BLACK DRUG×BLOOD DRUG(BB)
初めて推敲した。今まで一回も推敲してないというのは自信過剰なのか、馬鹿なのか、良い作品を提供する意思がないのか・・・
その薬を処方された者は
死が近いという
医師も投げ出す不治の病に
最後の希望として投与される黒い薬
フィルムに包まれたその薬は
毒々しい程真っ黒で
飲むのを躊躇う程
人間の根源的な恐怖を呼び覚ます
いざなわれた病院は
廃屋に近く そのたたずまいは
根腐れの植物が放つ死臭にどこか似ている
ベッドに横たわって天井を見つめれば儚し
一生を終えるときある人は光を見るという
自分が自分から離れる瞬間を見るという
心臓が止まる一瞬前に脳が見せる幻覚
その時に痛みを抑えるという黒い薬
覚せい剤と対を為す様に真っ黒なその薬は
沈黙と安らぎと静かな眠りを約束すると言う
森の奥深く苦しみから一瞬解放されて束の間
彷徨うようにうなされて少し独語をつぶやくと言う
看護婦はその沈黙の中から漏れ出た微かな声に耳を傾け
一応効いている様だと安心する 幻惑の向こうの妖しい闇夜の中で
患者は死人のように眠る ただそれだけが救いなのだ
その薬を処方された者は
死が近いという
医師も投げ出す不治の病に
最後の希望として投与される黒い薬
フィルムに包まれたその薬は
毒々しい程真っ黒で
飲むのを躊躇う程
人間の根源的な恐怖を呼び覚ます
その患者は急に笑い出す 朝焼けの下に
いよいよ来たかと医療スタッフが集まる
実験的に投与された薬の副作用でその人は笑いが止まらない
他の人々はバツの悪い顔をしている
突然その患者の全身から洪水のように血が溢れ
舞踏病のように病棟の廊下をよれよれ歩き出し
そして倒れた
静寂があたりを包む
この病院の最後の患者が死んだ
偽物の天国の為に却って悲惨な結末を引き起こす
悪魔の薬と呼ばれる所以 その本当の名はBLOOD DRUG
黒のアントは赤だと決め付けたマッドサイエンティストの残酷な戯れ
BLOOD DRUG
BLOOD DRUG
血の雨が降って赤く染まった白い病棟は
次の日あらゆる場所が消毒され今はもう誰もいない
Spit Blood Cough up Blood
Spit Blood Cough up Blood
Spit Blood=口から血を吐く
Cough up Blood=肺等から喀血する