンガンのように話しかけてきた。が、わたしは半分ぐらい聞いていなかったのだが……。
「あ! やっと喋ったね。可愛い声だね! 俺とおんなじぐらい? 俺は16だけど。 ねぇ、最初の質問に答えてよ。 どうして君はそんな魂のない目をしているの? まるで……」
話が終わったかと思えば私の前に回り込んで衝撃的な言葉を口走った。
「この世界に絶望して、生きる意味がないって感じの目」
わたしはこの少年には心が読める能力があるのかと思った。驚きで思わず声が出てしまった。
「どう、して?」
少年はにっこりしてなんとなく、といい去ってくれると思いきやわたしの前からどくきはないようだ。そしてわたしは何を思ったのか。少年に過去のことを話してしまった。わたしがここまで人間を世界を嫌いになった理由を。
「少し前、去年のことです。わたしはとても仲がいい、いつも一緒にいる女の子がいました。ですが、その子がクラスのリーダ格の女子に反抗したみたいでっていうのもそのときはわたし、たまたま学校休んでいて。次の日いったら無視されてしまって、いじめにあっていたんです。わたしと話したらわたしにも危害を加えるっていってたらしくって。何回話しかけても無視をされて、わたしは何も助けてあげられなくてそれで……今年4月、自殺をしてかえらぬ人となりました」
そこからわたしは友達もいなくなり、生きる希望を失った。少年はどんな顔をしているのだろうか。一回、他人に話したことがあるが、そのときはドン引きしていた。そのときから人と話すことを嫌った。
「つらかったよな? でも過去は振り返るな。君がこの世界に絶望しているなら俺が切り開いてあげるよ! この国には、世界にはもっともーっと暖かい人であふれてるんだから。ね? それに友達がいないなんていわないで! 俺が友達でしょ?」
少年はドン引きしたというより、わたしに同情してくれたよりも、本当にわたしのことを考えてくれていた。目のふちにはうっすら涙が浮かんでいた。
「ありがとう……」
わたしが久しぶりにちゃんと声を発した。そのことばが‘‘ありがとう’’でよかった。