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5.デメテルの家族

今回は少し短めです。


 

 デメテルのお母さんって、そんなことできちゃうの!?大陸を消滅って……まさかのパワー系!?それにしても、物凄く嬉しそうに話してくれるなぁ。お母さんのこと、大好きなんだね。僕までほっこりしちゃうよ。

 今は、衝撃的な能力に心臓バックバクだけどね。


「す、凄いね。さすがデメテルのお母さんだよ。とっても強いんだね」

「えへへ、そうでしょ?それにね、お母様は大神帝さまの側近をしてるのよ。能力の凄さに加えて、神格も秀でてないと就けないんだから!」

「大神帝さま……?」

「あ、そっか。説明するわね。え~っと大神帝さまっていうのはね、全神々の頂点に立つお方で、天国を統治してるのよ。下の世界でいうと、王さまって感じかしらね?もっとかしら……王さまの中の王さまって言ってもいいくらいだわ。神々からの信頼も厚いし、私もお母様に連れられて何度かお会いしたことがあるけど、とってもお優しくて温厚な方だったわ!」


 へ、へぇ~。大神帝さまか……神さまたちの中で一番偉い神さまってどんな方なんだろ?それにしても、デメテルのお母さんってそんな偉い神さまの側近なのか。ほんと、優秀な方なんだね。デメテルが自慢したくなるのもなんか分かるな。


「天国にも王さまみたいな神さまがいらっしゃるんだね。能力もなんだか凄まじそうだけど……」


 本気を出したら星の1コや2コ、簡単に砕きそうだ。


「残念だけど、大神帝さまの能力だけは超重要機密なのよね。私みたいな中堅クラスにはそこまでの情報はこないのよ。お母様なら何か知ってるかもしれないけど、聞いたことないわね。今度、聞いてあげましょうか?」

「え!?いいよいいよ!大丈夫だよ、ちょっと言ってみただけだから。ありがとう、デメテル」

「そう?それならいいけど」


 余計な事を詮索して印象悪くしたらマズイもんな。デメテルも僕がここにいるのってほんとはいけないことだって言ってたし。


「あ、そ、そういえば、デメテルのお母さんって大地の神さまなんだよね?」

「あら?気になっちゃった?ふふっ。ええ、そうよ。大地は海と同じく、全ての生命の源とも言われているわ。人の暮らしにも密接に繋がっているでしょう?なくてはならない大切なものなのよ。お母様は攻撃力も凄いけど、大地を豊かにする力もずば抜けてるの!」


 大地の神さまか、それだけ聞くと穏やかで安らげるイメージなんだよね。でも、圧倒的な攻撃力と自然を豊かにする力か……正反対の力を両方持ってるなんて、神さまって想像を遥かに超えてくるなぁ。

 デメテルも攻撃タイプの能力って持ってるのかな??全然、そんな感じには思えないけど。今だってすごく柔らかい笑顔で僕の方見てるし。


「な~に?どうしたの?うふふっ、そんなに見つめられると恥ずかしくなっちゃうわ」

「え!?あ、ご、ごめん。ははは……あ、あの!デメテルのお父さんも大地に関係してる神さまなの?」


 やばいやばい。デメテルの笑顔に見とれてたなんて言えないし。気をつけなきゃ。


「そっか。そうなんだ……嬉しいな。流星もカッコいいわよ」

「え?なんて言ったの??」

「ううん、なんでもな~い!それより、お父様のことだったわね?当たりよ!お父様は農耕の神なの!あと、妹のアルテミスは、月と星の神を目指してるのよ」


 大地の神のお母さんに、農耕の神のお父さんか。どっちも自然や色んな作物を豊かにしてくれそうだな。人間の暮らしって作物を育てるようになってから、少しずつ豊かになって発展してきたって小学校で習ったような気がするよ。デメテルのご両親がいつも地球を見守っててくれたら、安泰だな。

 アルテミスさまも大地関係かと思ってたけど、意外とそうでもないんだ?


「そうなんだ!ご両親とも、自然を豊かにしてくれる神さまなんだね!大神帝さまも偉大だと思うけど、ご両親も最高に素晴らしいよ!」

「ありがとう、流星!私、お父様もお母様もすっごく尊敬してるの!神としてせっかく両親の力を継いでるんだから、私も頑張るわっ!」


 綺麗な瞳をさらにキラキラさせて笑顔で話す彼女。


「神さまって両親の力を受け継ぐの……?」

「あら、それはね、神は基本的に両親のどちらかの能力を引き継ぐわ。でも、それは別に強制じゃないのよ?私も、将来に何を司る対象にするか決める時は随分、悩んだわ。でも、私の場合はたまたま、お父様もお母様も同じ系統の能力だったし、妹より私の方が色濃く能力を受け継いでたの。それに――」


 瞳を閉じて昔の自分を思い出しながら語る彼女は、(おもむろ)にその瞳を開き、一段と明るい声で続けた。


「緑豊かな自然ってとっても綺麗じゃない?大地が潤えば、人や動物の暮らしも豊かになるし。それって凄く大事なことだと思うわ。私も自分の力を使って皆を豊かにする手助けができたらいいなって思ったの。だから、私も両親の道を進もうって決めたのよ。」

「そうだったんだ?デメテルは偉いよ。ちゃんと悩んで考えて自分の道を決めたんだね!じゃあ、デメテルの司るものって……」

「そう!私は、豊穣の神なの!流星の心の真ん中に刻んでねっ!ぶぃっ!」


 キラキラの眩しい笑顔とピースサインで、ポーズを決める豊穣の女神さま……うん、もの凄く可愛いからいいか。

 あと……たぷんたぷん揺れる禁断のメロンを目で追ってました。ごめんね、デメテル。どうか心を読んでませんように。

 

いつもより短めだったので、次の話はなるべく早めに上げます。

次回、「デメテルの気持ち」をお楽しみに!

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